本社および筑波研究所にて「小児がんの子どもたちの絵画展」を開催

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2019年12月

 小児がんの子どもたちとそのご家族は、小児がんゆえの様々な困難を抱えています。がんと闘う人々への貢献を目指すエーザイの社員としてその気持ちに少しでも寄り添うために、公益財団法人がんの子どもを守る会*(Children’s Cancer Association of Japan : CCAJ)にご協力いただき、エーザイの本社と筑波研究所で絵画展と講演会・座談会を開催しました。

  

*がんの子どもを守る会: 1968年10月に小児がんで子どもを亡くした親たちによって、小児がんが治る病気になってほしい、また小児がんの子どもを持つ親を支援しようという趣旨のもと設立され、子どもの難病である小児がんに関する知識の普及、相談、調査・研究、支援、宿泊施設の運営、その他の事業を行い、社会福祉及び国民保健の向上に寄与することを目的に活動している団体です。http://www.ccaj-found.or.jp/

  

【絵画展】

 2019年10月、小児がんの子どもたちが描いた15枚の絵画によって本社と筑波研究所が彩られました。これらの絵には、ご本人またはご家族のコメントが添えられています。小児がん発症前に描かれた絵、つらい治療中に描かれた絵、寛解して描かれた絵…。絵が描かれた時期は様々でしたが、それぞれの絵やコメントには、健康でなにげない日常を願う気持ち、闘病中の子どもたちの夢、寛解への喜び、病気と向き合う子どもたちへの感謝、天国での幸せへの祈り…子どもたちやそのご家族の想いがたくさん詰まっていました。

   

本社での絵画展

 

【講演会・座談会】

 本社および筑波研究所に小児がんの子どものご家族とCCAJのスタッフの方をお招きし、これまでのご経験やお考え、CCAJでの活動などをご紹介いただきました。我が子が生死をさまよう苦しみ、小児がんの子どものきょうだいのつらさ、寛解した場合も向き合わなければならない就労や就学、いじめ、成長、再発リスク、晩期障害等の困難…。日常業務では決して知ることができない、がんの子どもたちとご家族の皆様の真実の一端に触れることができました。

 

*晩期障害:小児がんに対する治療の影響が後々まで残ったり、何年も経ってから新たな合併症が発生すること。

 

本社での講演会
本社での座談会

 この企画で得た気づきから、我々に実践できることを引き続きメンバーで考え、取り組んでいきます。また、他の事業所へも絵画展開催を拡げていくことを計画しています。

 

筑波研究所での講演会

【プロジェクトメンバーの想い】

  • 何の病気なのかな…大病院でパジャマ姿の子どもたちを見かけるたびに胸が痛み、何かできることはないかと感じていたことが企画のきっかけでした。
    この企画を通して、本社および筑波研究所の多くの社員が小児がんの「リアル」に触れることができました。医療の不足、環境の不整備、長期的な経済的・精神的負担…満たされないニーズは想像を超えるものでした。小児がんの子どもたちとそのご家族の思いを知るとともに、エーザイ社員のみならず多くの方にもその思いを知ってもらうことが、私たちにできることの一歩ではないかと考えています。小児がんを取り巻く環境や問題を身近に感じ、小児がんの子どもたちとそのご家族が少しでもがんと闘いやすい社会となるよう、私たちにできることはないか考え続けたいと思います。
  • 小児がんには様々な困難が存在しています。それらは決して薬剤だけで解決出来るものではありません。講演会ではその現状について多くの気付きを得ることが出来ました。また、15枚の絵画を思い出す度に小児がんと闘う子どもたち、そして小児がんを取り巻く環境に対して、何か私たちに出来ることは無いかと考えています。引き続きこの活動を通じて一緒に考えるメンバーを増やし、大きな力となって小児がんと闘う子どもたちを支える具体的な行動に繋げていきます。