2025年1月掲載
NTDs・3大感染症 研究プロジェクトのポートフォリオ表
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2025年1月現在



疾患 シャーガス病 |
プロジェクト名 新規ワクチン(E6020による免疫活性化) |
パートナー Sabin Vaccine Institute |
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セービンワクチン研究所(Sabin Vaccine Institute、所在地:米国・ワシントンD.C.)、ベイラー医科大学(Baylor College of Medicine、所在地:米国・テキサス州ヒューストン)、アエラス(Aeras、所在地:米国・メリーランド州ロックビル)、およびエーザイは、2014年8月、シャーガス病に対するワクチン開発のための共同研究契約を締結しました。本研究は、2012年から始まった、エーザイとセービンワクチン研究所との連携が発展したもので、エーザイが創製したTLR4アゴニストである新規のアジュバント(ワクチンの免疫効果を高める物質)「E6020」を含む新しいワクチン製剤の開発を目指しています。この新規の抗シャーガス病ワクチンの開発に成功すれば、シャーガス病による心臓合併症の予防や、発症を遅らせることが期待できます。 | ||
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疾患 シャーガス病 |
プロジェクト名 AIを活用したPDE阻害剤のスクリーニング |
パートナー ラ・プラタ国立大学 |
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シャーガス病の新しい治療法の開発が急務です。ホスホジエステラーゼ(PDE)はトリパノソーマのシグナル伝達における不可欠な役割を有し、ヒトのPDE分子との低い相同性から、シャーガス病の有望な薬物ターゲットと位置づけられています。 このプロジェクトは、PDEをシャーガス病に対する薬物標的として検証し、AIを利用した化合物スクリーニング法を使用して、選択的阻害剤を特定することを目的としています。 |
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疾患 リーシュマニア症 |
プロジェクト名 DNDI-6174 |
パートナー DNDi |
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DNDI-6174は、リーシュマニア症に対する新規作用機序を示す化合物で、初期研究段階での良好な特徴から前臨床候補化合物として選定されました。エーザイと独立非営利財団Drugs for Neglected Diseases initiative(DNDi、本部:スイス・ジュネーブ)の協働により、第I相試験に向けた前臨床試験とプロセス化学、API製造、および製剤開発に取り組みます。 | ||
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疾患 フィラリア症 |
プロジェクト名 AWZ1066S (臨床第I相試験) |
パートナー Liverpool School of Tropical Medicine & University of Liverpool |
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エーザイは、リバプール熱帯医学校(Liverpool School of Tropical Medicine、所在地:英国・リバプール)およびリバプール大学(University of Liverpool、所在地:英国・リバプール)と、主なフィラリア症であるリンパ系フィラリア症および河川盲目症に有効な新規フィラリア駆虫薬創出に向けた共同研究を行っており、当社は原薬の提供と製剤製造を担当しています。本剤のフェーズⅠ試験は、英国にてリバ プール熱帯医学校により行われています。 | ||
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疾患 フィラリア症 |
プロジェクト名 コラロピロニンA |
パートナー University Hospital Bonn & Helmholtz Centre for Infection Research |
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エーザイは、University Hospital Bonn(所在地:ドイツ)とHelmholtz Centre for Infection Research((所在地:ドイツ)協力し、主なフィラリア症であるリンパ系フィラリア症および河川盲目症に有効な新規フィラリア駆虫薬創出に向けた共同研究を2024年3月より開始しました。フィラリア症を引き起こすフィラリア成虫の体内に存在するボルバキア菌は、フィラリア成虫の成長、増殖や生存に必須であり、ボルバキア菌を除菌することで成虫を効果的に駆虫する治療薬を創出することを目指し、コラロピロニンAの非臨床開発を進めています。 |
疾患 菌腫 |
プロジェクト名 E1224 真菌性菌腫(臨床第Ⅱ/Ⅲ相試験) |
パートナー DNDi |
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DNDiと、世界で最も顧みられない病気の一つであるマイセトーマ(菌腫)の内、特にアンメットメディカルニーズの高い真菌性菌腫(eumycetoma)に対する新規治療薬として共同開発を行っています。当社は非臨床試験および治験薬の提供などを担当しています。本剤のフェーズⅡb/Ⅲ試験は、スーダンにて DNDi およびスーダンのハルツーム大学菌腫研究センターにより行われました。現在、スーダンにおける承認申請に向けた準備を進めています。 | ||
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疾患 デング熱、ジカ熱 |
