ノーベルファーマ株式会社とエーザイ株式会社、抗けいれん剤「ホストイン®静注750mg」を日本で新発売

ノーベルファーマ株式会社
エーザイ株式会社

ノーベルファーマ株式会社(本社:東京都、社長:塩村仁、以下「ノーベルファーマ」)とエーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫、以下「エーザイ」)は、1月17日、抗けいれん剤「ホストイン®静注750mg」(一般名:ホスフェニトインナトリウム水和物、以下「本剤」)を新発売します。

両社は、ノーベルファーマが日本で開発した本剤に関する販売提携契約を締結しており、販売はエーザイが、プロモーションについては両社が共同で行います。

本剤は、古くからてんかん重積状態などの治療剤として国内外で使用されているフェニトイン注射剤の水溶性プロドラッグです。フェニトインを水に溶けやすいプロドラッグにすることにより、静脈内投与時の局所刺激作用を大幅に軽減し、忍容性を高めることが期待でき、臨床効果を示す薬剤として、2011年7月1日に製造販売承認を取得し、11月25日に薬価収載されました。

本剤は、厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の前身である「未承認薬使用問題検討会議」において、「医療上の重要性が高いと判断され、対象疾患としては、てんかん重積症のみならず、海外で承認されている脳外科手術及び頭部外傷時のてんかん発作の予防及び治療、経口フェニトイン製剤を含む他のフェニトイン製剤の投与が不可能又は不適切な場合の投与の適応も必要であり、国内における本剤の治験が早急に開始されるよう検討すべきである」との方向性が、2006年7月に示されました。これを受けて、ノーベルファーマが日本で開発を行い、2010年6月に製造販売承認申請しました。

ノーベルファーマは、患者様団体や学会からの要望が強いアンメット・メディカル・ニーズの高い医薬品の開発に積極的に取り組んでいます。エーザイは、てんかん領域を重点疾患領域と位置づけ、日本においても新しい抗てんかん剤の開発を行うなどラインナップの充実に取り組んでいます。両社は、てんかん等の発作で苦しむ患者様とそのご家族、さらには医療関係者の多様なニーズの充足とベネフィット向上に貢献することをめざしてまいります。

[参考資料として、「ホストイン®静注750mg」の製品概要及びエーザイのてんかん領域での取り組み、
疾患に関する用語解説を添付しています ]

本件に関する問い合わせ先

<参考資料>

1. 「ホストイン®静注750mg」について

「ホストイン®静注750mg」(一般名:ホスフェニトインナトリウム水和物)は、古くからてんかん重積状態などの治療剤として国内外で用いられているフェニトインの水溶性プロドラッグであり、血中及び組織中のアルカリホスファターゼによって速やかに活性本体であるフェニトインに加水分解されて効果を発揮します。フェニトインを易水溶性にすることにより、静脈内投与時の局所刺激作用を軽減し、忍容性を高めることが期待できる薬剤です。海外では、てんかんの重積状態、脳外科手術時又は頭部外傷時のてんかん発作の予防及び治療、並びにフェニトインの経口投与が不可能または不適切な場合の代替として、2011年1月現在、米国、英国、フランス等24の国又は地域で承認されています。

2. 製品概要

  • 1)
    製品名

    ホストイン®静注750mg

  • 2)
    一般名

    ホスフェニトインナトリウム水和物

  • 3)
    効能・効果
    1. てんかん重積状態
    2. 脳外科手術又は意識障害(頭部外傷等)時のてんかん発作の発現抑制
    3. フェニトインを経口投与しているてんかん患者における一時的な代替療法
  • 4)
    用法・用量
    通常、成人又は2歳以上の小児には、以下の用法・用量にて投与すること。
    1. てんかん重積状態
      初回投与

