抗がん剤「タズベリク®」の日本における投与中止について

  • 製品情報

 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、本日、当社が日本において製造販売を行う抗がん剤EZH2阻害剤「タズベリク®錠200mg」(一般名:タゼメトスタット臭化水素酸塩)について、投与中止の判断を行ったことをお知らせします。当社は、すべての患者様で本剤の投与が行われていないことが確認できた段階で、本剤の販売を中止する予定です。

 

 当社は、Ipsen 社(本社:フランス パリ)が決定した米国等における本剤の販売中止を受けて、SYMPHONY-1試験*1を含む海外臨床試験、および国内外の市販後を含む安全性データの収集並びに精査を進めていました。このたび、追加で入手した現時点の安全性データから、本剤による併用投与、単剤投与のいずれにおいても、血液系の二次性悪性腫瘍が複数例発生していることを確認しました。これらを総合的に評価し、日本における使用条件下でも血液系の二次性悪性腫瘍発症のリスクを最大限考慮する必要があると判断しました。 本剤を使用されている医療機関に対して、現在、本剤を投与中の患者様には速やかに投与中止を検討いただくこと、新規投与については行わないことをお願いするよう情報伝達を開始しています。

 

 医療現場や患者様に混乱を来たすことのないよう、医療関係者の皆様への情報提供に努めてまいります。

 

 

以上


 

*1. SYMPHONY-1試験について

 SYMPHONY‑1試験は、少なくとも1回の化学療法の治療歴のある再発/難治性の濾胞性リンパ腫の患者様を対象として、2次治療の標準治療であるリツキシマブ+レナリドミド併用療法(R2療法)にタゼメトスタットを上乗せすることによる無増悪生存期間(PFS)の延長を検証する第Ⅰb/Ⅲ相試験です*2

 第Ⅰb試験は単群用量決定試験。第Ⅲ相試験は対象症例を1:1に割り付け、試験群は12カ月間R2療法+タゼメトスタットを併用し、その後最大2年間タゼメトスタット単剤療法を継続します。対照群は、タゼメトスタットの代わりにプラセボを投与します。

 主要評価項目はPFS、副次評価項目は奏効率(ORR)、全生存期間(OS)、奏効期間(DOR)、HR-QOL、および安全性です。

 本試験は、米国および中国における濾胞性リンパ腫における「Tazverik」の迅速承認に必要とされる検証試験(confirmatory trial)としてIpsen社の主導で実施されており、米国、欧州連合、中国を含む15 カ国229 施設(日本の施設は不参加)で実施されています。

 

*2.「タズベリク」の日本で承認された適応症は、「再発又は難治性のEZH2遺伝子変異陽性の濾胞性リンパ腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」の単剤療法です。

 

 

<参考資料>

1. タゼメトスタット(一般名、製品名:「タズベリク錠200mg」)について

 タゼメトスタットは、当社と、Ipsen社の子会社であるEpizyme, Inc.の提携契約に基づき、同社が独自に持つ創薬プラットフォームを活用して共同で研究開発を行ってきたEZH2を標的とするファースト・イン・クラスの経口低分子阻害剤です。本剤はEZH2を選択的、かつS-アデノシルメチオニン(メチル基供与体)と競合的に阻害することでH3K27のメチル化を抑制し、がん関連遺伝子の発現を制御します。本剤の開発および商業化について、日本においては当社が独占的権利を有しています。

 

 

当社のニュースリリースは、企業情報の開示を目的としており、医療用医薬品や開発品のプロモーションや広告、医学的なアドバイスを目的とするものではありません。なお、ニュースリリースに記載している情報は発表日現在のものです。