「よいくすり」をお届けするために—病院薬剤部での研修体験から—生産部門 包装企画室 川島包装技術グループ

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2006年2月

当社の生産部門では、「我々の造る一錠、一カプセル、一管が、患者様の命とつながっている」という品質方針のもと、日々の製造活動を行っています。当社からお届けするくすりは、その品質はもちろんのこと、安全で飲みやすい製剤および使いやすい包装であることが大切だと考えています。

包装企画室川島包装技術グループは、くすりの包装を設計している組織です。くすりの安定性を確保し、なおかつ安全で使いやすい包装をめざして、くすりの容器に使う材質や包装形態の選択や容器の設計などを業務としています。

安全で使いやすい「よいくすり」とはどんなくすりかを知りたい。そんな思いが動機となって、グループメンバーが、近隣にある病院の薬剤部で、研修をうけさせていただきました。薬剤部とは、外来や入院の患者様が服用されるくすりを医師の処方箋にもとづいて取り揃えたり、調合したりするところです。「よいくすり」であるかどうかを判断されるのは、服用される患者様、そして実際にくすりを取り扱う薬剤師の方々だと私たちは考えています。「よいくすり」の判断基準を知らなければ「よい包装」をつくることはできません。その判断基準は、くすりが提供されている現場にお伺いし、お使いいただく方々の立場に立つことで得られるものと考えました。

研修では、注射剤やPTPシート(押して取り出すタイプのくすり)を入院患者様ごとのトレイ(棚)にセットしたり、薬剤保管棚へのくすりの補充や、患者様がそのつど服用されるくすりをそれぞれの袋に分けて入れる分包機械に錠剤を補充する過程を見学させていただきました。薬剤師の方々との対話や現場での体験を通し、どんな「包装」が使いやすいか、どんな「包装」に課題があるのかに関して多くの気づきを得ることができました。

「よいくすり」とは、実際にくすりを服用していただく方々にとって安全で、服用しやすく、くすりをお届けいただく医療関係者の皆様が調剤しやすい「包装」でなくてはならない!今回の研修は、そのような思いをさらに強くした貴重な体験でした。川島包装技術グループでは、これからも患者様により近い医療現場での体験を積み重ね、患者様ならびに医療従事者に「よいくすり」「よい包装」を設計することを目指していきます。