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- 2020年11月26日
エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、パーキンソン病患者様の生活をサポートするスマートフォン・アプリ「PaDiCo(パディコ)」を、日本において、本日から提供開始することをお知らせします。本アプリは、アプリ専用ストアである「App Store(iPhone)」や「Google Play(Android)」からどなたでも無料でダウンロードできます。
日本において、パーキンソン病患者様の数は約20万人と推計され1、高齢化に伴い、年々増加する傾向にあります1,2。治療の基本は薬物療法2ですが、病気の進行に伴い、薬剤の効果が弱まることで、パーキンソン病の症状が現れて体が動かなくなるなどのオフ症状が認められる場合があります。オフ症状には、ふるえ(振戦)、筋強剛(筋肉がこわばる)などの運動症状と、便秘や頻尿、発汗などの非運動症状があり、多岐にわたるため、その症状を把握することが難しいとされています。これらの症状を早期に把握し、適切な治療を行うことが、病気の進行抑制につながる可能性があります。
「PaDiCo」には、パーキンソン病患者様が簡単な操作でオフ症状の時間を記録し、週単位で可視化できる機能を搭載しています。加えて、患者様が医療機関に受診する前に、その時の体調や症状の変化をスコア化し、記録することができます。患者様の症状を記録することは、かかりつけ医への正確な情報伝達に役に立ちます。また、症状がつらいときでも、スマートフォン画面にある本アプリのアクセスボタンを押すだけで、予め登録されたご家族や親しい方に、SMS機能を通じてメッセージを送ることができます。また、SOS表示機能、薬剤の管理、パーキンソン病患者様へのおすすめの体操などの日常生活に役立つ情報も本アプリ内で提供しています。
当社は、日本において、新規作用機序を持つパーキンソン病治療薬「エクフィナ®」をお届けするとともに、同領域での継続的な新薬の創出に注力しています。薬剤の提供にとどまらず、「PaDiCo」のほか、当社が運営するパーキンソン病情報サイト「PDネット」を通じた情報発信により、パーキンソン病 患者様のQOL向上とご家族のいきいきとした日常生活の創出に向け、より一層貢献してまいります。
以上
<参考資料>
「PaDiCo(パディコ)」の主な機能について *本アプリは医療機器ではありません。
「PaDiCo」の名前の由来は、Parkinson(パーキンソン)、Digital(デジタル)、Communication(コミュニケーション)の下線部を組み合わせたものです。本アプリには、パーキンソン病患者様のオフ時間の記録・可視化、体調や症状の記録、メッセージの送信補助機能、SOS表示機能、パーキンソン病患者様へのおすすめの体操などの日常生活に役立つ情報を提供する機能が搭載されています。
1) 簡単な操作でオフ時間を記録し、週単位で可視化できる機能、体調や症状の記録ができる機能
パーキンソン病の治療は、患者様の症状を早期に把握し、適切な治療を行うことが大切です。患者様は、簡単な操作で、オフ時間を記録し、週単位で可視化することができ、月/年別の平均データも確認することができます。さらに、患者様の体調や症状をスコア化し、その変化を記録できます。これらの記録は、かかりつけ医への正確な情報伝達やコミュニケーションに役立ちます。
2) メッセージの送信補助機能、SOS表示機能、パーキンソン病患者様へのおすすめの体操など日常生活に役立つ情報提供
パーキンソン病症状がつらいときでも、スマートフォン画面にある本アプリのアクセスボタンを押すだけで、登録されたご家族や親しい方に予め作成したメッセージを、SMS機能を通じて送ることができます。緊急時には、画面にあるSOSボタンを押し、サポート方法が記載された画面を周囲に提示することで、必要に応じた支援を要請できる機能を搭載しています。また、電子版お薬手帳向けの二次元コードを読み込むだけで、服用している薬剤情報を記録し、管理することもできます。加えて、パーキンソン病患者様におすすめの体操など日常生活に役立つ情報も提供しています。
PaDiCoお問合せ窓口 eisai-padico@eisai.jp
アプリの使い方は、パーキンソン病情報サイト「PDネット」で紹介しています。 https://patients.eisai.jp/pdnet/ 「PDネット」は、パーキンソン病の症状と進行を知るためのサイトです。パーキンソン病患者様やご家族の皆様に病気や診療に役立つ情報も提供しています。 |
1 日本神経学会 パーキンソン病診療ガイドライン2018
2 難病情報センター パーキンソン病 (指定難病6):https://www.nanbyou.or.jp/entry/169