帯状疱疹後神経痛治療剤「リリカ®カプセル」の製造販売承認を取得

ファイザー株式会社(本社:東京都、社長:梅田一郎)は、2010年4月16日(金)、「リリカ®カプセル」(一般名:プレガバリン)について、帯状疱疹後神経痛の効能・効果で製造販売承認を日本において取得いたしました。

本剤の日本における販売については、ファイザー株式会社とエーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)が、共同プロモーションを行います。

本剤は、米国ファイザー社が開発し、世界105カ国以上で承認されている薬剤です。その主な作用機序は、過剰に興奮した神経系において、各種神経伝達物質の放出を抑制することで鎮痛作用を発揮すると考えられており、既に多くの臨床試験により、有効性および安全性が確認されています。また、欧米においては帯状疱疹後神経痛を含む神経障害性疼痛の薬物治療ガイドライン/アルゴリズムの第一選択薬とされています。

帯状疱疹後神経痛(postherpetic neuralgia : PHN)は、神経の損傷によって引き起こされる末梢性神経障害性疼痛の代表的な疾患です。帯状疱疹は、初感染の水痘治癒後、水痘・帯状疱疹ウイルスが神経節内に潜伏感染し、ウイルスに対する免疫力が低下することで発症します。帯状疱疹後神経痛は、帯状疱疹の皮膚症状が治癒した後も焼けるような痛みや電気が走るような痛みが持続する難治性疼痛のひとつと考えられています。

本剤は、従来の疼痛治療薬とは異なる新しい作用機序の薬剤で、国内第Ⅲ相試験において、鎮痛効果における有効性および安全性が認められました。また、末梢性神経障害性疼痛についても現在申請中であり、線維筋痛症については現在開発を進めています。

帯状疱疹後神経痛の患者様に対し、両社は、「リリカカプセル」を新たな治療薬として提供することで、患者様のQOL向上に貢献してまいります。

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リリカ®カプセルの概要

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製品名 リリカ® カプセル(Lyrica® Capsules 25mg 75mg 150 mg)
一般名 プレガバリン(Pregabalin)
製造販売承認取得日 2010年4月16日
製造販売 ファイザー株式会社
販売提携 エーザイ株式会社
効能・効果 帯状疱疹後神経痛
用法・用量 通常、成人には初期用量としてプレガバリン1日150mgを1日2回に分けて経口投与し、その後1週間以上かけて1日用量として300mgまで漸増する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は600mgを超えないこととし、いずれも1日2回に分けて経口投与すること。
特性

1.豊富なエビデンス

世界105の国と地域で承認された薬剤です(2010年4月現在)。
国際疼痛学会をはじめとする主要学会において、帯状疱疹後神経痛の第一選択薬として推奨されています。

2.新しい作用機序

主に神経系に分布するカルシウムイオンチャネルのα2δ(アルファ2デルタ)サブユニットに結合し、鎮痛作用を発揮する従来の疼痛治療薬とは異なる新しい作用機序の薬剤です。

3.優れた鎮痛効果

投与1週目から、速やかに効果を発揮します。
長期に投与しても効果が持続します。

4.安全性

国内用量反応試験、国内長期投与試験、外国後期第2相試験、外国第3相試験及び外国長期投与試験において、副作用(臨床検査値異常を含む)は、1,680例中1,084例(64.5%)に認められました。主な副作用は、浮動性めまい393例(23.4%)、傾眠267例(15.9%)及び浮腫179例(10.7%)でした。(承認時までの調査の集計)重大な副作用として、心不全、肺水腫、意識消失、横紋筋融解症、腎不全、血管浮腫が報告されています。