プロジェクト名 フラビウイルス感染症治療薬探索研究 |
パートナー DNDi |
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エーザイは、Drugs for Neglected Diseases initiative(DNDi)と協力し、フラビウイルス感染症の原因となるデングウイルスやジカウイルスなどに対して抗ウイルス活性を示す新規化合物を探索し、新薬開発の起点となる創薬シードの同定を目指します。 |
疾患 マラリア |
プロジェクト名 SJ733(臨床第II相試験) |
パートナー ケンタッキー大学 |
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マラリア蔓延地域での治療に適した、即効性と安全性に優れ、持続的な治癒と再発防止を可能とし、現在問題となっている既存の抗マラリア薬への耐性を克服する薬剤となることを期待しています。ケンタッキー大学と共同研究を行っており、当社は原薬の提供と製剤製造を担当しています。本剤のフェーズⅡ試験は、ペルーにてケンタッキー大学により行われています。 | ||
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疾患 マラリア |
プロジェクト名 E1018 |
パートナー Broad Institute Department of Defense |
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ブロード研究所(Broad Institute、所在地:米国・マサチューセッツ州ケンブリッジ)とエーザイは、2014年9月、新規抗マラリア薬開発のための共同研究契約を締結しました。これまでにブロード研究所において見出されている一連の化合物の中から共同で評価を進めて、臨床試験に進めるための最良の候補薬E1018を特定しました。この研究では、マラリアを迅速に治癒し、マラリア原虫の伝播を断ち切ることでマラリアの再発を防ぐ経口薬の開発を目指しています。 | ||
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疾患 マラリア |
プロジェクト名 SJ733 (坐剤) |
パートナー ケンタッキー大学 MMV |
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重症マラリアは、注射剤治療による緊急医療処置を必要とします。重症マラリアは年間200万人に及び、現在その治療にWHOが推奨する従来の静注薬が一部の開発途上国で用いられていますが、米国、ヨーロッパ、オーストラリア、日本、その他多くの国々で承認されていません。従来薬の静注薬は、潜在的な耐性化の課題や忍容性と安全性の課題を考慮すると、適用範囲は限定的であり、重症者向けの新しい治療薬の開発が求められています。SJ733坐剤は、重症マラリア治療における有力候補となると期待されています。 | ||
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疾患 マラリア |
プロジェクト名 抗CSPモノクローナル抗体 |
パートナー 愛媛大学、グラクソ・スミスクライン株式会社、PATH |
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2021年10月、WHOは世界初のRTS,Sマラリアワクチン(RTS,S)を流行地の小児への予防接種することを推奨しました。RTS,Sは、熱帯熱マラリア原虫のCSタンパク質(CSP)のアミノ酸リピート領域に対して高力価の抗体を誘導して効果を発揮します。本プロジェクトは、マラリア予防のための強力な抗CSPモノクローナル抗体(mAb)を分離・開発することを目的としており、マラリア予防抗体医薬品として前臨床開発および臨床開発を進めます。 | ||
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疾患 マラリア |
プロジェクト名 新規マラリアGWT1阻害剤 |
パートナー MMV |
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エーザイは、マラリア原虫の有する新規の薬剤ターゲット分子GWT1を見出し、さらに、それに対して阻害活性を持つ化合物を自社化合物から見出しました。見出された化合物を起点とした探索研究を非営利団体 Medicines for Malaria Venture(MMV、本部:スイス・ジュネーブ)との連携により進めており、現在、化合物の最適化段階にあります。 | ||
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疾患 マラリア |
プロジェクト名 新規マラリアDHODH阻害剤 |
パートナー Broad Institute、MMV |
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ブロード研究所(Broad Institute、所在地:米国・マサチューセッツ州ケンブリッジ)とエーザイは、2018年より、新たにジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODH)阻害に基く新規抗マラリア薬開発のための共同研究を開始しました。これまでの研究からブロード研究所において見出された化合物を最適化し、候補化合物が臨床現場において、耐性出現を減少させるために適した既存薬と併用され、マラリア撲滅に貢献することを目指しています。 |
疾患 マラリア |
プロジェクト名 新規治療薬(スクリーニング段階) |
パートナー MMV |
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本プロジェクトは、日本の製薬会社3社がMedicines for Malaria Venture(MMV)及びそのパートナーと協業するという点で特徴的であり、GHIT Fundからの資金提供を受け、新規の抗マラリア治療標的に対して各社の化合物ライブラリーのスクリーニングを行います。 | ||
