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ニュースリリース

2015年4月27日

エーザイと日本メジフィジックスがレビー小体型認知症の診断と治療への貢献に向けたコラボレーション契約を締結

エーザイ株式会社
日本メジフィジックス株式会社

 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)と日本メジフィジックス株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:竹内 豊、以下 日本メジフィジックス)は、このたび、日本国内におけるレビー小体型認知症の診断と治療への貢献に向けたコラボレーション契約を締結しましたので、お知らせします。

 レビー小体型認知症は、日本では、アルツハイマー型認知症、血管性認知症と並んで3大認知症に位置づけられ、有病率については、認知症高齢者の4.3%(疫学)*1 ∼ 41.4%(剖検)*2 にわたり複数の報告があり、高齢化の進展に伴って患者数は増加する傾向にあります。レビー小体型認知症では、進行性の認知機能障害に加えて、認知機能の変動や幻視、パーキンソニズム(体のこわばりなど)など特有の症状を示すため、認知症と気づかれにくいといった課題が指摘されています。

 日本メジフィジックスは、「レビー小体型認知症の診断におけるドパミントランスポーターシンチグラフィ」を効能又は効果とした日本で唯一の脳疾患診断薬「ダットスキャン®静注」(一般名:イオフルパン(123I)、以下 「ダットスキャン」)を販売しています。「ダットスキャン」はSPECT検査用の放射性医薬品であり、本剤を用いた検査で認められる大脳基底核におけるドパミントランスポーターの発現量低下は、レビー小体型認知症臨床診断基準(第3回レビー小体型認知症国際ワークショップ)の示唆的特徴のひとつに位置づけられており、レビー小体型認知症の診断精度向上および治療方針決定に寄与することが期待されます。
 一方、エーザイは、国内で、レビー小体型認知症における認知症症状の進行抑制に係る効能効果を有する、世界で唯一の薬剤である「アリセプト®」(一般名:ドネペジル塩酸塩、以下「アリセプト」)を販売しています。エーザイは、30年以上にわたる認知症分野における創薬活動や「アリセプト」に関する情報提供活動を通じて培った豊富な経験・知識を有しています。

 本契約に基づいて、両社は、双方が保有するレビー小体型認知症をはじめとする認知症に関する情報、各種調査に関する情報を共有するほか、レビー小体型認知症の診断・治療の向上に資するための研究会や新たなエビデンス創出に向けて協力します。

 エーザイおよび日本メジフィジックスは、今回のコラボレーションを通じて、レビー小体型認知症の診断、治療に貢献することで、レビー小体型認知症の患者様とそのご家族の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。

以上

本件に関する報道関係お問い合わせ先
エーザイ株式会社
PR部
TEL:03-3817-5120
日本メジフィジックス株式会社
総務部(広報担当)
TEL:06-4300-5541

<参考資料>

1. レビー小体型認知症について

 レビー小体型認知症は、日本で発見された疾患であり、病理学的には大脳と脳幹の神経細胞脱落とレビー小体の多数の出現を特徴とする変性性認知症です。神経化学的には、アルツハイマー型認知症(AD)と同様に脳内コリン作動性神経障害を特徴としており、中心的特徴(必須症状)である進行性の認知機能障害に加えて、精神症状・行動障害、運動障害、自律神経障害が発現します。中でも、変動する認知機能、幻視、特発性パーキンソニズムが中核的特徴です*3。日本においては、アルツハイマー型認知症、血管性認知症と並んで3大認知症と位置づけられ、有病率は、認知症高齢者の4.3%(疫学)∼ 41.4%(剖検)にわたり複数の報告があります*1,2

2. 「ダットスキャン®静注」の概要

 「ダットスキャン®静注(一般名: イオフルパン(123I)(ダットスキャン))」は、脳内の黒質線条体ドパミン神経の終末部に存在するドパミントランスポーターの分布を画像化することにより、パーキンソン症候群及びレビー小体型認知症におけるドパミン神経の変性・脱落を評価することのできる脳疾患診断薬です。本剤は、有効成分イオフルパン(123I)を含有するSPECT検査用の放射性医薬品で、通常、成人には本剤1バイアル(111∼185MBq)を静脈内投与し、投与後3∼6時間に頭部のシンチグラムを撮像します。本剤を使用して得られるドパミン神経の状態に関する情報を既存の診断情報に追加することで、上記疾患の診断精度の向上及び治療方針決定に寄与することが期待されます。
 本剤は、GEヘルスケアが海外34の国又は地域において医薬品としての承認を取得しており、欧米で標準的診断法として位置付けられています。我が国においては、日本メジフィジックスが2013年9月に製造販売承認を取得し、11月の薬価収載を経て、2014年1月から発売しています。

3. 日本メジフィジックス株式会社について

 日本メジフィジックス株式会社は、住友化学株式会社とGEヘルスケア(英国)の合弁企業です。放射性医薬品のトップメーカーとして、疾病の診断に有用とされる核医学診断に用いられる高品質な放射性医薬品の開発、製造、供給に取り組んでまいりました。今後も、わが国の医療のさらなる発展のために貢献を続けてまいる所存です。
 日本メジフィジックス株式会社の詳細情報は、http://www.nmp.co.jp をご覧ください。

4. エーザイ株式会社について

 エーザイ株式会社は、グローバルに医薬品の研究開発、製造、販売活動を行っています。エーザイ株式会社は、患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献することを企業理念としています。この理念のもとエーザイグループのすべての社員が一丸となり、世界のヘルスケアの多様なニーズを充足することを通して、いかなる医療システム下においても存在意義のあるヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業となることをめざしています。
 エーザイ株式会社の詳細情報は、http://www.eisai.co.jp をご覧ください。

*1 厚生労働科学研究費補助金 認知症対策総合研究事業「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」(平成23年度∼平成24年度)総合研究報告書.
*2 Wakisaka Y, Furuta A, Tanizaki Y, Kiyohara Y, Iida M, Iwaki T. Age-associated prevalence and risk factors of Lewy body pathology in a general population: the Hisayama study. Acta Neuropathol 2003; 106:374-382
*3 McKeith IG, Dickson DW, Lowe J, et al. Diagnosis and management of dementia with Lewy bodies: Third report of the DLB consortium. Neurology 2005; 65:1863-72.