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ニュースリリース

(2004年4月2日)

ドイツ医薬品販売子会社がグラクソ・スミスクライン社の免疫抑制剤「イムレク」のプロモーション契約を締結


 エーザイ株式会社(本社:東京都文京区、社長:内藤晴夫)のドイツ子会社Eisai GmbH(エーザイ・ゲーエムベーハー、以下、EDG/本社:フランクフルト、社長:アンドレアス N.ヴィーガント)は、このたび、グラクソ・スミスクライン株式会社(以下、GSK)のドイツ社と免疫抑制剤「イムレク」(Imurek、一般名:アザチオプリン)のドイツにおけるプロモーション契約を締結しました。

 今回の契約により、これまでGSKドイツ社が販売を行ってきた「イムレク錠25mg、50mg」「イムレク注」は、4月1日(ドイツ時間)より、EDGがプロモーション活動を行うことになります。

 「イムレク」は、免疫抑制作用を有する薬剤であり、ドイツにおける効能・効果は、中・重度の炎症性腸疾患(IBD)、急性増悪期の多発性硬化症、自己免疫疾患としての慢性活性型肝炎、全身性エリテマトーデス、溶血性貧血、重度の慢性関節リウマチ、特発性血小板減少性紫斑病、結節性動脈周囲炎などに加え、臓器移植後の免疫反応抑制です。

 EDGは、消化器疾患の治療薬として、プロトンポンプ阻害型抗潰瘍剤「パリエット」を販売しています。今回の契約締結により、IBDの適応を有する「イムレク」が加わり、新たなプロモーションを行うことによって、EDGは消化器領域におけるプレゼンスを高め、より多くの患者さまのQOL向上に貢献することを目指します。


以上



[ 参考資料として、用語説明を添付しております ]


<参考資料>

【エーザイ・ゲーエムベーハー(Eisai GmbH)】

社長Andreas N. Wiegand
所在地ドイツ フランクフルト
設立1996年
資本金7,669千ユーロ(2004年1月31日現在)
従業員数112名(MR数約80名)


【用語解説】

1.免疫抑制剤

 免疫のはたらきを抑える薬で、臓器移植後の免疫反応の抑制に使用されるほか、生体反応の異常であるアレルギー反応、自己免疫疾患の治療にも使用します。

2.自己免疫疾患

 自己免疫疾患とは免疫反応が不適切、過剰あるいは欠如することによって、免疫システムが正常な身体組織を破壊するときに起こる疾患をいいます。身体組織の破壊、臓器の異常な成長、あるいは臓器機能の変化を起こしますが、一つの臓器あるいは組織タイプしか侵さないこともあれば、多数の臓器と組織を侵すこともあります。
 自己免疫疾患は、免疫システムの「自己」と「非自己」の組織を区別する正常なコントロール系が破端したときに起こります。また、正常な身体組織が変化して、もはや「自己」として認識されなくなったときにも起こることがあります。
 自己免疫(あるいは自己免疫関連)疾患の例としては、以下のようなものがあります。


-慢性肝炎
-慢性関節リウマチ
-自己免疫性溶血性貧血
-自発性血小板減少性紫斑病
-皮膚筋炎
-全身性エリテマトーデス
-結節性多発動脈炎

3.炎症性腸疾患(IBD, Inflammatory Bowel Disease)

大腸及び小腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍をひきおこす原因不明の疾患の総称を炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease:IBD)といいます。一般的には潰瘍性大腸炎とクローン病のことを言います。


(1)潰瘍性大腸炎(UC, Ulcerative Colitis)

 UCは、主として粘膜を侵し、しばしばびらんや潰瘍を形成する原因不明の大腸のびまん性非特異性炎症です。病気がおこる場所(病変部位)は直腸を中心として始まり、大腸全体にまで広がることがあります。症状としては血便、粘液便、下痢や腹痛などがあげられます。 この病気は症状が良くなったり(緩解)、悪くなったり(再燃)を繰り返す慢性の病気です。
 いまだ病因は不明ですが、現在では遺伝的因子と環境因子が複雑に絡み合って、なんらかの抗原が消化管の免疫担当細胞を介して腸管局所での過剰な免疫応答を引き起こし、発症と炎症の持続に関与していると考えられています。


(2)クローン病(CD, Crohn's Disease)

 CDは、主に10~20歳代の若年に発症する、消化管に縦長あるいは不整型の潰瘍が現れたり、粘膜が腫れたり、内腔面が狭くなったりする炎症性病変です。この病変は口腔から肛門までの消化管のあらゆる部位に見られますが、小腸や大腸が好発部位です。主な症状として腹痛、下痢、発熱、肛門病変などがありますが、その他、消化管以外の合併症を伴うこともあります。
 クローン病が発症する原因として、はっきりと証明されたものはありませんが、最近の研究では、なんらかの遺伝子の異常を背景にもち、異物を処理する細胞やある種のリンパ球などの免疫を担当する細胞の異常反応が明らかになってきており、何らかの外来の抗原(食事の成分、異物、病原体など)の侵入とそれに対する免疫系の反応異常が想定されています。

4.多発性硬化症(MS, Multiple Sclerosis)

 MSは、脳や脊髄などの中枢神経系の髄鞘が破壊されて発症するもので、自己免疫疾患の一つと考えられています。
 視力の低下、ものが二重に見える(複視)、眼球がふるえる(眼球振盪)、目の痛みなどの症状のほか、手足がしびれる、手足に力が入らない、大小便の排泄困難や失禁、めまい、しゃべりにくい、ものが飲み込みにくいなど、いろいろな場所に多種多様な症状がみられます。症状が強く現れたり(増悪期)、病状が和らいだり(緩解期)を繰り返しながら次第に進行していきます。その原因については明らかになっていませんが、何らかの原因で免疫反応に異常がおこり、脳や脊髄などの中枢神経系の髄鞘を攻撃する抗体が出来るためと考えられています。