中国における胃潰瘍撲滅に向けたhhc活動

2018年1月

エーザイ中国の社員が、2015年から2016年にかけて、胃がん・消化性潰瘍患者様と時間を過ごした結果、疾患の原因となるピロリ菌(Hp)の除菌に対する強い願望に気づき、ピロリ菌感染予防に取り組みました。中国のHp感染率は約55%で、児童のHp感染率は約40%であり、約8億人がHp陽性と言われています。Hpは、胃がんや消化性潰瘍を引き起こす病原性因子として知られています。Hpは伝染性の細菌であり、主な感染ルートとして口から口へ、便から口への感染があります。取り箸の代わりに直箸を使って共有のお椀やお皿から食事をすることや長時間経過して汚染された食べ物を食べることで感染します。そこで、エーザイ中国の社員は、Hp感染に対する意識向上のために取り箸をキャッチコピーにした「取り箸普及プロジェクト」を立ち上げました。最初の活動として、蘇州工場社員の健康診断にHp検査を追加し、社員に向けた教育活動を実施した後にHp検査を行いました。その結果、従業員のヘルスケアに貢献した点が評価され、Mercerの「中国ベスト健康雇用主アワード」の「ベストイノベーション健康賞」を受賞しました。その後、上海の病院と提携して、患者様向けに取り箸普及の教育活動を展開しました。患者様からは、通常の宣伝活動とは違ったとても心温まる活動であったと賞賛のコメントをいただきました。加えて、上海市静安区と協同して取り箸普及プロジェクトを実施し、地域コミュニティにおけるHpの認知率は95%に達しました。全体で延べ2300人以上の社員、患者様、ビジネスパートナーおよび上海市静安区の職員とともに、患者様への教育活動やコミュニティネットワークの構築といった55の活動を行い、患者様、コミュニティ、社員の健康増進に寄与し、医師に対するHp除菌の意識向上を含む包括的な取り組みを推進しました。

また、2017年は子供用の啓発活動にも取り組みました。通常、Hp感染は、幼少、児童期に発生し、両親や祖父母がHpに感染していた場合、その子供は感染しやすい傾向があります。感染は、子供にとって栄養失調のような多くの障害を引き起こす可能性があり、一度Hpに感染すると自然に治癒することは難しく、生涯にわたり感染が持続します。エーザイ中国の社員は、共同化を通して、両親や祖父母がHpの悪影響と除菌の必要性を知ることで、子供や孫をHp感染から守るためにHp検査や除菌治療を積極的に実施し、取り箸という良い衛生習慣を身につけるよう努力するようになるという気づきを得ました。両親や祖父母がHp陰性であれば、若い世代では感染可能性は低く、彼らの子供にも感染しないという好循環を作るため、若い世代の両親や祖父母への教育活動にも注力しています。

プロジェクト実施の様子