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- 2013年6月14日
アッヴィ合同会社
エーザイ株式会社
アッヴィ合同会社(本社:東京都、社長兼CEO:ゲリー・エム・ワイナー)とエーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ®皮下注40mgシリンジ0.8mL」(一般名:アダリムマブ<遺伝子組換え>、以下「ヒュミラ®」)について、このたび潰瘍性大腸炎に関する効能・効果の承認を取得しました。
潰瘍性大腸炎は、大腸の直腸や結腸に炎症や潰瘍が生じ、下痢や激しい腹痛などの症状を呈する疾患です。長期にわたって再燃と寛解を繰り返すため、患者様のQOLを著しく低下させる難治性の疾患であり、厚生労働省の特定疾患治療研究事業の対象疾患に指定されています。日本における患者数(特定疾患医療受給者数)は13万人以上で、毎年おおよそ8,000人増加 しており1、医療現場では有用な治療薬が待ち望まれています。
東京医科歯科大学消化器内科の渡辺守教授は「潰瘍性大腸炎は下痢や腹痛等の消化器症状を伴い、患者さんの日常生活に大きな支障をきたす疾患で、手術や入院が必要になる場合もあります。ヒュミラが潰瘍性大腸炎の治療選択肢に加わることは患者さんおよび医療従事者にとって朗報です。ヒュミラは中等症又は重症の潰瘍性大腸炎に対して唯一自己注射可能な皮下注射型の生物学的製剤であり、利便性の面からも患者さんに歓迎されるでしょう」と述べています。
今回の適応症追加により、日本において「ヒュミラ®」は自己免疫疾患領域において、関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)、尋常性乾癬、関節症性乾癬、強直性脊椎炎、若年性特発性関節炎、クローン病、腸管型ベーチェット病、潰瘍性大腸炎の8つの疾患に関する効能・効果を有することになります。
日本において「ヒュミラ®」は、製造販売承認はアッヴィが取得し、アッヴィとエーザイによる1ブランド、1チャネル、2プロモーション方式で共同プロモーションを行っており、販売はエーザイが担当しています。
両社は、「ヒュミラ®」を潰瘍性大腸炎の新たな治療薬として提供することにより、患者様のベネフィット向上に貢献してまいります。
以上
[参考資料として、製品概要、用語解説、「ヒュミラ®」、アッヴィおよびエーザイの取組みについて
添付しています]
本件に関する問合せ先
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アッヴィ合同会社
広報部
-
エーザイ株式会社
PR部
<参考資料>
1. 「ヒュミラ®皮下注40mgシリンジ0.8mL」製品概要(下線部が今回の追加部分)
- 1)効能・効果
- 関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
- 既存治療で効果不十分な下記疾患
尋常性乾癬,関節症性乾癬
強直性脊椎炎
多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎
腸管型ベーチェット病
- 中等症又は重症の活動期にあるクローン病の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
- 中等症又は重症の潰瘍性大腸炎の治療(既存治療で効果不十分な場合に限る)
- 2)用法・用量
関節リウマチ
通常,成人にはアダリムマブ(遺伝子組換え)として40mgを2週に1回,皮下注射する.なお,効果不十分な場合,1回80mgまで増量できる.
尋常性乾癬及び関節症性乾癬
通常,成人にはアダリムマブ(遺伝子組換え)として初回に80mgを皮下注射し,以後2週に1回,40mgを皮下注射する.なお,効果不十分な場合には1回80mgまで増量できる.
強直性脊椎炎
通常,成人にはアダリムマブ(遺伝子組換え)として40mgを2週に1回,皮下注射する.なお,効果不十分な場合,1回80mgまで増量できる.
多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎
通常,アダリムマブ(遺伝子組換え)として,体重15kg以上30kg未満の場合は20mgを,体重30kg以上の場合は40mgを2週に1回,皮下注射する.
腸管型ベーチェット病
通常,成人にはアダリムマブ(遺伝子組換え)として初回に160mgを,初回投与2週間後に80mgを皮下注射する.初回投与4週間後以降は,40mgを2週に1回,皮下注射する.
