米国メディケア・メディケイド サービスセンターによるアルツハイマー病治療に対するアミロイドを標的とするモノクローナル抗体に関するNational Coverage Determinationについて

 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤 晴夫)は、アルツハイマー病(AD)当事者様とそのご家族、多くの医療従事者、ADコミュニティの皆様の想いとともにあり、このたび、米国メディケア・メディケイドサービスセンター(CMS)が、アルツハイマー病治療に対する抗アミロイド薬について、質の高いエビデンスをもってNational Coverage Determination (NCD)の要件を満たした場合、保険償還カバレッジを迅速に再検討する方針を示したことを評価します。

 

 当社は、抗アミロイドβプロトフィブリル抗体レカネマブについて、迅速承認制度に基づき、FDAへの生物製剤ライセンス申請(BLA)の段階的申請を2022年度第1四半期に完了する予定です。さらに、臨床第Ⅲ相Clarity AD検証試験の主要評価データを2022年の秋に取得する予定です。

 Clarity AD試験のデザインは堅牢であり、当社は、その結果がポジティブであればCMSが今回のNCDで定めた「high level of evidence」の基準を満たすと考えています。従って、Clarity AD試験に基づくFDAから承認を取得した際には、CMSがレカネマブの保険償還のフルカバレッジを検討する可能性が高いと考えています。今後、メディケア受給者がこの新しい治療法にアクセスできるよう、CMSと積極的に協力していきます。

 

 レカネマブについて、当社は、開発および薬事申請をグローバルに主導し、当社の最終意思決定権のもとで、当社とバイオジェンが共同商業化・共同販促を行います。

 

 なお、今回のNCDが抗アミロイドβ抗体アデュカヌマブのアクセスに与える影響については現在精査中であり、2022年3月期の業績予想の修正が必要であると判断した際には、速やかに公表します。

  

以上