ここから本文です

ニュースリリース

2012年7月30日

カン研究所が国際戦略総合特区内の新施設への移転を決定

 エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、神戸医療産業都市にある研究開発子会社の株式会社カン研究所(本社:兵庫県、社長:今井俊夫)が、このたび、関西イノベーション国際戦略総合特区における特定国際戦略事業への進出法人として神戸市からの指定を受けるとともに、研究技能の強化および研究規模を拡大することを目的に、同地区内で新研究施設へ移転することを決定したと、発表しました。新研究施設は、現在のおよそ5倍にあたる約12,000m2の延床面積、研究員の収容規模は2倍強の100名程度となる予定であり、2014年の移転を計画しています。

 カン研究所は、エーザイプロダクトクリエーションシステムズ(EPCS)を構成する12ユニットの1つで新規疾患治療コンセプトに基づく創薬をめざす研究グループです。難治性免疫疾患、神経変性疾患、がんの再発・転移を重点研究領域として「創薬につながる細胞生物学研究(Integrative Cell Biology for Medicine)」に基づいた創薬研究を展開しています。

 カン研究所は、2006年10月より神戸医療産業都市を拠点としており、EPCS内の各ユニット並びにアカデミアとの積極的な連携を進めて創薬活動に取り組み、その成果として2012年度には炎症性腸疾患をターゲットにした自社創製のファースト・イン・クラスの抗体であるE6011の臨床導入を達成しました。今後は、特定国際戦略事業を通じて大学や病院などの医師・研究者との新施設での密接な協働によるスクラム型オープンイノベーションをさらに促進し、神経変性疾患領域などでの新たな治療薬の創出につなげていきます。

 カン研究所では、生命の最小単位である「細胞」を出発点として、疾患の原因となる細胞の特異性や分子の局在に注目することで、疾患のメカニズムを探索し、ヒューマン・バイオロジーに基づいた新規治療コンセプトを創出することに引き続き注力して行きます。これまでに培ったナレッジおよび拡充されたパイプラインを一日も早く創薬につなげるため、新研究施設では、細胞・分子イメージング、細胞の分離識別マーカーや分化誘導、遺伝子改変動物等の細胞生物学の研究能力の一層の向上をはかります。そして、神戸医療産業都市という日本最大級のバイオクラスターを拠点とする地の利を活かして、外部の医師・研究者とも協働し、革新的なプロダクトクリエーション活動を展開することで、患者様のベネフィット向上に、より一層貢献できる新薬をお届けしてまいります。

以上

[参考資料として、関西イノベーション国際戦略総合特区、神戸医療産業都市の概要、
新研究施設の完成予想図を添付しています]

<参考資料>

1. 関西イノベーション国際戦略総合特区について
 国では、「新成長戦略」(平成22年6月18日閣議決定)に基づき、規制の特例措置や税制・財政・金融上の支援措置等をパッケージ化して実施する「総合特区制度」を創設しました。「総合特区制度」は、総合特区法に基づき指定・認定を受けた地域の包括的・戦略的な取り組みを規制の特例措置、税制・財政・金融上の支援措置により地域の実情に合わせて総合的に支援する仕組みです。関係府省は、認定を受けた総合特区計画に盛り込まれた事業に関し、所管する予算制度を活用して重点的に財政支援を行います。
 関西イノベーション国際戦略総合特区では、京都府、大阪府、兵庫県、京都市、大阪市、そして神戸市が連携し、関西が強みを有する医療・医薬、バッテリー・エネルギー等をターゲットにして、日本だけでなく、アジア等で大きな課題になる高齢化やエネルギー問題に対応できる、課題解決型ビジネスの提供、市場展開を後押しする仕組みの構築を目的としています。

2. 神戸医療産業都市について
 神戸市は、関西圏の産官学連携により、ポートアイランドを中心に高度医療技術の研究開発拠点を整備し、雇用の確保と神戸経済の活性化、アジア諸国への国際貢献をめざす神戸医療産業都市を推進しています。主な研究分野として医療機器等の研究開発、再生医療などの臨床応用、医薬品等の臨床研究支援(治験)を進めており、着手から14年目を迎え、200社を越す医療関連企業が進出しています。2011年12月には、神戸医療産業都市を含む関西9つの地域が、国から「関西イノベーション国際戦略総合特区」に認定されたことにより、今後は医療産業都市の推進を一層加速させ、日本経済全体を牽引するアジアNo.1のバイオメディカルクラスターの形成を目指しています。

3. 新研究施設の完成予想図