ここから本文です

ニュースリリース

2011年5月20日

カルシウム拮抗性不整脈治療剤「ワソラン®」
日本で小児の効能・効果および用法・用量の追加承認を取得

 エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、このたび、カルシウム拮抗性不整脈治療剤「ワソラン®錠40mg」および「ワソラン®静注5mg」(一般名:ベラパミル塩酸塩)について、日本で、上室性の頻脈性不整脈に対する小児適応の追加承認を取得しました。

 小児の不整脈は、動悸、めまい、息切れなどの日常生活に影響を及ぼす症状のみならず、小児期の突然死の主たる原因のひとつと言われています。これまで日本で承認されている不整脈治療剤では十分な効果が得られない場合や、年齢や体格によってカテーテルを用いた治療が困難である場合があり、小児医療において解決すべき課題となっています。

 本剤は、欧米において、小児の頻脈性不整脈に対する標準的療法に位置付けられており、小児の適応が承認されています。一方、日本においては、小児の適応が承認されている治療薬は少なく、本剤と同じ作用機序をもつ抗不整脈薬で小児の適応が承認されている治療剤はありませんでした。これにより、本剤の小児適応に関し、厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」において、医療上の必要性が高く、公知申請に該当すると評価されました。これを受けて、当社は2010年11月16日に小児の効能・効果および用法・用量追加に関する申請を行っていました。

 本剤は、細胞内へのカルシウムイオン流入を抑制し、心臓の興奮伝導を遅らせることにより、頻脈性の不整脈を抑えます。日本では、カルシウム拮抗剤として初めて小児の頻脈性不整脈の適応を有する薬剤となります。

 当社では、循環器領域の小児適応に関して、2010年5月に頻脈性不整脈治療剤「タンボコール®錠」および、2011年2月に経口抗凝固剤「ワーファリン錠」の追加承認を取得しています。今回承認を取得したカルシウム拮抗性不整脈治療剤「ワソラン®錠40mg」および「ワソラン®静注5mg」とあわせて、当社は小児医療における適切な薬物療法を確立し、患者様により一層の貢献をしてまいります。

以上

[参考資料として承認概要、公知申請について添付しています]

<参考資料>

1. 「ワソラン®錠40mg」の承認概要 (下線部が今回の追加部分)
  1) 効能・効果
    成人
   
  頻脈性不整脈(心房細動・粗動、発作性上室性頻拍)、狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患
    小児:
   
  頻脈性不整脈(心房細動・粗動、発作性上室性頻拍)
  2) 用法・用量
    成人:
   
    頻脈性不整脈(心房細動・粗動、発作性上室性頻拍)
通常成人、1回1~2錠(ベラパミル塩酸塩として1回40~80 mg)を、1日3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。
    狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患
通常成人、1回1~2錠(ベラパミル塩酸塩として1回40~80 mg)を、1日3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
    小児:
   
    頻脈性不整脈(心房細動・粗動、発作性上室性頻拍)
通常、小児には、ベラパミル塩酸塩として1日3~6 mg/kg(ただし、1日240 mgを超えない)を、1日3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。
2. 「ワソラン®静注5mg」の承認概要 (下線部が今回の追加部分)
  1) 効能・効果
    頻脈性不整脈(発作性上室性頻拍、発作性心房細動、発作性心房粗動)
  2) 用法・用量
    成人:
   
通常、成人には1回1管(ベラパミル塩酸塩として5 mg)を、必要に応じて生理食塩水又はブドウ糖注射液で希釈し、5分以上かけて徐々に静脈内に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
    小児:
   
通常、小児にはベラパミル塩酸塩として1回0.1~0.2 mg/kg(ただし、1回5 mgを超えない)を、必要に応じて生理食塩水又はブドウ糖注射液で希釈し、5分以上かけて徐々に静脈内に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
3. 公知申請について
  公知申請とは、医薬品の適応追加などの承認申請に関して、その医薬品の有効性や安全性が医学薬学上公知であるとして、海外の使用実績や国内外の文献等を根拠とし、臨床試験の全部または一部を新たに実施することなく行う承認申請である。