クローン病
通常,成人にはアダリムマブ(遺伝子組換え)として初回に160mgを,初回投与2週間後に80mgを皮下注射する.初回投与4週間後以降は,40mgを2週に1回,皮下注射する.
潰瘍性大腸炎
通常,成人にはアダリムマブ(遺伝子組換え)として初回に160mgを,初回投与2週間後に80mgを皮下注射する.初回投与4週間後以降は,40mgを2週に1回,皮下注射する.
2. 用語解説
- 1)潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎は、大腸の直腸や結腸に炎症をきたす慢性の炎症性腸疾患で、頻回の下痢、直腸の出血、痙攣性の腹痛といった症状を引き起こします。潰瘍性大腸炎の症状は寛解と再燃を繰り返し、その臨床経過はさまざまです。日本における潰瘍性大腸炎の患者数は、平成23年特定疾患医療受給者証交付件数によると13万人以上といわれており、毎年おおよそ8,000人増加1しています。
- 2)TNFα
TNF(腫瘍壊死因子:Tumor Necrosis Factor)とは、腫瘍細胞に対する傷害活性を有する因子として発見された細胞間相互作用を媒介するタンパク質(サイトカイン)の一つです。TNFαは、マクロファージ、 リンパ球、血管内皮細胞など種々の細胞によって産生され、炎症反応を惹き起こしたり、増強したり、 炎症細胞を活性化したりします。
- 3)モノクローナル抗体
単一株(モノクローン)の抗体産生細胞から得られた抗体で、抗原に対する結合親和性や特異性が均一の抗体です。。
3. 「ヒュミラ®」について
「ヒュミラ®」は、日本において関節リウマチ(2008年4月承認)、尋常性乾癬および関節症性乾癬(2010年1月同)、クローン病(2010年10月同)、強直性脊椎炎(2010年10月同)、若年性特発性関節炎(2011年7月同)、腸管型ベーチェット病(2013年5月同)、潰瘍性大腸炎(2013年6月同)の効能・効果を取得しました。また、2012年8月に関節リウマチの効能に「関節の構造的損傷の防止を含む」が追加されました。
4. アッヴィの免疫分野への取り組み
アッヴィは、免疫疾患に対する新規治療薬の創薬と開発に力を注いでおります。1989年に創設したアボット生物科学研究所(米国マサチューセッツ州ウースター)では、自己免疫疾患の新規治療法の開発に向け、世界最高レベルの創薬活動と基礎研究を行っています。「ヒュミラ®」(海外製品名:HUMIRA®)に関する詳細や処方情報については、www.e-humira.jp/もしくはwww.HUMIRA.comをご覧ください。
5. エーザイの抗体医薬への取り組み
エーザイは、従来からの強みである低分子化合物に加えて、バイオロジクス(生物学的製剤)分野へ積極的に取り組んでいます。カン創薬ユニットでは、神戸のカン研究所と筑波研究所が連携して、セロミクスを強みとした新規創薬ターゲットの発見と、それを標的とした抗体医薬の創出に取り組んでいます。また、2007年4月に買収したモルフォテック社では、独自の技術である「Human Morphodoma®」、「Libradoma™」を活用することにより、がん・関節リウマチ・感染症などに対する新規抗体医薬の創出に取り組んでいます。さらに、スウェーデンのバイオアークテック・ニューロサイエンス社との提携によるアルツハイマー病に対する抗体医薬の開発や、日本でアッヴィと「ヒュミラ®」の開発・販売を進めるなど、抗体医薬を通して患者様とご家族の皆様のQOL向上に貢献することを目指しています。
6. アッヴィについて
アッヴィ(NYSE:ABBV)は、アボットからの分社を経て2013年に設立された研究開発型のグローバルなバイオ医薬品企業です。最先端のバイオテクノロジーと長い歴史を誇る医薬品企業の専門知識と組織を兼ね備え世界で最も複雑かつ深刻な疾患に対する先進的な治療薬を開発し、提供します。2013年現在、 アッヴィは、世界で約21,000人を雇用し、170カ国以上で医薬品を販売しています。詳細はwww.abbvie.comをご覧ください。またTwitterにて@AbbVieをフォローまたはFacebookページをご参照ください。
Reference
- 1難病情報センターホームページ(2013 年4 月現在)