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- 2007年4月26日
会社名:エーザイ株式会社
(コード:4523 東証・大証各第1部)
代表者名:代表執行役社長 内藤 晴夫
問合せ先:執行役 コーポレートコミュニケーション・IR担当 藤吉 彰
(TEL:03-3817-5120)
会社名:三光純薬株式会社
(コード:8126 JASDAQ)
代表者名:代表取締役社長 神保 正男
問合せ先:執行役員IR担当 日高 建
(TEL:03-3866-0348)
エーザイ株式会社による三光純薬株式会社の完全子会社化に関するお知らせ
エーザイ株式会社(以下、エーザイ)と三光純薬株式会社(以下、三光純薬)は、平成19年4月26日、エーザイが三光純薬を株式交換(以下、本件株式交換)により完全子会社化することに合意し、株式交換契約(以下、本件株式交換契約)を締結しました。
現在、エーザイは、三光純薬株式の50.59%を有しておりますが、平成19年6月21日開催予定である三光純薬の定時株主総会の承認を経て、同年10月1日付で株式交換を実施し、三光純薬を完全子会社とする予定です。
なお、本件株式交換にともない、三光純薬は同年9月25日付で上場廃止の見込みです。
記
1.株式交換による完全子会社化の目的
三光純薬はエーザイの連結子会社であり、診断と治療に密接に関係する情報や製品を提供することで、患者様とそのご家族、生活者の皆様の多様なニーズを充足することを目指してまいりました。平成13年9月には、独自に開発した遺伝子シグナル増幅技術「PALSAR法」(パルサー法/Probe alternation link self‐assembly reaction)の米国における特許を取得し、続いて欧州、日本における特許も取得しました。さらに、その発展型となる「PALSAR-Ⅱ」に関しても、米国、欧州、日本において特許を取得しました。
この技術に対し、三光純薬は遺伝子検査薬の研究開発を目的として、親会社であるエーザイとの合弁で株式会社パルマビーズ研究所を設立し、エーザイグループとして早期事業化に向けた対応をはかってきました。今後の遺伝子技術のグローバルな臨床応用や事業化においては、診断機器の開発や診断項目の研究など継続して経営資源の投入が見込まれ、より一層エーザイグループと一体化した事業展開が望まれます。
一方エーザイは、平成2年10月、三光純薬との資本提携を実施し、診断と治療の両輪を有することを目指して、三光純薬に診断薬の製造及び販売を一本化してきました。
今後の医療動向を俯瞰すると、予防及び疾病管理における診断はますます重要性が高まり、特に遺伝子診断分野は、テーラーメイド医療の進展が予測される状況下で、個々人の体質、薬剤応答(副作用・効き目)など治療剤とのさらなる医療シナジーが期待できる分野です。
このような状況を踏まえ、既存の診断薬事業の強化及び遺伝子シグナル増幅技術PALSAR法の事業化等の挑戦的な分野への進出において、グループ全体の経営資源を積極的に活用し効率的かつ迅速な開発を進めるために、三光純薬をエーザイの完全子会社にすることが最善であると判断するにいたりました。
本日、三光純薬の取締役会において、平成19年6月21日開催予定の第53回定時株主総会における決議を条件とした株式交換による完全子会社化の実施を決議しました。エーザイは委員会設置会社であり、本件株式交換は簡易株式交換の手続きによるため、会社法第416条第4項の規定に基づき、本件株式交換契約の内容の決定を代表執行役に委任しています。
利益相反を回避する措置として、三光純薬の取締役会において、利害関係のある兼務役員は本件株式交換契約締結の決議に加わっておりません。
また、エーザイは野村證券株式会社(以下、野村證券)、三光純薬はアーンストアンドヤング・トランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社(以下、アーンストアンドヤング)より、それぞれ本件株式交換の株式交換比率案に関する算定書を取得しています。
本件株式交換により、三光純薬の株式は、ジャスダック証券取引所の株券上場廃止基準に従い、平成19年6月22日より整理ポストに割当てられ、平成19年9月25日に上場廃止となる見込みです。(上場廃止後はジャスダック証券取引所において三光純薬の株式を取引することはできません。)
2.株式交換の要旨
(1)株式交換の日程
※左右にスクロールできます
株式交換決議取締役会(三光純薬) | 平成19年 4月 26日(木) |
株式交換契約締結 | 平成19年 4月 26日(木) |
株式交換承認定時株主総会(三光純薬) | 平成19年 6月 21日(木) |
株式交換の予定日(効力発生日) | 平成19年 10月 1日(月) |
株券交付日 | 平成19年 11月 20日(火)(予定) |
