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- 2022年11月24日
エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、2022年12月2日から6日に米国テネシー州ナッシュビルおよびバーチャル形式で開催される「第76回米国てんかん学会年次総会」(American Epilepsy Society Annual Meeting:AES2022)において、自社創製の抗てんかん剤ペランパネル(製品名「フィコンパ®」、英語製品名:「Fycompa®」)に関する最新データなど、合計34演題についてポスター発表することをお知らせします。
本総会でのペランパネルに関する主なポスター発表は以下の通りです。
- 12歳以上の部分発作を有する未治療てんかんの患者様を対象とした臨床第Ⅲ相試験(FREEDOM/342試験)の非盲検継続投与(52週)における単剤療法の長期有効性を発作タイプ別に評価した事後解析結果(ポスター番号:2.228)
- 小児(ポスター番号:1.310)、青年期(ポスター番号:1.313)、高齢期(ポスター番号:1.312)のてんかん患者様に対するリアルワールドの統合解析結果
- 60歳以上の高齢者を対象としたペランパネルの併用療法の長期有効性と安全性を評価した二つの第III相非盲検延長試験(307試験および335試験OLEx)の事後解析結果(ポスター番号:1.291)
当社の常務執行役であり、グローバルADオフィサー、アメリカス・リージョン プレジデントIvan Cheungは、「今年のAESでは34演題のポスター発表が予定されており、てんかんの治療全般に影響を与え得る新たな知見について理解を深める機会となることを楽しみにしています。当社は、てんかん患者様とそのご家族の多様なニーズを満たすことに引き続き注力してまいります」と述べています。
ペランパネルは、当社筑波研究所で創製されたファースト・イン・クラスの抗てんかん剤です。本剤は、グルタミン酸によるシナプス後膜のAMPA受容体を選択的かつ非競合的に阻害し、神経の過興奮を抑制します。本剤は、部分発作(二次性全般化発作を含む)の併用療法に対して日本、米国、欧州、中国、アジアなど70カ国以上で承認を取得しています。強直間代発作の併用療法の適応についても、日本、米国、欧州、アジアなど70カ国以上で承認を取得しています。
当社は、てんかんを含む神経領域を重点疾患領域と位置づけており、より多くの患者様に発作フリー(seizure freedom:無発作状態)をお届けする使命を追求し、てんかんの患者様とそのご家族の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。
以下は、AES2022で当社から発表されるポスターです。
■ 主なポスター発表演題
※左右にスクロールできます
化合物
ポスター番号 発表日時(米国中部標準時間) | 発表演題 |
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ペランパネル
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ペランパネル
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ペランパネルの12歳未満の患者様への実臨床使用経験 |
ペランパネル
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ペランパネルによる高齢患者様(65歳以上)の
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ペランパネル
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ペランパネル
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412、501、410、509試験における焦点起始発作(FOS)
または全般性強直間代発作(GTCS)を有する患者様に対する 初回または唯一の併用療法としてのペランパネルの有効性と安全性 |
ペランパネル
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ペランパネルの成人および青年期患者様への臨床試験: ペランパネルの発作抑制、睡眠、生活の質(QoL)への影響評価 |
ペランパネル
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PERPRISE試験(全般発作又は二次性全般化発作を有する 患者様を対象としたペランパネルの試験):第一回中間解析 |
ペランパネル
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ペランパネル
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未治療の新たに診断されたまたは再発した焦点起始発作(FOS)
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ペランパネル
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ELEVATE410試験:焦点起始発作(FOS)または全般性強直間代発作
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以上
<参考資料>
1. ペランパネル(日本製品名:「フィコンパ」、英語製品名:「Fycompa」)について
ペランパネルは、当社が創製したファースト・イン・クラスの抗てんかん剤です。てんかん発作は、神経伝達物質であるグルタミン酸により誘発されることが報告されており、本剤は、グルタミン酸によるシナプス後膜のAMPA受容体の活性化を阻害し、神経の過興奮を抑制する高選択、非競合AMPA受容体拮抗剤です。現在、ペランパネルは、12歳以上のてんかん患者様の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する併用療法について、日本、米国、欧州、中国、アジアなど70カ国以上で承認を取得しています。さらに本剤は12歳以上のてんかん患者様の強直間代発作に対する併用療法について、米国、日本、欧州、アジアなど70カ国以上で承認を取得しています。日本、米国および中国においては、4歳以上のてんかん患者様の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する単剤および併用療法の承認も取得しています。欧州においては、4歳以上のてんかん患者様の部分発作(二次性全般化発作を含む)および7歳以上のてんかん患者様の強直間代発作に対する併用療法についても承認を取得しています。ペランパネルは1日1回就寝前に経口投与するタイプの製剤です。日本では、錠剤と細粒剤の承認を取得しています。米国および欧州では、錠剤と経口懸濁液の承認を取得しています。日本において、新投与経路医薬品として注射剤の追加を申請しました。現在までに、世界で50万人を超える患者様にペランパネルが処方されました(すべての適応症の合計)
2. てんかんについて
てんかんは、発作のタイプによって、てんかん全体の約6割を占める部分発作と、約4割を占める全般発作に大別されます。部分発作では、脳の電気信号の異常が一部分に限定されています。部分発作の中には、異常が二次的に脳全体に広がり、全般性の発作になるものもあります(二次性全般化発作)。全般発作では、電気信号の異常が脳全体に起こり、発作直後から意識がなくなったり、全身に症状が現れたりします。
てんかんの患者様数は、米国で約340万人、日本で約100万人、欧州で約600万人、中国で約900万人、世界中で約6,000万人などの報告があります。てんかん患者様の約30%が既存の抗てんかん剤では発作を十分にコントロールできておらず*、アンメット・メディカル・ニーズの高い疾患です。てんかんはすべての年代で発病しますが、18歳以前の小児期と高齢期での発病が多いとされています。小児てんかんの原因や臨床像は一様ではなく、その予後も極めて良い場合や難治が予測される場合もあり、その治療はそれぞれの患者様に特有の配慮が求められます。
*“The Epilepsies and Seizures: Hope Through Research. What are the epilepsies?” National Institute of Neurological Disorders and Stroke, accessed May 24, 2016, http://www.ninds.nih.gov/disorders/epilepsy/detail_epilepsy.htm#230253109