グローバルでの「知」の交流をはかる「hhc Initiative 2014」を開催

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2015年1月

hhc Initiative2014」が、11月21日にエーザイ本社(東京)にて開催され、世界各国のトップマネジメントを含む社員、約100人が参加しました。

この会は、企業理念であるhhcに基づき、患者様への様々な貢献をめざした「hhc活動」や「社内公募論文」、研究開発や生産部門における特筆すべき成果等も含め、社員によるイノベーション活動の中から選出された優秀な活動を表彰するもので、患者様の視点に立った活動の重要性の理解を深めるとともに、その成果を共有し、さらなるイノベーションを推進するため、毎年開催しています。

hhc Initiative 2014 各賞受賞者記念写真

今回表彰された19の活動テーマの中から、インド、日本、インドネシアの3つの活動をご紹介します。

インド:Successful Launch of High Quality DEC Tablet and Establishment of Stable Supplies

本テーマは、2010年11月に調印された、世界保健機関(WHO)とのリンパ系フィラリア症治療薬の無償提供に関する共同声明文に基づき、リンパ系フィラリア症の制圧を目的に行われた様々な活動です。既存薬と比較して薬理学的に同等かつ化学的に安定したジエチルカルバマジンクエン酸塩(略称:DEC)100mg錠の開発、DEC原薬を継続的に供給できるパートナーの確保、申請から10ヶ月という短期間で事前認定(Pre-Qualification)取得、プライスゼロの製品として2014年6月までに11カ国への供給実施に至るまでの一連の活動を行いました。さらに、アンドラプラディッシュ州政府と協力してリンパ系フィラリア症の予防および治療を目的とした薬剤集団投与のサポート活動や疾患啓発を行いました。

インドのバイザッグ工場におけるDEC錠包装工程

疾患に対する理解を深めることを目的に、蚊を媒介として起こる疾患の啓発活動や蚊の発生を防ぐための注意事項を記載したパンフレット・蚊帳の配布、地元高校で蚊の生態に関するポスターや防蚊器具・医薬品の展示等を行い、患者様や生活者のベネフィット向上に貢献しました。

日本:チェーン薬局・薬剤師に対する参加型認知症研修と認知症サポーター養成講座による認知症に対する正しい理解と積極的関与の促進

エーザイ・ジャパンでは2011年から、薬剤師の在宅業務に同行し、高齢者や認知症の方への服薬指導現場での気づきをヒントに、認知症を正しく理解していただくことを目的にした調剤薬局様への「認知症研修会」を行なっています。研修会では認知症の理解、店頭での対応のケーススタディ用ビデオの視聴・ディスカッションを行っています。さらに保険薬局様・代理店様に「認知症サポーター」という資格取得の提案を行い、企業29社の賛同を得ました。また、自治体についても、エリア組織と連携をはかり、富山市において同業他社2社と共に「認知症でも暮らせるまちづくり連携協定」を2014年4月10日に締結しました。

認知症サポーター養成講座の開催

インドネシア:PTEI Supports Lymphatic Filariasis Elimination Program in Indonesia

インドネシアもリンパ系フィラリア症蔓延国のひとつであり、従来からDEC錠の薬剤集団投与プログラムを進めていました。PTEI(インドネシア販社)ではこの薬剤集団投与(MDA)が不安定な供給体制等の理由で円滑に進んでいない現状を把握しました。そこで、社内外の関係者と連携し、2014年4月、保健省がWHOインドネシアに対し、エーザイ製DEC錠の供給を要請し、2014年12月、エーザイ製DEC錠を用いたMDAが実施されました。PTEIのスタッフはMDAのサポートを行い、服薬コンプライアンス徹底の難しさ、他に病気を持っている人の場合の対応法、衛生管理の非徹底など様々な課題を発見し、解決法を考案しつつあります。

東ランプンにおけるMDAプログラム開催