欧州臨床腫瘍学会年次総会においてエーザイのがん領域の開発品・製品に関する最新の知見を発表切除不能肝細胞がんにおけるレンバチニブとペムブロリズマブとの併用療法とレンビマ単剤療法を比較評価した臨床第Ⅲ相LEAP-002試験に関する口頭発表(Late-Breaking Presentation)

治療が困難ながんにおけるレンバチニブとペムブロリズマブとの併用療法のクリニカルベネフィットとポテンシャルを示した臨床第Ⅲ相のCLEAR試験および309/KEYNOTE-775試験に関する最新の知見の口頭発表(Mini-Oral Presentation)

HER2低発現転移性乳がんにおけるエリブリンの有効性に関する3つの臨床第Ⅲ相試験の事後解析結果

 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、2022年9月9日から13日までフランス・パリおよびバーチャルのハイブリッド形式で開催される「欧州臨床腫瘍学会(European Society for Medical Oncology:ESMO)年次総会」において、当社のがん領域における製品・開発品の様々ながん種における最新知見を発表することをお知らせします。

 

 レンバチニブ(製品名:「レンビマ®」)とMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(製品名:「キイトルーダ®」)との併用療法を評価するLEAP(LEnvatinib And Pembrolizumab)臨床プログラムについては、切除不能肝細胞がんの一次治療として本併用療法とレンバチニブ単剤療法を比較評価した臨床第Ⅲ相LEAP-002試験の詳細な最終解析結果を、一般演題の中から選ばれた演題セッション(Proffered Paper session)において口頭発表します(Late-breaking oral presentation)(NCT03713593;抄録番号:LBA34)。また、本併用療法について評価した進行性腎細胞がんを対象とした臨床第Ⅲ相CLEAR(307)試験/KEYNOTE-581 試験 (NCT02811861;抄録番号:1449MO)ならびに子宮内膜がんを対象とした臨床第Ⅲ相309試験/KEYNOTE-775 試験(NCT03517449;抄録番号:525MO)の有効性と安全性のアップデートをそれぞれ口頭発表(mini-oral presentation)します。

 

 加えて、エリブリン(製品名:「ハラヴェン®」)の有効性を他の化学療法と比較評価した3つの無作為化臨床第III相試験(301試験/NCT00337103、304試験/NCT02225470およびEMBRACE試験/305試験/NCT00388726、対照薬はそれぞれカペシタビン、ビノレルビン、および治験医師選択療法)について、HER2低発現または未発現の転移性乳がん患者様を対象とした事後解析結果に関する新たな知見(抄録番号:259P)をポスターセッションにおいて発表します。

 

 当社Deep Human Biology Learningチーフサイエンティフィックオフィサーである常務執行役大和隆志博士は、「様々ながんと闘う患者様に貢献することが我々の使命であり、欧州臨床腫瘍学会年次総会においてレンバチニブとエリブリンに関する当社の最新研究結果を発表できることを嬉しく思います。LEAP臨床プログラムならびにエリブリンの新たな解析結果に関する今回の発表は、患者様と医療従事者の皆様に対するより一層の貢献に向け、現在進行中の研究に対する我々のコミットメントを強く示すものです」と述べています。

 

 レンバチニブについて、単剤療法およびペムブロリズマブとの併用療法に関して、当社は、2018年3月にMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAとグローバルな共同開発と共同販促を行う戦略的提携契約を締結しています。現在、本併用療法については、LEAP臨床プログラムのもと、複数のがん種における15を超える臨床試験が進行中です。

 

 当社のプレゼンテーションの全リストは以下のとおりです。すべての一般演題の抄録(Abstract)は、すでに公開されています。また、すべての最新知見演題の抄録(late-breaking abstract)は中央ヨーロッパ夏時間2022年9月8日(木)午前0時05分に閲覧可能となります。

   

※左右にスクロールできます

がん種試験抄録題目発表形式および詳細
LEAP臨床プログラム
消化器がん LEAP-002試験 LEAP-002試験の主要解析結果:進行性肝細胞がんの一次治療としてのレンバチニブ+ペムブロリズマブ併用療法とレンバチニブ単剤療法の比較

Proffered Paper Session
抄録番号:LBA34
2022年9月10日
8:30-8:40 AM
(中央ヨーロッパ夏時間)
Richard S. Finn, MD
Geffen School of Medicine, University of California, Los Angeles

LEAP-015試験 進行または転移性食道腺がんの一次治療としてのレンバチニブ+ペムブロリズマブ+化学療法と化学療法の比較:LEAP-015 試験の安全性確認パート

Poster Session
抄録番号:1223P
2022年9月12日
12:00-12:20 PM
(中央ヨーロッパ夏時間)
Kohei Shitara, MD

National Cancer Center Hospital East, Kashiwa, Japan
泌尿生殖器がん CLEAR 試験 (307試験/ KEYNOTE-581試験) 進行性腎細胞がんにおいて、レンバチニブ+ペムブロリズマブ併用療法とスニチニブを比較評価したCLEAR試験の有効性アップデート

Mini Oral Session
抄録番号:1449MO
2022年9月11日
2:45-2:55 PM
(中央ヨーロッパ夏時間)
Camillo G. Porta, MD

Interdisciplinary Department of Medicine, University of Bari
婦人科がん 309試験/ KEYNOTE-775 試験 進行性子宮内膜がんにおけるレンバチニブ+ペムブロリズマブ併用療法と治験医師選択療法の有効性・安全性の比較評価結果のアップデート:309試験/KEYNOTE-775試験

Mini Oral Session
抄録番号:525MO
2022年9月11日
4:30-4:35 PM
(中央ヨーロッパ夏時間)
Vicky Makker, MD

Medical Oncology, Memorial Sloan Kettering Cancer Center
エリブリン
乳がん 301試験、304 試験およびEMBRACE 試験/ 305試験 HER2低発現転移性乳がんにおけるエリブリンメシル酸塩の有効性:3つの臨床第Ⅲ相試験の結果

Poster Session
抄録番号:259P
2022年9月10日
11:20-11:40 AM
(中央ヨーロッパ夏時間)
Peter A. Kaufman, MD

Division of Hematology and Oncology, University of Vermont Cancer Center

 以上

  

<参考資料>

1. 当社のがん領域の取り組みについて

 当社は、がん領域において、真の患者様ニーズが満たされておらず、かつ当社がフロントランナーとなり得る機会(立地)として、「ハラヴェン®」(一般名:エリブリンメシル酸塩)や「レンビマ®」での経験知を活かした「がん微小環境」とRNAスプライシングプラットフォーム等を用いた「ドライバー遺伝子変異とスプライシング異常」を標的とした抗がん剤の開発にフォーカスしています。これらの立地から新たな標的や作用機序を有する革新的新薬を創出し、がんの治癒の実現に向けて貢献することをめざしています。

 

 キイトルーダ®は Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの子会社であるMerck Sharp & Dohme Corpの登録商標です。