ここから本文です

ニュースリリース

2011年9月7日

外部リソースの有効活用によりエーザイの新薬後期臨床開発を加速
~抗がん剤「E7080 (lenvatinib)」に関するSFJ社との共同開発契約締結~

 エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、社外の財務リソースを有効に活用することで新薬パイプラインの後期臨床開発をさらに加速させるため、このたび、SFJ Pharmaceuticals, LP., II(所在地:米国カリフォルニア州、社長:Robert F. DeBenedetto)の完全子会社SFJ Pharma Ltd.(以下SFJ社)と共同開発契約を締結しました。

 当社は、臨床後期のパイプラインを豊富に有しています。数多くの開発テーマを同時に、また早期に推進するために、社内のリソースの効率的な活用を行うとともに、有望な新薬候補品の申請用第Ⅲ相臨床試験に関して社外からファンドを受ける新たな提携スキームを構築します。

 その一環として、このたび当社は、SFJ社と「E7080 (lenvatinib)」の甲状腺がんに係る第Ⅲ相試験に関する共同開発契約を締結しました。本契約に基づき、当該試験は継続して当社が実施しますが、SFJ社は、その試験費用を100%負担し、製造販売承認を取得した場合のみ当社がSFJ社に対して成功報酬を支払います。また、当社は対象化合物の承認取得後は、その商業化の権利を維持します。

 当社は、これまでにも、クインタイルズと複数の抗がん剤候補化合物について戦略的に協働し、POC(Proof of Concept:創薬概念の検証)試験を推進するというビジネスモデルを構築しています。今回の提携により、臨床後期の複数の有望な開発テーマを同時進行することが可能となり、プロダクトクリエーション活動の更なる加速を期待しています。

 今回の契約やクインタイルズとの戦略提携を含めた総合的なプロダクトクリエーション戦略により、早期かつ確実に新薬の開発を進めることで、一日でも早く患者様へ新たな治療薬をお届けし、アンメット・メディカル・ニーズの充足とベネフィットの向上により一層貢献してまいります。



[参考資料として、E7080、SFJグループの概要、クインタイルズの提携について添付しています]

<参考資料>

1. 「E7080 (lenvatinib)」について
     「E7080 (lenvatinib)」は、当社オンコロジー ユニットが創薬化学技術を駆使して創製した、ユニークな受容体チロシンキナーゼ阻害プロファイルを有する、マルチキナーゼ阻害剤です。血管内皮増殖因子(Vascular Endothelial Growth Factor: VEGF)の受容体であるVEGFR2のチロシンキナーゼおよび血管新生や腫瘍増殖に関わる複数のキナーゼをバランスよく阻害する、血管新生・腫瘍増殖阻害剤です。現在、当社が甲状腺がん(国際共同治験PⅢ)、子宮内膜がん(欧米PⅡ)、メラノーマ(欧米PⅡ)、グリオーマ(米国PⅡ)などの複数のがん種で開発中の分子標的薬です。

2. エスエフジェー・ファーマシューティカル・グループの概要
     エスエフジェー・ファルマ株式会社を含むエスエフジェー・ファーマシューティカル・グループは、世界のトップの製薬・バイオテク企業にユニークな共同開発提携モデルを提供しているグローバル医薬品開発会社です。SFJは、経済的強みと医薬品開発専門家によるコアチームを有しており、製薬・バイオテク企業のもっとも有望な医薬品開発プログラムに対する資金の負担や、臨床開発・薬事承認までの管理業務の提供について高度にカスタマイズされた提携モデルを提供しています。SFJはバイオファーマの開発を専門としたベンチャーキャピタル企業であるAbingworth、ClarusおよびFinTech Global Capitalの出資を受けており、これら三社総額で25億米ドルを超える資金を保有しています。

3. エーザイのプロダクトクリエーション活動推進に対する取り組み:クインタイルズとの提携
     当社は2009年にクインタイルズ社と、当社が保有する複数の抗がん剤候補化合物開発に関する戦略的な提携契約を締結しています。本戦略提携は、両社で開発コストを負担し、両社で構成されるExecutive Oversight Committeeで決定した基本開発計画のもと、クインタイルズ社の抗がん剤開発専門チームがこれらの化合物について複数のPOC試験を推進し、両社が合意したPOCの確立がなされた場合に成功報酬を受け取るものです。