ここから本文です

ニュースリリース

2011年6月28日

てんかん治療剤「Banzel™」がカナダで承認取得

 エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、このたび、カナダにおける医薬品販売会社「エーザイ・リミテッド」(以下「エーザイ・カナダ」)が、てんかん治療剤「Banzel™」(一般名:ルフィナミド)について、「4歳以上の小児および成人におけるレノックス・ガストー症候群(Lennox-Gastaut Syndrome: LGS)に伴うてんかん発作の併用療法」の効能・効果でカナダ保健省(Health Canada)の承認を取得した、と発表しました。今回の承認により、エーザイ・カナダとして初めて医薬品の販売承認を取得したことになります。

 本剤は、新規構造のトリアゾール誘導体であり、てんかん発作の原因となる脳内ナトリウムチャネルの異常な活動を調節することにより、抗てんかん作用を示すと考えられています。本剤は欧州では「Inovelon®」として2007年1月、米国では「Banzel®」として2008年11月に、「4歳以上の小児および成人における、LGSに伴うてんかん発作の併用療法」の効能効果で承認を得ており、発売中です。

 LGSは重篤な難治性のてんかん症候群のひとつであり、小児てんかん患者様の1-4%を占めています。複数のてんかん発作型を示すためコントロールが極めて困難とされており、患者様とそのご家族のQOLに重大な影響を及ぼす疾患です。

 エーザイ・カナダは、カナダ市場全体への医薬品販売拠点として、2010年4月に設立されました。
 同社では、「Banzel™」および「Gliadel® Wafer」をカナダで本年度中頃に発売することを予定しており、今後、米国・欧州で販売されている抗がん剤「Halaven®」、グローバル開発品のAMPA受容体拮抗剤「ペランパネル(一般名)」など、がん領域や神経領域の製品を、カナダにおける販売承認を取得の上、順次市場に投入することをめざしています。

 当社は、ヒューマンヘルスケア(hhc)企業として、世界第9位の市場であるカナダでの医薬品販売体制の充実により、患者様とそのご家族の多様なニーズの充足とベネフィット向上に、より一層貢献してまいります。

[参考資料として、疾患、「Banzel™」、エーザイのとり組みの概要を添付しております]

<参考資料>

1. レノックス・ガストー症候群(LGS)について
 LGSは希少かつ重篤なてんかん症候群のひとつであり、その多くは脳症など何らかの脳の器質障害を有し、通常は就学前の小児で発症します。複数のてんかん発作型を示し、発作が頻回に発生することに加え、知的発達の遅れやパーソナリティ障害を伴うことがこの疾患の特徴です。ほとんどの症例で強直発作(筋肉の攣縮)、脱力発作(突然の筋緊張の弛緩)および欠神発作(短時間の意識消失)が認められます。強直間代発作(大発作)やミオクロニー発作(突発的な筋肉の攣縮)などを発現する場合もあります。その中でも強直発作や脱力発作は、転倒発作と呼ばれるLGSに特徴的な発作のひとつで、突然激しく倒れ、しばしば外傷を負います。LGSの患者様は外傷予防のために顔面保護機能付きのヘルメットを装着することもあります。LGSの治療は抗てんかん薬による薬物治療が主体となりますが、薬物治療で発作の抑制が困難な重症例には外科的手術が行われる場合もあります。

2. 「Banzel™」について
 「Banzel™」は、新規構造のトリアゾール誘導体であり、てんかん発作の原因となる過剰電荷を帯びている脳内ナトリウムチャネルの活動を調節することにより、抗てんかん作用を示すと考えられています。
 当社は、ヒト治療用(双極性障害、不安障害、眼科領域疾患を除く)として、全世界における本剤の独占的開発、使用、製造および販売に関するライセンス契約を2004年にノバルティス社と締結しました。本剤は「Inovelon®」として欧州で2007年1月、米国では「Banzel®」として2008年11月に、「4歳以上の小児および成人における、LGSに伴うてんかん発作の併用療法」の効能効果で承認を得ており、現在ではアジア諸国も含め発売中です。

3. エーザイのてんかん領域でのとり組み
 当社は、てんかん領域を重点領域と位置づけ、「Inovelon®/BANZEL®」に加え、既に成人部分てんかん併用療法として「Zonegran®(zonisamide)」(Na/Caチャネル阻害等に基づく抗てんかん剤:欧州、米国、アジア)、「Zebinix®(eslicarbazepine acetate)」(電位依存性Naチャネル阻害に基づく抗てんかん剤:欧州)を販売しております。
また、AMPA受容体拮抗剤「ペランパネル」を、新規作用機序を有する成人部分てんかんの治療剤として欧米で新薬承認申請を提出し、欧州で審査が開始されました。また、適応の拡大をめざし、全般性強直間代性発作、部分てんかん単剤療法、Lennox-Gastaut症候群などの臨床試験を計画しています。当社は、てんかん領域に豊富な製品ラインナップに基づいた複数の治療オプションを提供することで、てんかん患者様とそのご家族の多様なニーズの充足とベネフィット向上に、引き続き貢献してまいります。