方針・基本的な考え
当社は1980年代後半からめざすべき21世紀の企業像を"研究開発ベースの多国籍製薬企業"と掲げ、グローバリゼーションに乗り出しました。同時に時代や社会の変化、それに伴う人々の意識の変化を察知した「エーザイ・イノベーション宣言」を発し、「世の中変ります。あなたは変れますか」というメッセージで、組織風土・スタイル・価値観を刷新し、社員一人ひとりの革新をめざしました。そして、2012年にCEOによる"エーザイ・ダイバーシティ宣言"を発信して以来、ダイバーシティ&インクルージョンの取り組みをより強化しています。当社はビジネスの視点を従来の「患者様とそのご家族」から「患者様と生活者の皆様」へと拡大する上で、ますます多様化する患者様や生活者の皆様のニーズに応えうる多様性を備えるため、全社を挙げてDE&I(Diversity, Equity&Inclusion)を推進しています。
エーザイ・ダイバーシティ宣言(2012年)
ダイバーシティはイノベーションを生む源泉であり、hhc理念の実現のために重要なアプローチであることを全社で共有しました。国籍・性別・年齢などを問わず多種多様な価値観を持つ人財が活躍できる風土づくりを進めています。
DE&Iの系譜

目標・課題・アクション
国籍・ジェンダー・年代等の違いや国境を超え、多様性がもたらす知のスパイラルを実現し、イノベーション創出につなげることをめざしています。
日本国内においては「エーザイ ダイバーシティ&インクルージョン2021」(エーザイD&I 2021)として、2030年度までを計画期間とする以下の目標およびアクションプランを設定し、取り組んでいます。
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マテリアリティ | 目標 | 課題 | アクション | 実績
(2021年度期末) |
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人財戦略を支える人財マネジメント & 自己実現を支える就業環境整備と健康サポート |
社員および管理職層の女性比率30%以上 | 多様な価値観とリーダーシップによる意思決定や人財育成を可能とする組織への転換、社員一人ひとりの個性や強みが経営および日常業務に反映される環境の構築 | 女性社員キャリア開発プログラム
社外研修への派遣、各種研修、e-learningなどを活用したキャリア啓発・教育の充実 アンコンシャスバイアス研修 |
女性社員比率
女性管理職比率
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男性社員配偶者出産休暇および育児休職5日以上の取得率50% | 男女平等に家庭参画することの意義が社内に浸透、男女問わず育児・介護休職等を取得しやすい職場風土を醸成 | 育児休職を取得しやすい職場風土づくり(管理職対象の研修)
EパパEママパスポート(早期にライフイベントを申請する仕組み ) 育児コミュニティ設立 (休職中の自己啓発の支援、復職フォローアップ) |
46.9% | |
30代以下の若手マネジメント比率20%以上 | マネジメント層の多様性を一層高め、新たな発想が意思決定に活かされる環境構築を加速 | 各種研修、e-learningなどを活用したキャリア啓発・教育の充実 | 14.1% | |
ベテランならではの挑戦機会を増大 | 組織の活性化や知のスパイラルの実現に貢献するベテラン層の輩出 | キャリア研修
ベテラン層ならではの能力発揮の機会の設定、年齢を問わず継続的なチャレンジができる環境整備 |
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多様な個の活躍と、社会との関わりを増やす働き方改革 | 多様な社員のワーク・ライフ・ベストの実現 | 多様なバックグラウンドをもつ人財獲得のためキャリア採用を推進
シェアオフィスやワーケーション等、就労可能な場所の選択肢の拡大 裁量労働制への移行を検討 |
キャリア採用社員比率
15.0% |
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多様な人財の共存・共生企業の実現 | 社員が病や障がいを抱えたとしても、いきいきと輝き続けるための支援と環境整備により、働きがいを感じられる職場を実現し、共存・共生の社会づくりへの貢献 | 障害者職業生活相談員の増員など、障がいを抱える社員をサポートする環境のさらなる整備を検討
従業員の健康維持・増進に向けた施策の導入 |
障がい者雇用率
2.33%☑ |
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☑この情報はSGSジャパン株式会社による保証を取得しています
ダイバーシティKPIの推移




