2026年3月
2025年11月にエーザイ筑波研究所(以下、筑波研)にて、がん当事者様とご家族を対象にがんカフェを開催しました。がんカフェは、がん当事者様が生活しやすい社会環境構築の一助となる「寄り添い合える場づくり」を目的として各地で行われている活動で、当事者様とご家族が不安や悩み、情報を気軽に共有する機会となっています。筑波研でのがんカフェは今回で2回目の開催で、当事者様やご家族に加え、筑波研に所属する社員も参加しました。
はじめにキャンサー・ソリューションズ株式会社代表取締役社長の桜井なおみさんに、「働く世代のがん~心と体、社会との関わり方~」というテーマでご講演いただきました。

桜井さん自身もがんを経験されており、講演では現代のがん治療との向き合い方について社会的・経済的な側面からお話しいただきました。
「ただ言われた通りの治療を受けるのではなく、自分の人生の中で優先したいことを軸に治療選択することが、治療への前向きな参加につながる。そのためにはShared Decision Making(共有意思決定:患者と医師の双方が医学的な意思決定に関与するプロセス)が重要である」というお話は、自分ががんになった場合に備えて人生の中で何を優先したいかを考える重要な気づきを与えてくれました。
講演終了後、参加者の皆さんに対して、エーザイ社員より当社のがん領域の研究開発について紹介しました。当事者様やご家族からは、治療と向き合う際に感じていることやこれからの薬に期待することなどをお話しいただきました。
「薬を服用するときは指導せん頼りになるので、わかりやすいデザインのものは助かっている」「副作用は人それぞれだから、発現率が低くても油断できない」など、今治療と向き合っている当事者様だからこそお話しいただける本音に触れることができました。

最後に、当事者様とご家族の皆さんと一緒に筑波研のラボツアーを行いました。新薬研究のプロセスなどを紹介しながら、実際に社員が研究に用いている機器や顕微鏡を試していただきました。
参加された方からは、「今日は来てよかった。薬の研究が行われている現場を見ることができて感動した」と温かい言葉をいただきました。


本企画を担当した安藤裕一郎は、「がんカフェは、似た境遇でありながら初めて知り合う参加者同士がパワーバランスのない関係性の中で語らい、寄り添い合える場となることを期待して開催しました。参加者の皆さまとエーザイ社員との間にも多くの語らいが生まれ、がんカフェの時間はあっという間に感じられるほど充実したものとなりました。今後も継続的な開催を通じて運営ノウハウを体系化し、外部団体や市政とも連携しながら、より地域に開かれた『寄り添い合える場』の形成へと発展させていきたいと考えています」と語っています。
エーザイは、今後もがん当事者様とご家族との継続的な関わりを通じて学んだ憂慮を創薬活動に活かし、がんに寄り添い支え合う社会構築に貢献してまいります。