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ニュースリリース

2017年1月5日

肥満症治療剤lorcaserin 全世界における開発・販売に関する全ての権利を獲得

 エーザイ株式会社(本社:東京、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、このたび、当社とその米国子会社であるエーザイ・インクが、Arena Pharmaceuticals, Inc.(本社:米国カリフォルニア州、CEO:Amit D. Munshi)の子会社であるArena Pharmaceuticals GmbH(以下両社を アリーナ社)と2013年11月に締結した肥満症治療剤lorcaserin hydrochloride(一般名、米国製品名「BELVIQ®」/「BELVIQ XR®」、以下 BELVIQ)の独占的商業化に関するライセンス契約の変更について合意したことをお知らせします。本契約変更に基づき、当社は、アリーナ社が保有するBELVIQの開発および販売に関する全ての権利を獲得しました。

 これにより、当社は、全世界におけるBELVIQの開発、申請ならびに販売に関して、単独で意思決定および実行が可能となります。また、アリーナ社に支払うロイヤルティ、各国での薬事承認時や一定の年間売上金額達成時のマイルストン支払いなどの経済条件が改善されます。さらに、当社によるBELVIQの製造に向けて、技術移転を進めます。なお、韓国、台湾、イスラエルにおいては、アリーナ社が契約している代理店に対し、当社が独占的に本剤を供給し、その対価として収益を得ることとなります。

 「BELVIQ」は、米国において、Body Mass Index(BMI)が30kg/m2以上、あるいは少なくとも1つ以上の体重に関連する合併症を有するBMIが27kg/m2以上の成人患者様の体重管理を目的とした食事療法と運動療法に対する補助療法として2012年に米国食品医薬品局(FDA)より承認され、2013年6月から発売されています。また、韓国において2015年より、アリーナ社が契約した代理店から販売されています。2016年には、メキシコとブラジルにおいて新薬承認を取得しており、メキシコでは「VENESPRI®」の製品名で上市する予定です。さらに、2016年に、米国において、1日1回投与が可能となるよう設計された徐放性製剤「BELVIQ XR」の承認を取得しました。

 当社は、本契約変更における、BELVIQの開発・申請戦略の自由度拡大により、さらなる開発と患者様貢献の拡大をめざし、肥満症の内科的治療分野における、さらなるアンメット・メディカル・ニーズの充足と、世界中の患者様とそのご家族のベネフィット向上に貢献してまいります。

以上

<参考資料>

1. Lorcaserin hydrochloride(一般名、米国製品名「BELVIQ」、1日1回製剤米国商品名「BELVIQ XR」)について

 Lorcaserinはアリーナ社創製の新規化合物であり、選択的に脳内のセロトニン2C受容体を刺激することにより摂食を抑制し、満腹感を促進すると考えられています。本剤は、米国において、Body Mass Index(BMI)が30kg/m2以上、あるいは少なくとも1つ以上の体重に関連する合併症を有するBMIが27kg/m2以上の成人患者様の体重管理を目的とした食事療法と運動療法に対する補助療法として、2012年6月に米国食品医薬品局(FDA)より承認され、米国麻薬取締局によるスケジューリング指定を経て、2013年6月に「BELVIQ」の製品名で発売されました。また、韓国においても2015年からアリーナ社の契約した代理店から販売されています。2016年7月にメキシコにおいて、12月にはブラジルにおいて、米国と同様、肥満症に係る適応の承認を取得しています。
 さらに、2016年7月には、1日2回投与の「BELVIQ」錠剤に対して、患者様の服薬利便性の向上をめざして1日1回投与が可能となるよう設計された徐放性製剤「BELVIQ XR」の承認を取得しました。
 本剤の複数の臨床第III相試験における主な有害事象は、糖尿病を合併しない肥満症では、頭痛、めまい、疲労、嘔吐、口内乾燥、便秘であり、糖尿病を有する肥満症では、低血糖症、頭痛、背部痛、咳嗽、疲労でした。米国における本剤の重要な安全性情報(ISI)を含む詳細はBELVIQウェブサイトをご参照ください。http://www.belviq.com(英語のみ)
 なお、lorcaserinについては、米国を含む数カ国にて、12,000例の患者様による心疾患アウトカム試験(CVOT:Cardiovascular Outcomes Trial)が進行中です。主要評価項目は、MACE(主要心血管イベント(Major Adverse Cardiovascular Event):心筋梗塞、脳卒中、心血管死)、2型糖尿病への移行、MACE+(主要心血管イベント、入院を要する不安定狭心症もしくは心不全、または冠血行再建術)の3つです。トップライン結果取得は、2018年度を予定しています。

2. 世界の過体重または肥満に関する状況について

 世界の成人の14億人以上が過体重、うち約5億人が肥満であるといわれ、近年、肥満症は世界において大きな健康問題の一つとなっています。地域別には、米国で約1.7億人、欧州では約1.5億人が過体重または肥満と考えられています。アジアでは、中国で約1億人、日本では約2,500万人の人が過体重または肥満と推計されます。(社内推計)