米国臨床腫瘍学会年次総会におけるエーザイのがん領域の開発品・製品に関する演題について

 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、2020年5月29日~31日に開催される「米国臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology:ASCO)年次総会」(ASCO 20 Virtual Scientific Program*)において、当社が創製したレンバチニブメシル酸塩(マルチキナーゼ阻害剤、製品名:「レンビマ®」、以下 レンバチニブ)、エリブリンメシル酸塩(ハリコンドリン系微小管ダイナミクス阻害剤、製品名:「ハラヴェン®」、以下 エリブリン)に関する最新知見を発表することをお知らせします。

 

 本学会での主な発表としては、レンバチニブとMerck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.の抗PD-1抗体「キイトルーダ®」(一般名:ペムブロリズマブ、以下 ペムブロリズマブ)との併用療法に関し、111/KEYNOTE-146試験における転移性腎細胞がんコホートの最終結果に関する口頭発表(抄録番号:5008)、および116/KEYNOTE-524試験における切除不能肝細胞がんを対象とした一次療法の最終結果のポスターディスカッション(抄録番号:4519)が予定されています。

 

 レンバチニブについて、当社は、2018年3月にMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.とグローバルな共同開発と共同販促を行う戦略的提携契約を締結しています。

 

 当社は、がん領域を重点領域の一つと位置づけており、がんの「治癒」に向けた革新的な新薬創出をめざしています。最先端のがん研究から革新的な創薬を行い、がん患者様とそのご家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。

 

*米国東部時間5月29日午前8時に発表資料がASCOウェブサイトにて公開される予定です。

 

■バーチャル口頭発表

※左右にスクロールできます

製品・化合物発表演題

レンバチニブ
抄録番号: 5008

PD-1/PD-L1免疫チェックポイント阻害剤(ICI)治療後に増悪した転移性淡明細胞型腎細胞がん患者様を対象としたレンバチニブとペムブロリズマブ併用療法の臨床第Ⅱ相試験 (111/KEYNOTE-146試験)

     

■主なバーチャルポスター発表

※左右にスクロールできます

製品・化合物発表演題
レンバチニブ
抄録番号: 4519
切除不能肝細胞がん患者様を対象とした一次療法としてのレンバチニブとペムブロリズマブの併用療法の臨床第Ⅰb相試験結果 (116/KEYNOTE-524試験)
ポスターディスカッション
レンバチニブ
抄録番号: 10527
脳腫瘍を含む再発・難治性小児固形腫瘍患者様を対象としたレンバチニブとエベロリムス併用療法の臨床第Ⅰ/Ⅱ相試験(216試験)
ポスターディスカッション
レンバチニブ
抄録番号: 6083
進行・再発子宮内膜がん患者様を対象とした早期ラインにおけるレンバチニブとペムブロリズマブの併用療法(111/KEYNOTE-146試験)
レンバチニブ
抄録番号: 5067
進行腎細胞がん患者様を対象としたレンバチニブとエベロリムスの併用療法とエベロリムス単剤療法の比較試験における生存期間の質的調整解析(Q-TWiST)(205試験)
レンバチニブ
抄録番号: TPS6106*
進行・再発子宮内膜がん患者様を対象とした一次療法としてのレンバチニブとペムブロリズマブの併用療法と治験医師選択療法施行群を比較する第Ⅲ相試験(ENGOT-en9/LEAP-001試験)
レンバチニブ
抄録番号: TPS6589*
再発・転移性頭頸部扁平上皮がん患者様を対象とした一次療法としてのペムブロリズマブ単剤と比較する、ペムブロリズマブとレンバチニブの併用療法第Ⅲ相試験(LEAP-010試験)
エリブリン
抄録番号: 1015
転移性トリプルネガティブ乳がん患者様を対象としたエリブリンとペムブロリズマブの併用療法第Ⅰb/Ⅱ試験 (ENHANCE 1/218試験)
ポスターディスカッション
エリブリン
抄録番号: 10535
難治・再発小児固形がん患者様を対象としたエリブリンとイリノテカンの併用療法第Ⅰ/Ⅱ相試験 (213試験)

* 抄録番号にTPS (Trial in Progress Submission)が付与されている発表内容は、当該試験が途中段階にあることを表し、最終試験結果を発表するものではありません。

     

以上

   

<参考資料>

1.エーザイとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による戦略的提携について

 2018年3月に、エーザイとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. (米国とカナダ以外ではMSD)は、「レンビマ®」(一般名:レンバチニブメシル酸塩)のグローバルな共同開発および共同販促を行う戦略的提携に合意しました。本合意に基づき、両社は、「レンビマ」について、単剤療法およびMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の抗PD-1抗体「キイトルーダ®」(一般名:ペムブロリズマブ)との併用療法における共同開発、共同販促を行います。

 既に実施している併用試験に加え、両社は新たにLEAP(LEnvatinib And Pembrolizumab)臨床プログラムを開始しました。これにより、「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法は13種のがん (子宮内膜がん、肝細胞がん、メラノーマ、非小細胞肺がん、腎細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、尿路上皮がん、トリプルネガティブ乳がん、卵巣がん、胃がん、大腸がん、膠芽腫、胆道がん)における16の臨床試験が進行中です。子宮内膜がんに係る適応については、米国、オーストラリア、カナダなどで承認を取得しています。

 

「キイトルーダ」は Merck & Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.の子会社であるMerck Sharp & Dohme Corpの登録商標です。