セントルイス・ワシントン大学医学部と神経変性疾患の新規治療薬創出に向けた包括的共同研究契約を締結

 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、このたび、セントルイス・ワシントン大学医学部(米国ミズーリ州セントルイス)とアルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)を含む神経変性疾患の新規治療候補品の創出に向けた包括的共同研究契約を締結したことをお知らせします。

 

 ワシントン大学は、世界をリードする神経変性疾患の予防、診断、バイオマーカー、治療に関する研究を行っています。両者は、これまでもAD領域の共同研究を行ってきました。特に、優性遺伝アルツハイマー病(DIAD)に関する研究では、ワシントン大学医学部が主導する優性遺伝アルツハイマーネットワーク試験ユニット(Dominantly Inherited Alzheimer Network Trials Unit、以下 DIAN-TU)の臨床第Ⅱ/Ⅲ相試験(Tau NexGen試験)において、当社の抗MTBR(Microtubule binding region: 微小管結合領域)タウ抗体E2814の安全性、忍容性、バイオマーカーおよび認知機能への効果が評価されるとともに、抗Aβプロトフィブリル抗体レカネマブ(一般名、開発品コード:BAN2401)が抗Aβ療法による基礎療法として選定されています。

 

 今回の共同研究では、認知症をはじめとする神経変性疾患において、ワシントン大学が有する基礎研究、臨床研究の専門知識と当社の創薬の豊富な経験、実績を戦略的に組み合わせることで、同疾患領域において、今後5年間にヒューマンバイオロジーに基づく複数の新規治療候補品の創出およびバイオマーカーの発見・同定を行うことをめざします。当社は、一定の基準を満たす創出・同定された化合物、バイオマーカーの開発および商業化に関するオプション権を保有し、オプション権を行使する場合には、当社はワシントン大学に対して、マイルストンペイメントおよび売上に応じたロイヤルティを支払います。

 

 エーザイのDeep Human Biology Learning(DHBL)オフィス アカデミア・インダストリーアライアンス・オフィサーである木村禎治博士は、「ADやPDのような神経変性疾患は、アンメット・メディカル・ニーズが極めて高い疾患領域であり、当社の重点疾患領域です。我々は、この分野における世界トップクラスの研究を行っているセントルイス・ワシントン大学との共同研究を推進し、神経変性疾患のない世界の実現という究極的な目標に向けて新規標的疾患修飾療法の創出に取り組み、ヒューマン・ヘルスケア理念の実現をめざしてまいります」と述べています。

 

以上

 

 

<参考資料>

セントルイス・ワシントン大学医学部について

セントルイス・ワシントン大学医学部は、生物医学研究、患者ケア、教育プログラムを含む学術医学の世界的リーダーであり、2,700人の教授陣を擁しています。米国国立衛生研究所(NIH)からの研究資金は、米国の医学部の中で4番目に多く、過去5年間で54%増加しています。機関投資と合わせて、ワシントン大学医学部は基礎および臨床研究の革新とトレーニングに毎年10億ドルを超える資金を投じています。その教授陣は常に全米トップ5に入っており、1,790人以上の教授陣が60以上の拠点で診療を行い、BJCヘルスケアのBarnes-Jewish病院とセントルイス小児病院の医療スタッフとしても活躍しています。ワシントン大学医学部は、医学部/博士課程教育において輝かしい歴史を持ち、最近、医学生のための奨学金とカリキュラム更新に1億ドルを投入しました。また、医学に関係する各専門分野や、理学療法、作業療法、聴覚・コミュニケーション科学における一流のトレーニングプログラムを有しています。