長期的投資としての災害対応

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2011年7月22日掲載

開発途上国、先進国を問わず、世界各国での自然災害による被害に対し、エーザイは義援金、医薬品などの医療に必要な物資の提供など、現地のニーズに合致した支援を迅速に提供してきました。hhc理念に基づく支援を通じ、被災者の皆様の健康に貢献することにより、結果として被災地域の経済復興の一端を担うことが、製薬企業としてのエーザイの使命であると考えています。

最近の支援活動の例をいくつかご紹介します。

大規模竜巻被害(米国)(2011年)

米国南部で2011年4月に発生した大規模竜巻の被災者の方々への支援活動として、米国赤十字社を通して20万USドル(約1600万円)を寄付いたしました。

ニュースリリース(2011年5月23日)

東日本大震災(日本)(2011年)

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による被害に対し、エーザイは2億円の義援金を提供しました。さらに、各県の医師会・医療機関・学会などに対する、医薬品や一般医療機器の無償提供、清浄綿、ビタミンドリンク、スキンケアクリームの無償提供など、現地ベースのエーザイ社員を中心に、継続して支援活動を実施しています。エーザイの海外拠点においても義援金活動が行われています。

ニュースリリース(2011年3月14日)

ニュースリリース(2011年4月18日)

ムンタワイ津波およびムラピ火山噴火(インドネシア)(2010年)

インドネシアで2010年10月25日~26日にかけて発生した、ムラピ山の噴火と沖合地震による津波(ムンタワイ津波)では、多くの方々が亡くなりました。

これら被災地、特にムンタワイ島へのアクセスが悪天候などのため非常に困難であったこと、またムラピ山の災害拡大などを踏まえ、エーザイは以下の方法で支援を行いました。

1)医療支援組織PAPDI Medical Reliefを介したムラピ山周辺地域への支援

エーザイ・インドネシアは2010年10月29日、被災者用の折り畳み式ベッド、輸送手段(レンタカーおよび燃料)、抗炎症薬、感冒薬、ビタミン剤、マスク、点眼薬、消毒薬、局所抗生物質などの医薬品、計1億997万7,612ルピア(約1万2,220米ドル)相当の寄付を行いました。

エーザイは、PAPDI Medical Relief(インドネシア内科学会医療支援組織)を通じて、ムラピ山周辺地域へ救援物資を調達しました。この組織は、2004年12月に発生したアチェの津波被害や2009年9月のパダン沖地震でもエーザイと協力しています。2010年10月30日より、PAPDI Medical Reliefはムラピ山周辺地域に医療チームを派遣しました。

2)インドネシア神経学会PERDOSSIを通じてのムラピ山周辺地域への支援

2010年11月8日、エーザイ・インドネシアはPERDOSSIを通じて抗炎症薬や感冒薬などの医薬品をムラピ山周辺地域に提供するとともに、救援金1,000万ルピアを寄付しました。PERDOSSIを通じての支援総額は6,183万6,288ルピア(約6,870米ドル)相当です。

3)「ACT for humanity」を通じての支援

ムンタワイ島へ入島できる組織・機関に数的制限があるため、エーザイは危機管理に関する十分な経験とリソースを備えた、「ACT for humanity」との協力を通じて同島へ救援物資を調達しました。エーザイ・インドネシアは、調達支援として救援金2204万7,000ルピア(約2,449米ドル)を寄付しました。

その後もさらに、ACTにより管理されているムラピ山のコミュニティー集合シェルター(ICS)において、人道的支援と災害援助プログラムに協力しており、全体で1億569万4,000ルピア(約1万2,290米ドル)に相当する寄付を行っています。主に次のような健康支援プログラムを通して、これらシェルターに住む被災者の皆様の支援を続けています。

  • 1.
    シェルター区域における共同クリニックの開設(2011年1月)。クリニックは28平方メートルの広さで、2つの部屋があり、検査、診察、投薬が実施されます。
  • 2.
    シェルターに住む140家族に食料を提供
  • 3.
    総合的な健康診断、健康教育、医療支援プログラムを6ヶ月間実施。18人のGP(一般家庭医)と内科医がボランティアで協力します。
ムラピ山 コミュニティー集合シェルター(ICS) クリニック
エーザイ(インドネシア)からの支援物資

2010年青海省玉樹県地震(中国)(2010年)

2010年4月14日、中国青海省玉樹県でマグニチュード6.9の地震が発生しました。壊滅的な被害を受けた多数の被災者の皆様を可能な限り支援するため、エーザイは他社から購入した抗菌薬や抗炎症薬も含め、救援物資30万9,442.40人民元(約4万6,536米ドル)相当を地域の公立病院を通じて提供しました。

2009年パダン沖地震(インドネシア)(2009年)

インドネシア西スマトラ州パダン沖で、2009年9月30日夕刻にマグニチュード7.6、10月1日午前にマグニチュード6.6の大規模な地震が発生しました。

アジアのエーザイ ネットワーク企業の支援のもと、エーザイ・インドネシアはPAPDI Medical Relief(インドネシア内科学会医療支援組織)と協力し、西スマトラ州パダン・パリアマン市で以下の2つの活動を手配しました。パダンの医師から必要な支援についての説明やアドバイスを受け、当社は医療団体を通した地震直後の医療物資の寄付に加え、地震後の管理にも重点を置いて、緊急時対応後のパリアマン地域で被災者および救急医療隊員の支援やサポートを行いました。寄付の全体は金額で1億5959万2,242ルピア(約1万8,557米ドル)に相当します。

  • 1.
    地域医療センター(プスケスマス)救急医療隊員のためのキャパシティ・ビルディング・セミナー:医療における課題と地震後の管理

    本セミナーは2010年1月30日にパリアマン市内の病院で開催され、20の地域医療センターから救急医療隊員50名以上が参加しました。

  • 2.
    Ambung Kapur避難施設での社会活動:検診と食糧・物資の調達

    2010年1月31日、エーザイはAmbung Kapur避難施設を訪問し、被災者の支援活動を行いました。当日はボランティアで活動に参加した10名の一般医が幼児から高齢者まで施設の避難民200名余りの検診を行い、必要な医薬品を処方しました。被災者の多くは上気道感染、下部消化管感染、皮膚炎を患っていました。当社は、施設の全世帯に食糧と必要な物資を提供しました。

Ambung Kapur避難施設