絵本「エピレプト君は素敵な友達」によるてんかん啓発活動

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2013年7月

スペインのエーザイでは、重度てんかん患者様を子供に持つ父母の会と連携して、てんかんを分かりやすく解説した児童向けの絵本「エピレプト君は素敵な友達」を制作しました。てんかんを持つお子様が安心して充実した日常生活を送れるようにするためには、てんかんのお子様だけではなく、周囲の児童への啓発が大切であるという気づきから始まりました。また、てんかんのお子様の大多数の知的機能は一般児童と同じで、過保護な態度で接したり、学業成績への期待度を下げたりするべきではなく、充実した普通の生活を送れるよう手助けすることで、自立が促される点にも着目しました。

絵本「エピレプト君は素敵な友達」は、三部に構成されています。第1部は主人公「エピレプト君」が、てんかんとはどういうものかを話す物語になっています。第2部は、てんかんの発作を起こしたときの救急処置について、基本的なアドバイスをまとめています。第3部は、ワークシートになっていて、キャラクターの塗り絵などをしながら大切なポイントを確認できるようになっています。

絵本を通じて、周囲の児童があらかじめてんかんのお子様の気持ちや症状、適切な処置を知っていれば、発作を起こした時などに、驚いたり、奇妙に思ったりすることなく、てんかんを受け入れることができます。不安につながる情報や知識の不足を解消する、この絵本の重要性はそこにあります。

絵本「エピレプト君は素敵な友達」

絵本「エピレプト君は素敵な友達」は、各地の公立・私立病院のてんかん科とてんかんの患者様団体で利用してもらえるよう、エーザイ社員を通じて、アンダルシア州内全域に配布されました。また、県内の一般校図書館への配布や全国てんかんデー(5月24日)での絵本の紹介をおこない、てんかん啓発活動を積極的に展開しています。

てんかんのお子様を特別扱いせず、学校というコミュニティーの中でお互いを尊重しながら、共に生き生きと生活できるための支援となることをめざしています。

てんかん啓発活動のようす