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- 2011年3月24日
エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、英国国立医療技術評価機構(National Institute for Health and Clinical Excellence:NICE)のアルツハイマー型認知症(AD)に関する新治療ガイダンスが2011年3月23日(現地時間)に発効され、アセチルコリン・エステラーゼ阻害剤(AChEI)治療へのアクセスを中等度AD患者様に限定していた2007年発行の現行ガイダンスが変更されたと、発表しました。これにより、イングランドとウェールズのAD 患者様は軽度の段階から AChEI 治療へのアクセスが可能となります1)。
NICEの新ガイダンスでは、当社創製・開発のAD 治療剤「アリセプト®」(ドネペジル塩酸塩)を含む3種類の AChEI が軽度・中等度ADに対する治療選択肢として推奨されています。今回のガイダンス発効は、AD 患者様とそのご家族、介護者の方々、社会にとって朗報で、より早期段階から治療を行うことにより、患者様が少しでも長く自らの力で生活できるための大きな進歩となります。
当社は、アルツハイマー型認知症に対する薬物療法の分野において、「アリセプト®」による薬物治療法を創出し、複数の規格・剤形をもって、より有用性の高い治療手段を提供してまいりました。今後も、新ガイダンスを遵守しつつ、アルツハイマー型認知症患者様とそのご家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上に、より一層貢献してまいります。
以上
[参考資料としてNICEガイダンスに関する追加情報、英国におけるアルツハイマー型認知症について添付しています]
<参考資料>
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1. NICEガイダンスに関する追加情報
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- 1.13つのアセチルコリン・エステラーゼ阻害剤(ドネペジル、ガランタミン、リバスティグミン)は、適応に基づき、以下の条件下で、軽度-中等度AD治療選択肢として推奨されています。
- AD治療の専門医が治療を開始すること
- 認知機能、全体機能、機能・行動症状に関して有効性が認められる場合に限り、治療を続けること
- 処方される患者様は、認知機能、全体機能、機能・行動症状の評価を用い、定期的にレビューされること
- AChEI を処方する場合、通常治療は1日用量あたりの薬価を考慮してもっとも低コスト薬剤1種類から始められるべきである、しかしながら、有害事象プロファイル、順守することによる期待値、並存疾患、薬物相互作用と投与プロファイルを考慮して、適当であると判断されれば他のAChEI の処方も可能であること
- 1.2メマンチンは以下のAD患者様の治療オプションとして認可された適応で処方可能
- AChEI に忍容性のない、または禁忌の中等度AD患者様
- 重度AD患者様
- ガイダンスの詳細は http://guidance.nice.org.uk/
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2. 英国におけるアルツハイマー型認知症について
現在、英国では、アルツハイマー型認知症等の認知症患者様数が約82万人2)、そのうち、イングランドは57万5千人、ウェールズは3万7千人と推定されています。ADは、最も多く見られる認知症の種類であり、英国の認知症患者数の62%を占めています3)。この不可逆的、進行性脳疾患は、患者様の記憶力、推論能力、思考の過程が徐々に低下し、場合によっては、患者様が簡単な行動さえもできなくなる場合もあります。ADは、身体的、精神的、介護的、医療的、社会的等、各種の影響を及ぼしています。ADは負担が大きいにもかかわらず、見落とされがちな疾患です。
- 1)
National Institute for Health and Clinical Excellence, NICE Technology Appraisal guidance 111. Available at:
http://guidance.nice.org.uk/ - 2)
Alzheimer's Research Trust -Dementia 2010. Available at:
http://www.dementia2010.org/reports/Dementia2010Full.pdf.Last accessed Jan 2011 - 3)
Alzheimer Society. Available at: http://alzheimers.org.uk Last accessed Jan 2011