化学物質管理

PRTR対象物質の適正管理

医薬品の研究開発や生産活動に用いる化学物質中には、環境への影響が懸念されるPRTR対象物質が含まれており、取扱量、環境への排出量、廃棄物への移動量把握による適正管理が求められています。そのため、国内グループでは独自の試薬管理システムにより試薬類の利用状況を把握するとともに、PRTR対象物質の使用量削減、環境への排出抑制に努めています。指定の取扱量を越えたPRTR対象物質に関しては、所在の都道府県へ遅滞なく届出を提出しています。

医薬品の製造工程では、化学物質使用量は生産量に大きく依存します。また、商業生産の段階では原薬の品質維持のため製造条件の変更は容易ではありません。そこで、化学物質使用量削減に向け、研究開発段階より代替溶媒の利用や、使用物質量を削減した合成方法の開発に取り組んでいます。有機溶媒の再利用も積極的に行い、大気中への排出を最小限にとどめる工夫も製造工程中に取り入れています。

2018年度の国内グループにおけるPRTR対象物質総取扱量は261トンであり、前年度比ほぼ横ばいとなりました。届出対象物質数は1物質減少し7物質となりました。

 

揮発性有機化合物の排出抑制

酢酸エチル、アセトン、メタノールなど揮発性が高く、大気中で気体となる揮発性有機化合物(VOC)は、工場等から排出される窒素酸化物とともに光化学オキシダントの生成要因となります。そのため、大気汚染防止の観点から大気中への排出抑制が求められています。
これに対し、国内主要工場・研究所では、PRTR制度対象物質と同様、使用量削減に努めると同時に、工程中からの排出が最小限となるよう設備の運用法を定めています。「環境省が示す主なVOC100種」からPRTR対象物質を除いた55物質を対象に、取扱量と大気排出量の経年変化を下図に示します。

2018年度は、鹿島事業所において生産量増加に伴いVOC使用量が増加しました。そのため国内グループ全体のVOC使用量も増加しましたが、大気排出量は低下させることができました。

PCB廃棄物の適正管理

PCB廃棄物は、施錠、囲いや掲示の設置、あるいは揮発・飛散・流出の防止など適正な管理下で保管しています。これまで本庄事業所と川島工場、および筑波研究所の3ヶ所に保管されてきましたが、2018年度は本庄事業所および筑波研究所保管分の廃棄処理が完了しました。
一方、2016年8月1日の改正PCB特措法施行にともない、国内グループにおけるPCB廃棄物の追加発生について調査しました。今後、計画的に廃棄処理を進めてまいります。なお、処理および保管状況は、PCB特別措置法に基づき各都道府県へ遅滞なく提出しました。

フロンの適正管理

国内グループでは、フロン含有設備の廃止や更新を計画的に行い、オゾン層破壊作用のない代替フロン(HFC)やノンフロン(NON)使用設備への移行を進めています。また、フロンには強力な温室効果作用があるため、定期点検により漏洩事故を防止すると同時に、万一漏洩事故が起きた場合には、事故情報の即時共有・再発防止に努めています。設備廃止時には、フロン回収・破壊法に従い破壊処理を確実に行っています。
フロン排出抑制法に基づくエーザイ株式会社単体の2018年度フロン算定漏洩量は、508t-CO2となり、厚生労働省への届出閾値を下回りました。

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