- (注)本件株式交換は、エーザイについては、会社法第796条第3項本文の規定に基づき、
簡易株式交換の手続きにより株主総会の承認を得ないで行う予定です。
(2)株式交換比率
※左右にスクロールできます
会社名 | エーザイ(完全親会社) | 三光純薬(完全子会社) |
---|---|---|
株式交換比率 | 1 | 0.085 |
- 注1)三光純薬の株式1株に対して、エーザイの株式0.085株を割当て交付します。
ただし、エーザイが保有する三光純薬株式9,106,000株については、株式交換による株式の割当ては行いません。 - 注2)本件株式交換では、エーザイは新株式の発行は行いません。
(エーザイは、その保有する自己株式を株式交換による株式の割当てに充当します。)
(3)株式交換比率の算定根拠等
①算定の基礎
本件株式交換の株式交換比率については、その算定にあたって公正性を期すため、両社が独立に第三者機関の助言を求めることとし、エーザイは野村證券を、三光純薬はアーンストアンドヤングを、それぞれ第三者機関として選定しました。
野村證券は、エーザイについては市場株価平均法を採用して算定を行いました。三光純薬については市場株価平均法、ディスカウンテッド・キャッシュフロー法(以下、DCF法)、類似会社比較法の各評価方法を採用して算定を行いました。各評価方法による三光純薬の株式1株に対するエーザイの株式の割当株数の算定結果は、下表のとおりとなります。
※左右にスクロールできます
株式交換比率の評価レンジ | |
---|---|
市場株価平均法 | 0.055~0.061 |
DCF法 | 0.085~0.114 |
類似会社比較法 | 0.074~0.082 |
なお、市場株価平均法では、平成19年4月24日終値、平成19年3月26日から平成19年4月24日の1カ月間の平均株価、平成19年1月25日から平成19年4月24日の3カ月間の平均株価及び平成18年10月25日から平成19年4月24日の6カ月間の平均株価から算定を行いました。
また、三光純薬のDCF法における利益計画につきましては、業績の順調な進展及び新製品売上による利益貢献を想定し、平成25年3月期までに営業利益が5億円程度まで増加することを見込んでおります。
アーンストアンドヤングは、エーザイについては市場株価平均法を採用して算定を行いました。三光純薬については市場株価平均法、DCF法、類似会社比較法の各評価方法を採用して算定を行いました。各評価方法による三光純薬の株式1株に対するエーザイの株式の割当株数の算定結果は、下表のとおりとなります。
※左右にスクロールできます
株式交換比率の評価レンジ | |
---|---|
市場株価平均法 | 0.055~0.060 |
DCF法 | 0.098~0.111 |
類似会社比較法 | 0.079~0.085 |
なお、市場株価平均法では、平成19年3月26日から平成19年4月24日の1カ月間の平均株価から算定を行いました。
また、三光純薬のDCF法における利益計画につきましては、業績の順調な進展及び新製品売上による利益貢献を想定し、平成25年3月期までに営業利益が5億円程度まで増加することを見込んでおります。
②算定の経緯
上記記載のとおり、エーザイは野村證券に、三光純薬はアーンストアンドヤングに、本件株式交換の株式交換比率案の算定を依頼し、当該第三者機関による算定結果及びその他事項の分析結果を慎重に検討し、これらを踏まえ交渉を進めてきました。その結果、エーザイの代表執行役は、執行役会での審議の上、本件株式交換の株式交換比率を三光純薬の株式1株に対して、エーザイの株式0.085株とすることを含む本件株式交換契約を締結することを平成19年4月26日付けで決定しました。また、三光純薬は、平成19年4月26日に開催された三光純薬の取締役会において、同様の本件株式交換契約を締結することを決議し、同日、エーザイと三光純薬との間で本件株式交換契約を締結いたしました。
なお、この株式交換比率は、野村證券がエーザイに対して提供した分析、及びアーンストアンドヤングが三光純薬に対して提供した分析である「①算定の基礎」の範囲内で決定いたしました。
また、利益相反を回避する措置として、三光純薬の取締役会において、利害関係のある兼務役員は本件株式交換契約締結の決議に加わっておりません。
③算定機関との関係
野村證券及びアーンストアンドヤングはいずれも、エーザイ及び三光純薬の関連当事者には該当しません。
(4)株式交換完全子会社の新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱い
三光純薬は新株予約権及び新株予約権付社債を発行しておらず、該当事項はありません。
3.株式交換当事会社の概要
(平成18年9月30日現在)
※左右にスクロールできます
(1) 商号 | エーザイ株式会社 | 三光純薬株式会社 |
