2016年1月
「hhc Initiative 2015」が、11月20日にエーザイ本社(東京)にて開催され、世界各国のトップマネジメントを含む社員、約100人が参加しました。
この会は、企業理念であるhhcに基づき、患者様への様々な貢献をめざした「hhc活動」や「社内公募論文」、研究開発や生産部門における特筆すべき成果等も含め、社員によるイノベーション活動の中から選出された優秀な活動を表彰するもので、患者様の視点に立った活動の重要性の理解を深めるとともに、その成果を共有し、さらなるイノベーションを推進するため、毎年開催しています。
今回表彰された22の活動テーマの中から、ロシアの活動をご紹介します。
ロシアにおける乳がん患者様貢献に向けたhhc活動
本テーマは、乳がん患者様への十分な支援プログラムがないため、術後や治療後の患者様のQOLが比較的低いロシアにおいて、乳がん患者様の精神的、身体的な管理におけるアンメットニーズを満たすことを目的に行われた活動です。乳がん患者様向けビデオでは、患者様やご家族との共同化(交流)で知り得た現実「医師が大変忙しく診療時間(がん告知含む)が平均12分間で、疾患や診断、治療に関して十分に質問することがかなわない」に着目し、患者様が抱える不安や恐怖を少しでも軽減するために、乳がんを告知された多くの患者様が抱かれる質問に答えるビデオを患者様、がん専門医とともに制作しました。ビデオは、医療機関のウェブサイトや講演会で使用され、800人以上の患者様が視聴しました。今後も乳がん患者様の様々な経験ストーリーを描いた新しい作品を制作する予定であり、他地域への普及も計画しています。
さらに、乳がん患者様の治療後の早期の社会復帰を支援するため、地方政府、がん専門医、心理療法士などの社外ステークホルダーと対話を重ね、中央ロシアの二つの地方で、運動療法と心理カウンセリング設備を兼ね備えたリハビリテーション施設を開設し、ロシアでは初めてとなるサポート・プログラムを通じ、患者様のベネフィット向上に貢献しました。現在、さらに二つの地域でも開設されつつあり、より多くの乳がん患者様が施設の支援サービスを受けられるよう地方政府への提案を計画しています。