      ホスフェニトインナトリウムとして22.5mg/kgを静脈内投与する。投与速度は3mg/kg/分又は150mg/分のいずれか低い方を超えないこと。

      維持投与

      ホスフェニトインナトリウムとして5~7.5mg/kg/日を1回又は分割にて静脈内投与する。投与速度は1mg/kg/分又は75mg/分のいずれか低い方を超えないこと。

    2. 脳外科手術又は意識障害(頭部外傷等)時のてんかん発作の発現抑制
      初回投与

      ホスフェニトインナトリウムとして15~18mg/kgを静脈内投与する。投与速度は1mg/kg/分又は75mg/分のいずれか低い方を超えないこと。

      維持投与

      ホスフェニトインナトリウムとして5~7.5mg/kg/日を1回又は分割にて静脈内投与する。投与速度は1mg/kg/分又は75mg/分のいずれか低い方を超えないこと。

    3. フェニトインを経口投与しているてんかん患者における一時的な代替療法

      ホスフェニトインナトリウムとして経口フェニトインの1日投与量の1.5倍量を、1日1回又は分割にて静脈内投与する。投与速度は1mg/kg/分又は75mg/分のいずれか低い方を超えないこと。

  • 5)
    薬価

    ホストイン®静注750mg 10mL 1瓶:6,299円

  • 6)
    包装

    ホストイン®静注750mg 2バイアル

  • 7)
    製造販売元

    ノーベルファーマ株式会社

  • 8)
    販売元

    エーザイ株式会社

3. エーザイのてんかん領域での取り組み

エーザイは、てんかん領域を重点疾患領域と位置づけ、既に成人部分てんかん併用療法として「Zonegran®」(創製・ライセンス元:大日本住友製薬、Na/Caチャネル阻害等に基づく抗てんかん剤:欧州、米国、アジア)、「Zebinix®」(同:BIAL-Portela&Ca社、電位依存性Naチャネル阻害に基づく抗てんかん剤:欧州)を、また小児の早期から発症する重篤なてんかんであるレノックス・ガストー症候群の併用療法として「Inovelon®/BANZEL®」(同:Novartis社、Naチャネル阻害作用に基づく新規トリアゾール骨格の抗てんかん剤:欧州、アジア/北米)を販売しています。また、AMPA受容体拮抗剤「ペランパネル」について、新規作用機序を有する成人部分てんかんの治療剤として欧米で新薬承認申請中であり、日本ではフェーズⅡの段階にあります。本剤は、さらなる適応の拡大をめざし、全般てんかんについて国際共同治験としてフェーズⅢを実施しており、部分てんかん単剤療法、レノックス・ガストー症候群などの臨床試験が計画されています。

当社は、てんかん領域に豊富な製品ラインナップに基づいた複数の治療オプションを提供することで、てんかん患者様とそのご家族の多様なニーズの充足とベネフィット向上に、引き続き貢献してまいります。

4. 用語解説

1) てんかん

てんかんは、大脳の神経細胞の過剰な活動により繰り返し起こる発作(てんかん発作)を主徴とし、様々な原因により起こる慢性の脳の病気です。てんかん発作には、けいれんや意識消失、そして発作として認識されにくいblank staring (空凝視:ぼうっと一点を見詰める)、唇鳴らし、手足の痙動など、脳が興奮する部位によりけいれん性や非けいれん性の様々な症状がみられます。また、てんかんは年齢を問わずに発症し、日本において、「てんかん」と診断される患者様は約100万人と言われています。

2) てんかん重積状態

てんかん重積状態は、発作がある程度の長さ以上続くか、または短い発作でも反復し、その間の意識の回復がないものと定義されています。てんかん重積状態を放置すると、脳に重篤な障害が残ることもありますので、発作を抑制することが最優先となります。

3) けいれん発作

脳の一部に損傷が起きて、脳が異常な指令を出すために発作が起こります。異常な指令が運動に関連する神経細胞に起きると、その神経細胞が支配している体側の手足が、患者様の意思とは無関係に勝手な収縮を起こします。発作の多くは数分以内の一過性です。

[製品写真]