化学物質管理

PRTR対象物質の適正管理

医薬品の研究開発や生産活動に用いられる化学物質中には、化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)に基づく届出の対象とされている物質(PRTR物質)が含まれており、環境保護の観点から、取扱量、排出量、廃棄物への移動量の把握を通した適正な管理が求められています。そのため、国内グループでは独自の試薬管理システムにより試薬類の利用状況を把握するとともに、PRTR対象物質の使用量削減、環境への排出抑制に努めています。指定の取扱量を越えたPRTR対象物質に関しては、所在の都道府県へ遅滞なく届出を提出しています。

医薬品の製造工程では、化学物質使用量は生産量に大きく依存します。また、商業生産の段階では原薬の品質維持のため製造条件の変更は容易ではありません。そこで、化学物質使用量削減に向け、研究開発段階より代替溶媒の利用や、使用物質量を削減した合成方法の開発に取り組んでいます。有機溶媒の再利用も積極的に行い、大気中への排出を最小限にとどめる工夫も製造工程中に取り入れています。

2016年度の国内グループにおけるPRTR対象物質総取扱量は、258トンであり、前年度比54.2%減少しました。届出物質数も、前年度の10物質から7物質へと3物質減少しました。川島工場におけるビタミンEの自社製造が終了したため、亜鉛の水溶性化合物およびイソフィトールが届出対象外となりました。また、トルエンの取扱量も大きく減少しました。

2011:Amount handled 885t、Amount released 70t, Transfers 263t 2012:Amount handled 566t, Amount released 35t, Transfers 211t 2013:Amount handled 477t, Amount released 17t, Transfers 211t 2014:Amount handled 499t, Amount released 28t, Transfers 191t 2015:Amount handled 476t, Amount released 37t, Transfers 86t 2016:Amount handled 258t, Amount released 25t, Transfers 135t (Fiscal year)
PRTR対象物質の使用実績
物質名 アセトニトリル 号番号 13 届出事業所数 3 事業所取扱量 22.998 排出量(大気へ) 0.108 排出量(水域へ) 0.000 移動量(廃棄物として) 22.890 移動量(下水へ) 0.000 物質名 エチルベンゼン 号番号 53 届出事業所数 1 事業所取扱量 4.250 排出量(大気へ) 0.000 排出量(水域へ) 0.000 移動量(廃棄物として) 0.51 移動量(下水へ) 0.000 物質名 ジクロロメタン(別名塩化メチレン) 号番号 186 届出事業所数 3 事業所取扱量 185.724 排出量(大気へ) 24.588 排出量(水域へ) 0.000 移動量(廃棄物として) 65.572 移動量(下水へ) 0.000 物質名 N,N-ジメチルホルムアミド 号番号 232 届出事業所数 1 事業所取扱量 6.633 排出量(大気へ) 0.001 排出量(水域へ) 0.000 移動量(廃棄物として) 6.632 移動量(下水へ) 0.000 物質名 トルエン 号番号 300 届出事業所数 1 事業所取扱量 18.491 排出量(大気へ) 0.073 排出量(水域へ) 0.000 移動量(廃棄物として) 18.418 移動量(下水へ) 0.000 物質名 ヘキサン 号番号 392 届出事業所数 1 事業所取扱量 12.554 排出量(大気へ) 0.154 排出量(水域へ) 0.000 移動量(廃棄物として) 12.400 移動量(下水へ) 0.000 物質名 ホルムアルデヒド 号番号 411 届出事業所数 1 事業所取扱量 1.356 排出量(大気へ) 0.085 排出量(水域へ) 0.000 移動量(廃棄物として) 0.373 移動量(下水へ) 0.000
2016年度PRTRデータ(届出量 国内グループ)
  • PRTR法の対象となっている化学物質の使用実態データ

揮発性有機化合物の排出抑制

酢酸エチル、アセトン、メタノールなど揮発性が高く、大気中で気体となる揮発性有機化合物(VOC)は、工場等から排出される窒素酸化物とともに光化学オキシダントの生成要因となります。そのため、大気汚染防止の観点から大気中への排出抑制が求められています。

これに対し、国内主要工場・研究所では、PRTR対象物質と同様に使用量の削減に努めると同時に、工程中からの排出が最小限になるよう設備の運用法を定めています。

フロンの管理

オゾン層破壊および地球温暖化防止の観点からフロン類の漏洩防止に努めています。国内グループでは、工場・研究所を対象に保有フロンに関する調査を隔年で行っており、計画的な更新も進めています。また、フロン排出抑制法への対応から、対象となる第一種特定製品(業務用エアコンおよび冷蔵冷凍機器)の定期的なフロン漏洩点検をオフィスも含めて実施しています。年度の算定漏洩量算出や、届出閾値を上回った場合の当局への届出も確実に実施します。

PCB廃棄物の適正管理

高濃度PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物は、日本環境安全事業株式会社(JESCO)に早期登録を行い、順次無害化処理を進めています。現在、PCB廃棄物は本庄事業所と川島工場の2ヶ所に保管されており、東京、埼玉に保管されている蛍光灯安定器の処理場は、JESCO北海道事業場に変更となったため、本庄事業所に保管の蛍光灯安定器661台について処理の再登録を行い、無害化処理の順番を待っています。

一方、本庄事業所に保管してあった低濃度PCB廃棄物に関しては、2016年度中に廃棄処分を完了しました。PCB特別措置法に基づく各都道府県への届出は遅滞なく提出しており、施錠、囲いや掲示の設置、あるいは揮発・飛散・流出の防止など適正な管理下で保管しています。

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