東京都文京区による2022年度認知症検診事業において、当社のブレインパフォーマンスセルフチェックツール「のうKNOW®」を活用した脳の健康度測定を実施

 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、このたび、東京都文京区(以下、文京区)が実施する2022年度認知症検診事業において、新たに導入された成果連動型民間委託契約方式の下、当社が開発したブレインパフォーマンス(脳の健康度)のセルフチェックツール「のうKNOW®」(非医療機器)を用いた脳の健康度測定が実施されることをお知らせします。

 

 当社は、文京区と2015年6月に「認知症の人とその家族を地域で支えるまちづくり連携協定」(以下、本連携協定)を締結し、認知症カフェなどの疾患および健康に関する啓発活動を共催してきました。また2021年度より、文京区の重点施策である認知症検診事業において、当社は「のうKNOW」を提供し、集団検診の運営支援等を行っています。本事業は、55歳~75歳の5歳毎の節目年齢の文京区民(約12,500人)を対象に、「のうKNOW」を用いた脳の健康度測定を推奨し、測定結果に対して医師からのアドバイスを提供するものです。

2022年度には、本事業について成果連動型民間委託契約方式が導入され、「のうKNOW」による脳の健康度測定の実施率向上と生活習慣改善プログラムへの参加率向上という成果指標を設定することで、本事業の推進が強化されます。

 

 また、文京区とは、本連携協定に基づき、認知症検診事業のみならず、区民を対象とした医師を招いての講演会や、多世代交流のための地域集会所の運営等、高齢者あんしん相談センターや文京区社会福祉協議会等と協力し、地域住民と直接つながり喜怒哀楽を学んでいくための様々な取り組みを継続的に行っています。

 

 当社は、今後も文京区をはじめとした多くの行政や地域社会との連携を深め、ともに地域住民の健康問題に取り組むことで、「認知症と共生する社会」の実現に貢献してまいります。

 

以上

  

<参考資料> 

1. 「のうKNOW」について

 「のうKNOW」(非医療機器)は、Cogstate Ltd.(本社:オーストラリア)が創出したアルゴリズムに基づき当社が開発したブレインパフォーマンス(脳の健康度)のセルフチェックツールであり、当社が全世界における開発権および独占的商業化権を有しています。疾病の予防や診断を目的としたものではなく、健康意識を高めるために行っていただくことを目的としています。パソコン、タブレット端末またはスマートフォンを用いた簡便なトランプテストによって、脳の反応速度、注意力、視覚学習および記憶力を評価する4つのテストを行います。利用者が単独かつ短時間(約15分)でチェックすることができ、日常生活や健診等において、定期的なセルフチェックが可能です。結果画面には、「記憶する」「考える」「判断する」などのブレインパフォーマンスを定量化した指標(「ブレインパフォーマンスインデックス(BPI)」)と生活習慣においてブレインパフォーマンスを維持するためのアドバイスが表示されます。

 「のうKNOW」の詳細情報は、https://nouknow.jp/をご覧ください

 

2. 成果連動型民間委託契約方式について

 成果連動型民間委託契約方式 (Pay For Success:PFS)とは、自治体等が民間業者等に委託する事業において、解決をめざす行政課題に対応した成果指標を設定し、その支払額を第三者が評価した当該成果指標の改善状況に連動させるという新たな官民連携の手法です。内閣府の推進施策であり、これにより公共サービスの質向上、支出の削減等が期待されています。