ここから本文です

ニュースリリース

2014年4月24日

開発途上国における顧みられない熱帯病とその制圧活動に関する総合情報サイト
「エーザイ“医薬品アクセス”ナビゲーター」を開設

 エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、本日、顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases 以下、NTDs)およびその制圧に向けた取り組みなどについてわかりやすく解説した総合的な情報サイト「エーザイ“医薬品アクセス”ナビゲーター(Eisai ATM Navigator)」(http://atm.eisai.co.jp/)を開設しました。

 世界の多くの開発途上国は、貧困や医療制度の未整備などから、必要な医薬品が、必要とされる人々のもとに届かないという「医薬品アクセス問題」を抱えています。特に、貧困層を中心に世界149の国と地域で蔓延し、感染者数が約10億人ともいわれるNTDsは、その多くが先進国ではすでに制圧されているにも関わらず、蔓延国では患者様が治療法にアクセスできないという世界的な医薬品アクセス問題を有しています。その要因は、蔓延国における薬剤の供給環境が整っていない、疾病についての情報が不足している、病気の診断方法や予防方法、治療法が浸透していないなど複雑で、政府機関、非政府組織(NGOs)や製薬産業等官民が協調して解決に臨むことが求められています。

 「エーザイ“医薬品アクセス”ナビゲーター」では、先進国だけでなく蔓延国の患者様・生活者・医療従事者・ボランティアスタッフの方々を対象に世界保健機関(以下、WHO)が定めた17のNTDsおよび三大感染症(HIV/エイズ・マラリア・結核)について、その感染原因、症状、感染地域、治療方法や予防方法などをわかりやすく解説したコンテンツを掲載しています。また、これらの疾患の制圧に向けた当社を含む製薬企業やその他の団体の活動を紹介しています。

 当社は、本サイトが医薬品アクセスやNTDsの課題について世界中の人々に対して啓発する機会となるとともに、NTDsに苦しむ患者様や現地の生活者・医療従事者・ボランティアの方々に、これらの疾患について理解を深めていただくことにより、今後のNTDsの制圧活動の一助となることを期待しています。


以上

[参考資料として、サイトの概要、顧みられない熱帯病(NTDs)について添付しています]

<参考資料>

1. 「エーザイ“医薬品アクセス”ナビゲーター」サイトの概要
「エーザイ“医薬品アクセス”ナビゲーター」

「エーザイ“医薬品アクセス”ナビゲーター」(http://atm.eisai.co.jp/)

「エーザイ“医薬品アクセス”ナビゲーター」は、先進国のみならず、NTDsの蔓延諸国における患者様・生活者・医療従事者・ボランティアスタッフを対象にNTDsと三大感染症、それらの制圧にむけた取り組みおよび医薬品アクセスの改善に向けた課題などを包括的にまとめた初の日英バイリンガルの総合情報サイトです。近年、世界各国でスマートフォンが普及していることを考慮し、現地の方々が本サイトを見やすくするためにスマートフォンでの表示にも対応しております。
本サイトは熱帯医学の研究者である、慶應義塾大学名誉教授・慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所 客員上席研究員の竹内勤先生と東京女子医科大学医学部 国際環境・熱帯医学講座教授の遠藤弘良先生に監修をしていただきました。

本サイトの主な掲載コンテンツは下記の通りです。
  • 医薬品アクセスとは:「医薬品アクセス問題」の定義や医薬品アクセス改善に向けたアプローチなどを紹介しています。医薬品アクセス問題とは、開発途上国や急速な経済成長を続けている新興国を中心に、貧困や医療制度の未整備などの事情により、必要な医薬品や医療サービスが、必要としている人々に届かないことをいいます。
  • 顧みられない熱帯病について:WHOが定めている17のNTDsおよびこれらの疾病の感染原因、症状、感染地域、治療方法や予防方法などをわかりやすく解説しています。
  • リンパ系フィラリア症の制圧活動:当社のリンパ系フィラリア症の制圧活動について紹介しています。リンパ系フィラリア症の治療薬の一つである「DEC(ジエチルカルバマジン)錠」は世界的に供給不足状態にあります。当社はリンパ系フィラリア症の2020年までの制圧目標達成に向けて高品質なDEC錠を製造し、WHOの制圧プログラムを通して蔓延国に無償提供しています。
  • 新薬開発について:開発途上国を中心に蔓延しているNTDsの新薬・ワクチン開発などは、先進国ではほとんど需要がないことから積極的な取り組みが行われず、いまだに効果的な新薬がない疾患が数多く存在します。これらのニーズに応えるべき新薬開発を目指している国際的な共同研究や共同開発の事例を紹介しています。
  • 医療情報:当社がWHOを通して無償提供を行うリンパ系フィラリア症治療薬DEC錠について、集団投与に関わる医療従事者向けの添付文書やボランティア・患者様・生活者の方に対し、服薬の意義を理解していただくためのわかりやすい解説書を掲載しています。
  • 現地レポート:当社および当社のサポーターによって世界各地で行なわれている「医薬品アクセス向上に向けた活動」について報告を掲載しています。
2. 顧みられない熱帯病(NTDs)
WHOは、NTDs として17の熱帯病* を定義しています。代表的な疾患には、リンパ系フィラリア症、シャーガス病、デング熱などがあります。世界149の国と地域で蔓延し、感染者数は約10億人にものぼり、深刻な社会問題になっています。さらに、このうち100の国と地域では2種類のNTDsが蔓延し、30の国と地域では、6種類以上ものNTDsが蔓延していると言われています。NTDsは貧困などによる不衛生な環境が主な原因となって蔓延していきますが、多くの場合重度の身体障害が残るため、結果として労働力や生産性の低下を招き、蔓延国の人々が貧困から脱出できない原因にもなっています。そのため開発途上国や新興国では、NTDsの蔓延が経済成長の妨げともされており、重大な課題の一つとなっています。
*17のNTDs:リンパ系フィラリア症、シャーガス病、リーシュマニア症、ギニア虫感染症、アフリカ睡眠病、失明に至るトラコーマ、ハンセン病、住血吸虫症、河川盲目症、土壌伝播寄生虫症、ブルーリ潰瘍、デング熱、嚢(のう)虫症、狂犬病、包虫症、食物媒介吸虫類感染症、風土性トレポネーマ症