Apollo Hospitals, HelpAge India とインドにおける医薬品アクセスの改善に向けた官民パートナーシップに関する契約に調印

エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、このたび、当社のインド子会社であるEisai Pharmaceuticals India Pvt. Ltd.(Mumbai, India) がApollo Hospitals(代表:Prathap C. Reddy、Chennai, India)、HelpAge India (代表: Amal Ganguli、New Delhi, India) とのあいだで、インドにおける医薬品アクセスの改善を志向した官民パートナーシップ (Public-Private Partnership:PPP) 契約に調印した、と発表しました。

PPPとは民間企業と非政府組織(NGO)や非営利団体(NPO)を含めた公的機関とのパートナーシップにより、それぞれの機関が有するリソースを革新的な方法で融合することで、その国・地域における課題を解決する手法です。

今回のパートナーであるApollo Hospitalsはインドを拠点とする50以上の医療施設を有する、アジア最大級、世界でも第3位に位置するヘルスケア・プロバイダーです。また、1978年に創設されたNPOであるHelpAge Indiaは高齢者が社会で活躍の場を広げることを目的に活動しているインド最大の患者様支援団体です。

本契約により、インドにおいて、アルツハイマー病とうつ病に関する、疾患教育、検診、診断、処方、治療に関するアドヒアランス(服薬遵守)改善のプログラムを開発し、患者様の理解を深めて、受診・受療機会の拡大により、医療の質の向上をはかることで高い患者様貢献をめざします。

世界中には、効果的な治療法が存在するにもかかわらず、貧困や医療システムの不備などから必要な医薬品が患者様のもとに届かないために、必要な医療を受けることができず、薬剤も入手できない多くの人々がいます。このような国・地域において医薬品アクセスを改善することは、各国政府、国際機関、製薬企業にとってグローバルな課題となっています。

当社は政府、国際機関、民間企業、NGO、NPOの協力のもとに、世界における医薬品アクセスの改善に積極的に貢献していきたいと考えています。医薬品アクセスを改善するには単に医薬品を供給するという取り組みだけでは不十分で、それぞれの地域の医療ニーズを根底から見直し、イノベーションを創出することが必要になります。そして、各地域社会における患者様にとって購入可能な価格で医薬品が供給され、患者様やそのご家族の充分な理解のうえに治療方針が決定され、その決定に従って医療が行われることが必要であると考えています。あわせて、中長期的観点で継続的に医療が提供されることを前提とした取り組みが重要であると捉えています。

当社は今回の契約をはじめとして、PPPという手法を活用し中長期的視点で当社にとってもパートナーにとっても価値ある関係を築けるような新しいビジネスモデルの構築に取り組んでまいります。

以上

[参考資料として、Apollo Hospitals、HelpAge Indiaを添付します]

<参考資料>

1. Apollo Hospitalsについて

アポロホスピタルは南アジアで50以上の病院を展開するヘルスケア企業でアジア最大級、世界でも3番目に位置するインドチェナイを本拠とするヘルスケア・プロバイダーです。アポロホスピタル・デリーはインドで最初にJCAHO (Joint Commission of Accreditation of Healthcare Organizations、医療施設評価・認定委員会)に認定された病院で、米国のジョン・ホプキンス、メイヨークリニックや欧州の主要病院などと提携しています。病院経営に加えて、看護・病院経営大学、薬局、診断クリニック、診療記録管理業務代行、遠隔医療などを行っています。アポログループはインド、中東に約60のフランチャイズクリニックを展開しています。

2. HelpAge Indiaについて

ヘルプエイジインディアは 1978年に設立された非宗教的NGOで、設立以来、インドにおける高齢者の権利を守るためにさまざまな施策を実施しています。インドにおける高齢者人口9000万人(現在の試算)の声を代弁し、高齢者の利便性を高める政策・施策を実施するよう中央政府・地方自治体に推奨しています。
ヘルプエイジインディアは高齢者のさまざまな問題を社会に知らしめ、よりよき理解を得るように活動し、そして、高齢者が彼ら自身の権利を意識し、社会で活発に活動するように彼ら自身の権利を啓発しています。