体制・システム
多様な人財が能力を発揮し、イノベーションの創出にまい進できる機会と環境整備に取り組み、役職や処遇は、役割や能力、成果に応じた公正な評価に基づいて決定されています。
日本国内ではチーフHRオフィサーを中心とするDE&I推進コミッティ体制のもと、エーザイD&I 2021の目標ならびに行動計画に基づき、全社および各職場の状況に応じた実効性ある具体的施策を企画・推進しています。
具体的な取り組み
日本における取り組み
多様な価値観を尊重できる自律型人財の育成
- 画一的な研修プログラムから個々の多様なキャリア観に応じた選択型研修体系への移行を進めるなど、会社主導のキャリア形成から、社員個々の多様な価値観・挑戦意欲に基づく主体的なキャリア形成へのシフトを推進
- 社内外への越境を拡大し、多様な経験を経ながら新たな成長やキャリア開発に挑戦できる機会の提供
多様性の確保
- マネジメント層の多様性を一層高め、新たな発想が意思決定に活かされる環境と、社員一人ひとりの個性や強みが経営および日常業務に反映される環境を構築
- 多様なリーダーの育成・輩出に向けた若手社員や女性社員対象のキャリア開発プログラムや挑戦機会の拡充
- 育児休職取得後のスムーズな復職に向けた保育園などの情報提供や、希望者に対する休職中の自己啓発の支援
- ベテラン層ならではの能力発揮機会の設定、年齢を問わず継続的な挑戦ができる環境整備(2022年1月~6月に、ミドルシニア層対象のキャリア啓発セミナーや研修を計5回実施)
- 2013年度より外国人留学生採用を開始
- キャリア採用者の管理職への昇進・昇格において不利益のない公正な審査を実施
- グローバルな主要ポジションについて、サクセッションプランニングのプロセスを年次で実施し、国籍・ジェンダー・年代などの多様性を確保した次世代リーダーの選定、育成、登用
- 東京本社オフィスにはPrayer Roomの設置など多様な国籍・宗教の社員に対する就業環境面の整備
女性社員のキャリア開発プログラム E-Win (Eisai Women’s Innovative Network)
"志"と"仲間"をキーコンセプトに設定し、仕事とライフ全般を通じて自分らしく輝き続けたい、今よりも一歩前に進んでみたい、そんな意欲に溢れる女性社員が、自己理解を深めることで、ワークとライフの変化に適応し、長期的な視点で自分らしいキャリア観を醸成するための自立性・主体性・リーダーシップの開発を目指しています。(2020・2021年度参加実績:計47名)
役員(取締役および執行役)の多様性確保
2000年に外国人取締役、2006年に外国人執行役、2009年に女性取締役、2013年に女性執行役が就任し、2022年6月17日時点で役員32名のうち外国籍は5名、女性は5名です。また、グローバル企業として現地法人のマネジメントへの現地人財登用を進め、アメリカス、EMEA、中国のマネジメントに当社執行役である現地人財を配置しています。グローバルレベルでの女性管理職比率は約30%です。
主要リージョンにおける取り組み
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米国 | 欧州 | アジア | |
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重点課題 |
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中国
インド
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2021年度
主な取り組み |
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中国
インド
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2022年度の主な取り組み(予定を含む) |
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中国
インド
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データ
2021年度 | ||
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日本※1 | 女性社員比率 | 26.0% |
女性管理職比率 | 11.5% | |
30代以下組織長比率 | 14.1% | |
配偶者出産休暇および男性育児休職5日以上取得率 | 46.9% | |
キャリア採用社員比率 | 15.0% | |
エーザイグループ※2 | 女性比率 | 41%☑ |
女性管理職比率 | 33%☑ |
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※1国内のグループ企業を除く
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※2エーザイ株式会社および国内外のグループ企業
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☑この情報はSGSジャパン株式会社による保証を取得しています
社外評価
プラチナくるみん
厚生労働省東京労働局より「次世代育成支援対策推進法」に基づき、「子育て支援企業」として認定されました。

新・ダイバーシティ経営企業100選
経済産業省は、2012年度から「新・ダイバーシティ経営企業100選」として、経済産業大臣表彰を実施しています。当社は、重点テーマのうち、特に女性や外国籍の社員など多様な人財の活躍推進、多様なキャリアパスの実現や、働き方・マネジメント改革等の項目で高い評価を得ました。
