抗てんかん剤「フィコンパ®」(一般名:ペランパネル水和物)日本において新剤形となる細粒剤を新発売

 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、日本において、自社創製の抗てんかん剤「フィコンパ®」(一般名:ペランパネル水和物、海外製品名:「Fycompa®」)の新しい剤形となる細粒剤を、本日、新発売したことをお知らせします。本剤形は、2020年1月23日に製造販売承認され、4月23日に薬価収載されました。

 

 日本におけるてんかん患者様数は約100万人と推定されています。てんかんは、年齢に関係なく発症する疾患ですが、特に小児と高齢者で発症率が高いといわれています。新発売の細粒剤は、小児や嚥下機能の低下によって錠剤の服用が困難な患者様にも服用いただける剤形として開発されました。また、患者様の症状に合わせた用量調節も可能となります。

 

 「フィコンパ」は、当社筑波研究所で創製されたファースト・イン・クラスの抗てんかん剤です。本剤は、グルタミン酸によるシナプス後膜のAMPA受容体を選択的かつ非競合的に阻害し、神経の過興奮を抑制します。本剤は日本において、4歳以上のてんかん患者様の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する単剤および併用療法、また12歳以上のてんかん患者様の強直間代発作に対する併用療法の承認を取得しています。

 

 当社は、今回の「フィコンパ」の細粒剤に係る新発売を機に、引き続き、安全性情報提供を最優先とした活動を行い、より多くの患者様に発作フリー(seizure freedom)をお届けする使命を追求し、てんかん患者様とそのご家族の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。

   

以上

 

    1. <参考資料>
      1. 1. 製品概要
1)製品名 フィコンパ®細粒1%
2)一般名

ペランパネル水和物

3)効能・効果 てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)
他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する 抗てんかん薬との併用療法
4)薬価 フィコンパ細粒1% 1%1g 1,068.90円 (包装薬価: 106,890円)
5)包装 100g
6)製品写真
  1.   
  2. 2. 「フィコンパ」(一般名:ペランパネル水和物、海外製品名「Fycompa」)について

 「フィコンパ」は、当社が創製したファースト・イン・クラスの抗てんかん剤です。てんかん発作は、神経伝達物質であるグルタミン酸により誘発されることが報告されており、本剤は、グルタミン酸によるシナプス後膜のAMPA受容体の活性化を阻害し、神経の過興奮を抑制する高選択、非競合 AMPA 受容体拮抗剤です。「フィコンパ」は1日1回就寝前に経口投与するタイプの製剤です。米国および欧州では、錠剤と経口懸濁液の承認を取得しています。

 本剤は、12歳以上のてんかん患者様の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する併用療法について、日本、米国、欧州、中国、アジアなど65カ国以上で承認を取得しています。さらに本剤は12歳以上のてんかん患者様の強直間代発作に対する併用療法について、米国、日本、欧州、アジアなど60カ国以上で承認を取得しています。日本と米国においては4歳以上のてんかん患者様の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する単剤および併用療法の承認も取得しています。欧州においては、小児てんかん患者様の部分発作(二次性全般化発作を含む)および小児の特発性全般てんかん患者様の強直間代発作に対する併用療法に係る適応を追加申請しています。現在までに、世界で30万人を超える患者様に「フィコンパ」が処方されました(すべての適応症の合計)。

 本剤について、レノックス・ガストー症候群に伴うてんかん発作を有する患者様を対象としたグローバル臨床第Ⅲ相試験(338試験)を実施しています。また、注射剤の開発も行っています。

 

3. てんかんについて

 てんかんの患者様数は、日本で約100万人、米国で約340万人、欧州で約600万人、中国で約900万人、世界中で約6,000万人などの報告があります。てんかん患者様の約30%が既存の抗てんかん剤では発作を十分にコントロールできておらず1、アンメット・メディカル・ニーズの高い疾患です。

 てんかんは、発作のタイプによって、てんかん全体の約6割を占める部分発作と、約 4割を占める全般発作に大別されます。部分発作では、脳の電気信号の異常が一部分に限定されています。部分発作の中には、異常が二次的に脳全体に広がり、全般性の発作になるものもあります(二次性全般化発作)。全般発作では、電気信号の異常が脳全体に起こり、発作直後から意識がなくなったり、全身に症状が現れたりします。

 

1 “The Epilepsies and Seizures: Hope Through Research. What are the epilepsies?” National Institute of Neurological Disorders and Stroke, accessed May 24, 2016, http://www.ninds.nih.gov/disorders/epilepsy/detail_epilepsy.htm#230253109