1970年代、当時、健康と安全に対する意識の高まりから、老化や成人病予防のビタミンとして注目を集めていたのがビタミンEであった。エーザイはビタミンEのパイオニアとしての自負と誇りをかけて『ユベラックス』を1977(昭和52)年に市場に投入した。吸収性に優れ、生体内での利用効力が高い天然型ビタミンE剤の店頭薬(一般用医薬品)で、30余年経った現在も販売されているロングセラー商品となる。
エーザイは、前身の桜ヶ岡研究所の時代に日本で初めてのビタミンE剤『ユベラ』の開発を手がけて以来、『チョコラザーネ』『ユベロン』『ユベラC』といったビタミンE関連の店頭薬を世に送り出してきた。『ユベラックス』は、医療用医薬品である微小循環系賦活剤『ユベラニコチネート』と共に、「ビタミンEのエーザイ」としての強みを生かした中核商品であった。