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ニュースリリース

2011年4月22日

アボット ジャパン株式会社、エーザイ株式会社
膵消化酵素補充剤 「リパクレオン®」(一般名 パンクレリパーゼ)の製造販売承認を取得

アボット ジャパン株式会社
エーザイ株式会社

 アボット ジャパン株式会社(医薬品事業部本社:東京都、社長:ゲリー・エム・ワイナー)およびエーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、2011年4月22日、膵消化酵素補充剤「リパクレオン®」 (一般名:パンクレリパーゼ)が膵外分泌機能不全における膵消化酵素の補充の効能・効果で、製造販売承認を取得したと発表しました。本剤の日本おける製造販売承認は、アボット ジャパンが取得し、薬価収載後、エーザイ株式会社が販売する予定です。

 「リパクレオン®」は、日本では初となる非代償期の慢性膵炎、膵切除、膵嚢胞線維症等を原疾患とする膵外分泌機能不全(PEI : Pancreatic Exocrine Insufficiency)に対して膵消化酵素を補充する薬剤で、ブタの膵臓から抽出・精製した高力価のアミラーゼ、リパーゼ、およびプロテアーゼを含有する膵消化酵素です。

 欧米ではこれら膵外分泌機能不全の患者様には、高力価パンクレアチン製剤による酵素補充療法が基本的な治療法と考えられており、本剤は既にドイツ、イギリス、米国を含む80カ国以上において「Creon®」または「Kreon®」の製品名で販売されています。

 日本で実施した、非代償期の慢性膵炎または膵切除による膵外分泌機能不全の患者様を対象とした、プラセボ対照二重盲検比較試験で、「リパクレオン®」は脂肪摂取量および便中脂肪排泄量から算出される脂肪吸収率の投与前後の差をプラセボに比べ有意に改善しました。さらに、長期投与試験において、栄養評価項目の有意な改善が認められました。また、膵嚢胞線維症による膵外分泌機能不全の患者様を対象とした臨床試験においては、各症例の脂肪吸収率の改善が認められました。主な副作用は、便秘、下痢、発熱、腹部膨満、高血糖などが報告されていますが、良好な忍容性が確認されました。

 本剤は日局パンクレアチンと比較して、単位重量あたりの力価として、リパーゼで約8倍、プロテアーゼで約7倍、およびアミラーゼで約6倍の力価を含有しており、更に胃内での失活を防ぐために腸溶性コーティングされています。また十二指腸に排出されるのに最適な粒径に設計されていることから、効率的に膵外分泌機能不全の患者様の消化、吸収を促し、栄養状態を改善することが期待されています。

 両社は、「リパクレオン®」を膵外分泌機能不全の新たな治療剤として提供することにより、患者様のQOL向上に貢献してまいります。

[参考資料として、製品概要、用語解説、アボットについて添付しています]

本件に関する問合せ先
エーザイ株式会社
PR部
Tel: 03-3817-5120
アボット ジャパン株式会社
広報部
Tel: 03-4588-4602

<参考資料>

1.「リパクレオン®」製品概要
1)製品名
リパクレオン®顆粒300mg分包
リパクレオン®カプセル150mg
2)一般名
パンクレリパーゼ
3)効能・効果
膵外分泌機能不全における膵消化酵素の補充
4)用法・用量
通常、パンクレリパーゼとして1回600mgを1日3回、食直後に経口投与する。
なお、患者の状態に応じて、適宜増減する。

2.用語解説
1)膵外分泌機能不全
 膵外分泌機能不全〔Pancreatic exocrine insufficiency(PEI)〕は、膵臓の外分泌機能の低下により、膵臓から十二指腸に本来分泌される膵酵素が欠乏することによって起こる脂肪、たんぱく質、炭水化物の消化吸収障害を特徴とする病態の総称です。PEI に伴い、脂肪便、下痢、脂溶性ビタミンの欠乏症や必須脂肪酸の欠乏症等の症状が生じ、最終的には栄養障害および体重減少を引き起こします。これらの症状は患者様のQOLを低下させるだけでなく、感染症などの危険因子にもなります。

2)慢性膵炎
 慢性膵炎は膵臓に繰り返し炎症が起こり、次第に膵臓の細胞が破壊されることで膵臓全体が繊維化していく不可逆性の慢性疾患です。慢性膵炎の原因はまだ完全には判明していませんが、患者様の約6割がアルコールの大量摂取によるものと言われています。 厚生労働省難治性疾患克服研究事業難治性膵疾患に関する調査研究班による全国調査では、2007年に医療機関を受診された慢性膵炎患者様の数は47,100人であり、人口10万人あたり36.9人が慢性膵炎の患者様と推定されています。

3)膵嚢胞線維症
 膵嚢胞線維症(Cystic Fibrosis / CF)とは、膵臓だけではなく、気道や腸など消化液や粘液などを分泌する全身の外分泌腺が冒される病気です。遺伝子変異を原因として発症し、白人に多く、日本人では極めて稀な疾患です。国内では特定疾患(難病)に指定されています。ほとんどが新生児期・乳児期に発症し、現在国内の患者様は約30名と推定されています。

3.アボットについて
 米国イリノイ州シカゴに本拠を置くアボットは、広範囲のヘルスケアに基盤を置く世界的規模の会社であり、グループ総従業員数83,000人を擁し、世界130カ国で営業活動を行っています。その事業内容は医療用医薬品、栄養剤、医療機器、診断薬、診断機器の分野における研究・開発、製造、マーケティングそして販売と多岐にわたっています。日本国内では、従業員 約2,800人が医療用医薬品、栄養剤、医療機器、診断薬、診断機器、ビジョンケア製品の開発、製造ならびに販売とマーケティングに従事しており、東京、福井、千葉に拠点を置いています。アボット ジャパンのプレスリリースは、www.abbott.co.jp、アボット本社のプレスリリースは、www.abbott.comをご参照ください。