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- 2020年12月4日
エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、2020年12月8日から11日まで米国テキサス州サンアントニオにてバーチャル形式で開催される「第43回サンアントニオ乳がんシンポジウム(San Antonio Breast Cancer Symposium:SABCS2020)」において、自社創製のレンバチニブメシル酸塩(製品名:「レンビマ®」、経口マルチキナーゼ阻害剤、以下 レンバチニブ)ならびにエリブリンメシル酸塩(製品名:「ハラヴェン®」、ハリコンドリン系微小管ダイナミクス阻害剤、以下 エリブリン)に加え、当社の米国研究子会社であるH3 Biomedicine Inc.創製のH3B-6545(選択的エストロゲン受容体α共有結合型アンタゴニスト)に関する最新情報を発表することをお知らせします。
本学会では、レンバチニブとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. (米国とカナダ以外ではMSD)の抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(製品名:「キイトルーダ®」、以下 ペムブロリズマブ)との併用療法に関し、6種の進行性固形がんを対象としたバスケット型臨床第Ⅱ相試験(LEAP-005)におけるトリプルネガティブ乳がんコホートの初期結果の発表(抄録番号:PS12-07)が予定されています。
また、エリブリンについては、米国における予後不良の転移性乳がん患者様サブグループに関する実臨床成績の解析結果(抄録番号:PS13-37)の発表が予定されています。
さらに、H3B-6545については、エストロゲン受容体陽性、HER2陰性進行性乳がんを対象とした臨床第Ⅰ/Ⅱ相試験における本剤の忍容性、安全性および有効性評価結果に関する発表(抄録番号:PD8-06)などが予定されています。
レンバチニブについて、当社は、2018年3月にMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.とグローバルな共同開発と共同販促を行う戦略的提携契約を締結しています。
当社は、がん領域を重点領域の一つと位置づけており、がんの「治癒」に向けた画期的な新薬創出をめざしています。最先端のがん研究から革新的な創薬を行い、がん患者様とそのご家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。
■SABCS2020における主なポスター発表演題
※左右にスクロールできます
製品・化合物
抄録番号 | 発表演題・予定日時(現地時間:米国中部標準時) |
---|---|
レンバチニブ
PS12-07 |
前治療歴のある進行性トリプルネガティブ乳がんにおけるレンバチニブとペムブロリズマブの併用療法:マルチコホート臨床第Ⅱ相試験LEAP-005の初期結果
ポスター発表:12月9日(水) 8:00 AM |
エリブリン
PS13-37 |
米国の転移性乳がんの予後不良サブグループ(高齢者、アフリカ系アメリカ人、および肝転移あり)におけるエリブリンの有効性
ポスター発表:12月9日(水) 8:00 AM |
H3B-6545
PD8-06 |
エストロゲン受容体陽性、HER2陰性進行性乳がんを対象とした新規選択的エストロゲン受容体共有結合型アンタゴニストH3B-6545の臨床第Ⅰ/Ⅱ相試験
ポスター発表:12月10日(木) 2:15 PM-3:30 PM |
H3B-6545
PS12-15 |
エストロゲン受容体陽性、HER2陰性局所進行性または転移性乳がん患者様におけるH3B-6545の薬物動態
ポスター発表:12月9日(水) 8:00 AM |
H3B-6545
PS12-23 |
エストロゲン受容体α野生型および変異型乳がんを対象としたファーストインクラスの経口型選択的エストロゲン受容体共有結合型アンタゴニストH3B-6545の開発
ポスター発表:12月9日(水) 8:00 AM |
以上
<参考資料>
1. エーザイとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による戦略的提携について
2018年3月に、エーザイとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. (米国とカナダ以外ではMSD)は、「レンビマ」(一般名:レンバチニブメシル酸塩)のグローバルな共同開発および共同販促を行う戦略的提携に合意しました。本合意に基づき、両社は、「レンビマ」について、単剤療法およびMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の抗PD-1抗体「キイトルーダ」(一般名:ペムブロリズマブ)との併用療法における共同開発、共同販促を行います。
既に実施している併用試験に加え、両社は新たに LEAP(LEnvatinib And Pembrolizumab)臨床プログラムを開始しました。これにより、「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法は 13種類のがん(子宮内膜がん、肝細胞がん、メラノーマ、非小細胞肺がん、腎細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、尿路上皮がん、胆道がん、大腸がん、胃がん、膠芽腫、卵巣がん、トリプルネガティブ乳がん)における 19の臨床試験が進行中です。
2. エーザイのがん領域の取り組みについて
エーザイは、がん領域において、真の患者様ニーズが満たされておらず、かつ当社がフロントランナーとなり得る機会(立地)として、「ハラヴェン」(一般名:エリブリンメシル酸塩)や「レンビマ」での経験知を活かした「がん微小環境」とRNAスプライシングプラットフォーム等を用いた「ドライバー遺伝子変異とスプライシング異常」を標的とした抗がん剤の開発にフォーカスしています。これらの立地から新たな標的や作用機序を有する革新的新薬を創出し、がんの治癒の実現に向けて貢献することをめざしています。
キイトルーダ®は Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の子会社であるMerck Sharp & Dohme Corpの登録商標です。