支えてくれる周りへの感謝を忘れず自分に素直に

Mさんは、エーザイ入社後に痙攣発作を発症し、その後、てんかんと診断されました。現在も治療を続けながら活躍し続けています。

  • モチベーションが下がったのはどんなときでしたか?

    てんかんと診断された際、受け入れることができず、数年間はなかなか病気と向き合えませんでした。私はそれまであまり病気になったことがなく、他人に病気のことを知られた際の不安や、人に言えない孤独感がありました。病名を伝えることによる仕事への影響(仕事内容の制限など)が心配でした。

  • モチベーションが上がったのはどんなときでしたか?

    信頼する先輩社員や上司、がんサバイバー、同じてんかん当事者、専門医からのサポートを受ける中で、病気と向き合うことの重要性を学びました。

    専門医とお話しすることで病気のメカニズムやより良い付き合い方を学ぶことができました。また、同じ境遇の仲間と時間をともに過ごし共感することで、病気を罹患している自分にしかできない役目に気づきました。自分自身の軸が定まったと感じたとき、患者様の声を社会につなげていくことやそのための社会づくりに向けた自身の理想とのギャップが解消されました。

  • 仕事との両立をする中で、どんなことでやりにくさや苦労を感じましたか?

    自分自身がてんかんに関する正しい認識をもてるようになるまで、周囲からの偏見に対する不安があり、周りからの目を気にしてばかりで、なかなか周囲に病気のことを伝えることができませんでした。でも、実は周りの目ばかりを気にしている自分の中にこそ問題があったと後になって気が付きました。

  • 当時、どんな支えがあったらよかったと感じていますか?

    共感しあえる仲間の存在が大切だと考えています。私の上司は病気のことや生活への影響を考えてくれ、とても助かりました。私たちは、もっと自分たちの弱い部分を見せ合ってよいと思います。そうすれば、自分たちのできることや得意とするところ(強さ)によって、より助け合うことができると思います。

    また、エーザイのhhc理念のもと、患者様と共同化し、学び気づきあう「場」をより大切にしていければと思います。これらの活動から気づきを得て、日常業務を通じ患者様に貢献しようとする自分の中の小さな変化(働きかけ)の積み重ねが、結果的に病を抱える自分をも助けてくれました。

  • 今、同じような状況にある人に経験者として伝えたい事

    病気によってできなったことよりも、できることに目を向けながら素直な自分と向き合い自ら変化し続けることが大切だと思います。

    私がこれまで出会った多くの当事者(患者様)も、言葉にならない様々な感情とともに時間を過ごしており、一人として同じ人はいないと感じています。自分の素直な気持ちに向き合い伝えることで、自分自身にも、そして周囲に対しても、良い影響を与えることができるかもしれません。周囲への貢献の積み重ねが結果的に自分を助けてくれるように思っています。

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