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疾患 マラリア |
プロジェクト名 新規ワクチン(E6020による免疫活性化) |
パートナー Vaccine Formulation Institute CH, Ltd. |
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Vaccine Formulation Institute CH, Ltd(VFI)は、グローバルワクチンコミュニティのベネフィットのために、アジュバントの提供、ワクチン製剤の研究開発やトレーニングを通じて、アジュバント技術へのアクセスを支援する非営利団体です。E6020をアジュバント候補物質として提供することにより、様々なワクチンとの組み合わせ検討が期待されており、現在、エーザイは、VFIと協働してマラリアワクチンの開発を推進しています。 |
疾患 マラリア |
プロジェクト名 ASOsマラリア予防薬探索研究 |
パートナー カリフォルニア大学サンディエゴ校 |
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肝臓期に作用する新しいマラリア予防薬開発の優先度は高いです。アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)はこのアンメットニーズの解決に合致すると考えられ、すでに確立されたコンジュゲーション技術を利用することで長時間作用と肝細胞への効果的な分布が期待されます。さらに、ASOは、マラリア原虫の必須遺伝子を高い選択性で標的化することを可能にするプラットフォームテクノロジーであり、開発困難とされた創薬標的にアクセスし、初期検証に続く薬剤開発を加速する可能性があります。 | ||
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コンソーシアム | プロジェクト名 NTD治療薬の創薬コンソーシアム |
パートナー DNDi |
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リーシュマニア症とシャーガス病に関して、創薬研究の初期段階を加速することを目的とする「顧みられない熱帯病に対する創薬ブースター」コンソーシアムが2015年5月に設立されました。独立非営利財団Drugs for Neglected Diseases initiative(DNDi)の主導の下、参画する各社が有望な化合物の情報を共有し、それぞれの化合物ライブラリーから有効な化合物をスクリーニングするで、多社間協働により効率よく研究を進める事が可能となります。エーザイ、塩野義製薬、武田薬品工業、アストラゼネカの四社が設立メンバーとしてコンソーシアムを開始し、現在は賛同する企業が増えています。この画期的な研究モデルによって、従来5年以上を要していた初期創薬研究のプロセスを2年程度に短縮されることが期待されます。 | ||
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コンソーシアム | プロジェクト名 結核治療薬の開発コンソーシアム |
パートナー Bill & Melinda Gates Foundation |
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2013年11月、エーザイは、結核に対する革新的な治療法の開発をめざす「Tuberculosis Drug Accelerator」(TBDA)パートナーシップに参画しました。このパートナーシップは、ビル&メリンダ・ゲイツ財団(Bill & Melinda Gates Foundation)の支援を得て、グローバル製薬企業7社および6つの研究機関によって2012年6月に共同設立されたパートナーシップであり、研究開発の早期段階で研究機関が連携し、結核に対する化合物の探索を行います。これに伴い、結核に対する化合物スクリーニングに向けて、当社をはじめ各社が保有する化合物ライブラリーを提供し、候補化合物を見出した場合にはその化合物を他のパートナーと共有することで、結核に対する新しい治療法の効率的かつスピーディーな創出に協力しています。 | ||
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コンソーシアム | プロジェクト名 COVID-19 Therapeutics Accelerator |
パートナー Bill & Melinda Gates Foundation |
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ビル&メリンダ・ゲイツ財団がウェルカムおよびマスターカードと共に立ち上げた、「COVID-19 Therapeutics Accelerator」に参加し、COVID-19および将来のパンデミックに対応する新たな治療薬やワクチンを見出すため研究開発を行っています。 | ||
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コンソーシアム | プロジェクト名 AMR Screening Consortium |
パートナー GARDP (Global Antibiotic Research and Development Partnership) |
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本プロジェクトでは参画企業が有する、最新の創薬化学を駆使して蓄積された化合物ライブラリーから、これまでに抗菌活性スクリーニングが行われていない化合物の薬剤耐性菌に対するスクリーニングを実施します。 | ||
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