エーザイとMSD 日本で「レンビマ®」(レンバチニブ)の情報提供における協業を開始

エーザイ株式会社

MSD株式会社

    

 エーザイ株式会社(本社:東京都文京区、代表執行役CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)とMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の日本法人であるMSD株式会社(本社:東京都千代田区、社長:ヤニー・ウェストハイゼン、以下MSD)は、このたび、マルチキナーゼ阻害剤「レンビマ®」(一般名: レンバチニブメシル酸塩)に関するメディカル活動およびマーケティング活動等における協業を開始したことをお知らせします。

 

 2018年3月に、エーザイとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. (北米以外ではMSD)は、「レンビマ」のグローバルな共同開発および共同販促を行う戦略的提携に合意しました。「レンビマ」を  創製し豊富なメディカルデータを有するエーザイと、世界を幅広くカバーする強固なメディカル・コマーシャル体制を有するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による協業が、全世界において順次進められており、米国においては、本年6月に共同販促を開始しました。日本においては、エーザイとMSDは、メディカルサイエンスリエゾン(MSL)による活動をはじめとするメディカル活動や、デジタルコンテンツを活用したインターネットによる情報提供に共同で取り組みます。なお、医薬情報担当者(MR)による情報提供は、2019年1月の開始を予定しており、コールセンターにおける問い合わせ対応は、その後両社により共同で行う予定です。

 

 現在、「レンビマ」は、甲状腺がんに係る適応で米国、日本、欧州など50カ国以上、腎細胞がん(二次治療)に対するエベロリムスとの併用療法に係る適応で米国、欧州など45カ国以上で承認を取得しています。肝細胞がんに係る適応については、日本、米国、欧州、中国などにおいて承認を取得しており、日本においては、2018年3月の本適応での承認取得以来、約4,500人の患者様に「レンビマ」が処方されました。

 

 エーザイとMSDは、日本において、肝細胞がんに係る適応から「レンビマ」の情報提供の協業に取り組み、今後取得を目指す適応においても協業の拡大をはかることで、本剤による患者様への貢献をより早期に最大化してまいります。

 

以上

本件に関する報道関係お問い合わせ先

  • エーザイ株式会社

    PR部

    TEL:03-3817-5120

  • MSD株式会社

    広報部門

    TEL:03-6272-1001

<参考資料> 

1. 「レンビマ®」(一般名: レンバチニブメシル酸塩)について

 「レンビマ」は、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)であるVEGFR1、VEGFR2、VEGFR3や線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)のFGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4に加え、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)のPDGFRα、KIT、RETなどの腫瘍血管新生あるいは腫瘍悪性化に関与する受容体型チロシンキナーゼに対する選択的阻害活性を有する経口投与可能な、エーザイ創製のマルチキナーゼ阻害剤です。

 現在、本剤は、甲状腺がんに係る適応で米国、日本、欧州など50カ国以上で承認を取得しています。また、米国、欧州など45カ国以上で、腎細胞がん(二次治療)に対するエベロリムスとの併用療法に係る承認も取得しています。欧州での腎細胞がんに係る適応については「Kisplyx®」の製品名で発売しています。

 また、肝細胞がんに係る適応で日本、米国、欧州、中国などにおいて承認を取得しており、台湾(2017年12月)などにおいて承認申請中です。

  

2. エーザイとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による戦略的提携について  

 2018年3月に、エーザイとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.はレンビマのグローバルな共同開発および共同販促を行う戦略的提携に合意しました。本合意に基づき、レンビマについて、単剤療法およびMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の抗PD-1抗体「キイトルーダ®」(一般名:ペムブロリズマブ)との併用療法における共同開発、共同販促を行います。併用療法については、既に実施している臨床試験に加え、6種のがん(膀胱がん、子宮内膜がん、頭頸部がん、肝細胞がん、メラノーマ、非小細胞肺がん)における11の適応取得を目的とした臨床試験、さらに6種のがんに対するバスケット型臨床試験を共同して同時並行で実施します。「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法については、現在、臨床の試験段階にあり、その有効性と安全性を精査中です。また、現時点で承認された「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法の適応はありません。

 

3. エーザイ株式会社について     

 エーザイは、患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献する 「ヒューマン・ヘルスケア(hhc)」を企業理念としています。グローバルな研究開発・生産・販売拠点ネットワークを持ち、戦略的重要領域と位置づける「がん」「神経領域」を中心とするアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患領域において、世界で約1万人の社員が革新的な新薬の創出と提供に取り組んでいます。

 また、当社はグローバル製薬企業として世界の患者様へ貢献することを使命としており、開発途上国・新興国における医薬品アクセスの改善に向け主要なステークホルダーズとの連携を通じ積極的な活動を展開しています。

 エーザイ株式会社の詳細情報は、https://www.eisai.co.jpをご覧ください。

  

4. MSDについて     

 MSDは1世紀以上にわたり、バイオ医薬品のグローバルリーダー企業として人々の生命を救い、人生を健やかにするために、世界で最も治療が困難な病気のための革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が各国(米国とカナダ以外)で事業を行う際に使用している名称です。医療用医薬品、ワクチン、バイオ医薬品およびアニマルヘルス製品の提供を通じてお客様と協力し、世界140カ国以上で事業を展開して革新的なヘルスケア・ソリューションを提供しています。また、さまざまなプログラムやパートナーシップを通じて、医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。MSDは今も、がん、生活習慣病、新種の動物病、アルツハイマー病、HIVやエボラなどの感染病をはじめとして、世界中で人々の命やコミュニティを脅かしている病気の治療や予防のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)や Facebook 、 Twitter、YouTubeをご参照ください。

 

「キイトルーダ®」はMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.Aの子会社であるMerck Sharp & Dohme Corp.の登録商標です。