米国臨床腫瘍学会消化器がんシンポジウムにおいてレンバチニブに関する演題を発表

 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、2021年1月15日から17日までバーチャル形式で開催される「米国臨床腫瘍学会消化器がんシンポジウム(Gastrointestinal Cancers Symposium:ASCO GI2021)」において、自社創製のレンバチニブメシル酸塩(製品名:「レンビマ®」、経口マルチキナーゼ阻害剤、以下 レンバチニブ)に関する最新情報を発表することをお知らせします。

 

 本学会では、レンバチニブの単剤療法について、米国の実臨床における切除不能肝細胞がん患者様に関するリアルワールドでの有用性の発表(抄録番号:273)および臨床第Ⅲ相試験(REFLECT試験)における肝機能がChild-Pugh Bに移行した切除不能肝細胞がん患者様に関する事後解析結果の発表(抄録番号:298)が予定されています。

 また、レンバチニブとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. (米国とカナダ以外ではMSD)の抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(製品名:「キイトルーダ®」、以下 ペムブロリズマブ)との併用療法については、6種の治療歴のある進行性固形がんを対象としたバスケット型臨床第Ⅱ相試験(LEAP-005)における胆道がんコホート(抄録番号:321)、大腸がんコホート(抄録番号:94)および胃がんコホート(抄録番号:230)の成績の発表が予定されています。

 

 レンバチニブについて、当社は、2018年3月にMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.とグローバルな共同開発と共同販促を行う戦略的提携契約を締結しています。

 

 当社は、がん領域を重点領域の一つと位置づけており、がんの「治癒」に向けた画期的な新薬創出をめざしています。最先端のがん研究から革新的な創薬を行い、がん患者様とそのご家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。 

     

■エーザイ ポスター発表演題

※左右にスクロールできます

製品・化合物
抄録番号
発表演題・予定日時(現地時間:米国東部標準時)
レンバチニブ
273
米国の実臨床における切除不能肝細胞がん患者様に関するレンバチニブ単剤療法のリアルワールドでの有用性
ポスター発表:1月15日(金)
レンバチニブ
298
レンバチニブの臨床第Ⅲ相試験(REFLECT試験)における肝機能がChild-Pugh Bに移行した切除不能肝細胞がん患者様に関する事後解析
ポスター発表:1月15日(金)
レンバチニブ+
ペムブロリズマブ
321
LEAP-005:治療歴のある進行性固形がんを対象としたレンバチニブとペムブロリズマブの併用療法のマルチコホート臨床第Ⅱ相試験:胆道がんコホートの成績
ポスター発表:1月15日(金)
レンバチニブ+
ペムブロリズマブ
94
LEAP-005:治療歴のある進行性固形がんを対象としたレンバチニブとペムブロリズマブの併用療法のマルチコホート臨床第Ⅱ相試験:大腸がんコホートの成績
ポスター発表:1月15日(金)
レンバチニブ+
ペムブロリズマブ
230
LEAP-005:治療歴のある進行性固形がんを対象としたレンバチニブとペムブロリズマブの併用療法のマルチコホート臨床第Ⅱ相試験:胃がんコホートの成績
ポスター発表:1月16日(土)4:30 PM-5:15 PM
(ポスターハイライトセッションに採択)

以上
 

<参考資料>

1. エーザイとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による戦略的提携について

 2018年3月に、エーザイとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. (米国とカナダ以外ではMSD)は、「レンビマ」(一般名:レンバチニブメシル酸塩)のグローバルな共同開発および共同販促を行う戦略的提携に合意しました。本合意に基づき、両社は、「レンビマ」について、単剤療法およびMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の抗PD-1抗体「キイトルーダ」(一般名:ペムブロリズマブ)との併用療法における共同開発、共同製造、共同販促を行います。

 既に実施している併用試験に加え、両社は新たに LEAP(LEnvatinib And Pembrolizumab)臨床プログラムを開始しました。これにより、「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法は 13種類のがん(子宮内膜がん、肝細胞がん、メラノーマ、非小細胞肺がん、腎細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、尿路上皮がん、胆道がん、大腸がん、胃がん、膠芽腫、卵巣がん、トリプルネガティブ乳がん)における20の臨床試験が進行中です。

 

2. エーザイのがん領域の取り組みについて

 エーザイは、がん領域において、真の患者様ニーズが満たされておらず、かつ当社がフロントランナーとなり得る機会(立地)として、「ハラヴェン」(一般名:エリブリンメシル酸塩)や「レンビマ」での経験知を活かした「がん微小環境」とRNAスプライシングプラットフォーム等を用いた「ドライバー遺伝子変異とスプライシング異常」を標的とした抗がん剤の開発にフォーカスしています。これらの立地から新たな標的や作用機序を有する革新的新薬を創出し、がんの治癒の実現に向けて貢献することをめざしています。

 

キイトルーダ®は Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の子会社であるMerck Sharp & Dohme Corpの登録商標です。