米国において肥満症治療剤「BELVIQ®」の情報提供体制を強化

エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、このたび、米国子会社であるEisai Inc.が肥満症治療剤「BELVIQ®」(一般名:lorcaserin hydrochloride)の情報提供を担当するコントラクトMR(医薬情報担当者)を200人以上増員し、情報提供体制を強化することを決定したことを、お知らせします。これにより、本剤の情報提供を担うスペシャリティ・ビジネス・ユニットは、2013年12月までに、これまでの2倍以上の400名体制となり、開業医を含む肥満症治療に関わる全米約65,000名の医療関係者に対し、本剤の有効性・安全性に関する情報を提供することが可能となります。

Eisai Inc.は、2013年6月に本剤を発売して以来、本剤へのアクセスを可能にするための環境整備として、医師への情報提供や患者様への啓発ならびに支援プログラムの提供に加え、本剤の償還カバレッジの拡大に向けた活動を進めてきました。この結果、本剤は、新たにExpress ScriptsやTufts、Health Alliance Plan、Excellus BCBS、Highmark BCBS、BCBS of Michigan、BCBS of North Carolina、Healthnet (California)といった複数の主要な保険プログラムおよびPBM(Pharmacy Benefit Manager、 薬剤給付管理会社)によってカバーされました。今回の医師への情報提供体制の強化は、このような償還環境の改善状況に鑑みて、本剤の長期的な戦略計画に基づき、決定されました。

米国疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention)によると、米国成人の3分の2以上は肥満又は過体重であるとされ、肥満の割合は、1980年から2010年にかけて2倍以上(約15%から約36%)に増加しています。肥満又は過体重は、糖尿病、脂質異常症、高血圧症といった合併症を引き起こす可能性があり、肥満又は過体重の増加は大きな社会問題となっています。

当社グループは、本剤により、肥満症治療に対する新しい選択肢を提供し、同疾患の内科的治療分野におけるアンメット・メディカル・ニーズの充足と、患者様とそのご家族のベネフィット向上に、より一層の貢献をしてまいります。

以上

[参考資料として、BELVIQ®についてを添付しています]

<参考資料>

1. BELVIQ®(一般名lorcaserin hydrochloride)について

BELVIQ®はアリーナ社創製の新規化合物であり、選択的に脳内のセロトニン2C受容体を刺激することにより摂食を抑制し、満腹感を促進すると考えられています。2C受容体を活性化することにより、患者様はより少ない食事量により満腹感を得られることが期待されます。本剤は、米国において、ボディ・マス・インデックス(BMI)が30kg/m2以上、あるいは少なくとも1つ以上の合併症を患うBMIが27kg/m2以上の成人患者様の体重管理を目的とした食事療法と運動療法に対する補助療法として、2012年6月に米国食品医薬品局(FDA)より承認され、米国麻薬取締局によるスケジューリング指定を経て、2013年6月発売されました。また、当社の米国子会社エーザイ・インクは、米国のほか、メキシコ、ブラジル、カナダ等を含む米州20カ国で本剤に関する独占的販売供給権を有しています。重要な安全性情報(ISI)を含む本剤に関する詳細はBelviqウェブサイトをご参照ください。http://www.belviq.com(英語のみ)