(2) 事業内容 | 医薬品、医薬部外品、製薬用機械等の製造販売 | 臨床検査薬、臨床検査用機器、研究用試薬、理化学機器の製造・輸入・販売 |
(3) 設立年月日 | 昭和16年12月6日 | 昭和29年5月26日 |
(4) 本店所在地 | 東京都文京区小石川4丁目6番10号 | 東京都千代田区岩本町一丁目10番6号 |
(5) 代表者の役職・氏名 | 代表執行役社長 内藤 晴夫 |
代表取締役社長 神保 正男 |
(6) 資本金 | 44,985百万円 | 5,262百万円 |
(7) 発行済株式数 | 296,566,949株 | 17,999,560株 |
(8) 純資産 | 535,921百万円(連結) | 11,593百万円(連結) |
(9) 総資産 | 751,597百万円(連結) | 13,439百万円(連結) |
(10) 決算期 | 3月31日 | 3月31日 |
(11) 従業員数 | 9,472名(連結) | 181名(連結) |
(12) 主要取引先 | (米国)マッケソン社 (米国)カーディナルヘルス社 |
(株)メディセオ・パルタックホールディングス 東邦薬品(株) アルフレッサ(株) |
(13) 大株主及び持株比率 | 日本マスタートラスト信託銀行(株) (信託口) 5.31% 日本生命保険相互会社 5.11% 日本トラスティ・サービス信託銀行(株)(信託口) 4.78% |
エーザイ(株) 50.59% (株)みずほ銀行(常任代理人資産管理サービス信託銀行(株)) 3.26% |
(14) 主要取引銀行 | (株)埼玉りそな銀行 (株)みずほコーポレート銀行 (株)三菱東京UFJ銀行 |
(株)みずほ銀行 (株)三菱東京UFJ銀行 |
(15) 当事会社間の関係等 | 資本関係 | エーザイは三光純薬株式を9,106千株(50.59%)保有しており、三光純薬はエーザイの連結子会社です。 |
人的関係 | エーザイから三光純薬への出向等
|
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取引関係 | <関係内容> 三光純薬製品の販売、生産、研究開発に関する提携 <取引内容>(平成18年3月期実績)
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関連当事者への 該当状況 |
三光純薬はエーザイの連結子会社です。 |
(16) 最近3年間の業績
(百万円)
※左右にスクロールできます
エーザイ株式会社 (完全親会社) |
三光純薬株式会社 (完全子会社) |
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決算期 | 平成16年 3月期 |
平成17年 3月期 |
平成18年 3月期 |
平成16年 3月期 |
平成17年 3月期 |
平成18年 3月期 |
売上高(連結) | 500,164 | 533,011 | 601,252 | 5,333 | 5,452 | 5,395 |
営業利益(連結) | 83,061 | 86,807 | 95,704 | -207 | 188 | 148 |
経常利益(連結) | 83,382 | 89,087 | 100,025 | -163 | 139 | 167 |
当期純利益(連結) | 50,148 | 55,505 | 63,410 | -1,028 | 91 | 72 |
1株当たり当期純利益 (円)(連結) |
172.11 | 193.39 | 221.86 | -57.18 | 5.06 | 4.01 |
1株当たり配当金(円) | 36.00 | 56.00 | 90.00 | - | 2.50 | 3.00 |
1株当たり純資産 (円)(連結) |
1,457.47 | 1,608.22 | 1,816.23 | 636.53 | 641.12 | 644.78 |
4.株式交換後の状況
※左右にスクロールできます
(1) 商号 | エーザイ株式会社 |
(2) 事業内容 | 医薬品、医薬部外品、製薬用機械等の製造販売 |
(3) 本店所在地 | 東京都文京区小石川4丁目6番10号 |
(4) 代表者の役職・氏名 | 代表執行役社長 内藤 晴夫 |
(5) 資本金 | 44,985百万円 |
(6) 純資産(連結) | 535,921百万円(平成18年9月30日現在) |
(7) 総資産(連結) | 751,597百万円(平成18年9月30日現在) |
(8) 決算期 | 3月31日 |
(9) 会計処理の概要 | 共通支配下の取引等のうち、少数株主との取引に該当する見込みです。なお、この取引に伴い、少額の負ののれんが発生する見込みです。 |
(10) 株式交換による業績 への影響の見通し |
エーザイは既に三光純薬を連結子会社としており、本件株式交換における平成20年3月期の業績への影響は、連結、単体ともに軽微であると見込んでいます。 |
以上