川島工園において新注射剤棟/研究棟が竣工注射剤製剤の研究・開発機能を強化

 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、このたび、当社の中期経営計画EWAY Future & Beyondにおける戦略投資の一環として、川島工園(岐阜県)において建設中であった新注射剤棟/研究棟(名称:Eisai Medicine Innovation Technology Solutions、以下 EMITS)が竣工したことをお知らせします。

 

 (EMITS外観写真)

 

 EMITSは、当社のグローバルな製剤・モダリティ研究の拠点となります。当社における創薬ターゲットは、従来の低分子化合物に加えて、抗体や抗体薬物複合体(ADC)、核酸など、創薬モダリティの拡大が進んでいます。EMITSにおいては、リポソームや脂質ナノ粒子製剤を含む注射剤の製剤開発研究機能およびドラッグデリバリー技術(DDS)開発機能を強化し、様々なモダリティの開発に対応します。具体的には以下の取り組みを実施していきます。

  • 最新の製造データ一括管理システムの導入とAI活用による、製剤プロセス研究の高質化と迅速化
  • 治験薬製造も可能となる設備導入による注射剤治験薬製造の内製化
  • 微生物迅速試験法の導入による先進的な微生物管理・無菌性保証
  • 社外との共同研究にも使用が可能なフレキシブルスペースの設置による外部技術とのコラボレーションの強化

 これらの取り組みにより、製剤研究機能の技術力およびナレッジをさらに高質化し、当社グループにおける製剤に関するイノベーション、テクノロジー、ソリューションの発信基地となることをめざします。なお、EMITS建設に伴う総投資額は約100億円です。

 

 川島工園は、当社のグローバルな製剤の製造拠点であり、製剤研究から製剤製造までの一気通貫体制を構築しています。当社は、EMITS竣工により、製剤研究および製剤製造のさらなる高質化を図り、創薬活動を加速し、アンメット・メディカル・ニーズの充足と患者様とそのご家族のベネフィット向上に、より一層貢献してまいります。

 

以上

 <参考資料>

1.川島工園・新注射剤棟/研究棟の概要

 所在地:岐阜県各務原市川島竹早町1

 建物名称:Eisai Medicine Innovation Technology Solutions(EMITS)

 起工:2021年3月

 竣工:2022年9月(竣工式:2022年10月4日)

 建物延べ床面積:約11,000m2(地上3階建て)

 総投資額:約100億円

  

 

治験薬製造も可能となるEMITS注射剤製造設備の例: バイアル充填室(左)、バイアル集積室(右)