てんかん治療剤「BANZEL®(ルフィナマイド)経口懸濁液40 MG/ML」米国FDAが承認4歳以上の小児および成人におけるレノックス・ガストー症候群に伴うてんかん発作の併用療法として

エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、3月3日(現地時間)、米国子会社であるエーザイ・インクより申請中であった、「BANZEL®(ルフィナマイド)経口懸濁液40 mg/ml」の新薬承認申請(NDA)について、「4歳以上の小児および成人における、レノックス・ガストー症候群(Lennox-Gastaut Syndrome)に伴うてんかん発作の併用療法」の適応で米国FDAより承認を取得した、と発表しました。今回承認された経口懸濁液は、現在販売中のBANZEL®錠剤との用量比で生物学的に同等の製剤であり、2011年3月中に処方薬として新発売される予定です。

レノックス・ガストー症候群は、希少な小児期てんかんのひとつであり、米国では、小児てんかん患者様全体の約1~4%を占めています。1歳から8歳(3~5歳がピーク)で発症し、5~10万人に1人が罹患していると考えられています。 1)脳波(EEG)における遅棘徐波複合、2)知的機能障害、3)強直発作(筋肉の攣縮)、欠神発作(短時間の意識消失)、脱力発作(突然の筋緊張の弛緩)を含む複数のてんかん発作を特徴とします。

BANZEL®とプラセボの対照比較臨床試験において最も一般的に観察された副作用は、頭痛(25% vs. 20%)、めまい(17% vs. 10%)、疲労感(15% vs.9%)、眠気(13% vs. 9%)、吐き気(11% vs. 7%)で、それらのほとんどは軽度から中等度であり、短期間で消失しました。

「BANZEL®経口懸濁液」は、液剤を好まれる患者様や錠剤の服用が困難な患者様に新たな治療選択肢を提供し、患者様のニーズを第一義に考慮する当社のヒューマン・ヘルスケア(hhc)理念を例証するものです。当社は、脳神経領域を重点領域と位置づけており、「BANZEL®」を通しててんかん患者様とそのご家族の多様なニーズの充足とベネフィット向上に、引き続き貢献してまいります。

以上

[参考資料としてBANZEL®について添付しています]

<参考資料>

BANZEL®について

BANZEL®は、「4歳以上の小児および成人におけるレノックス・ガストー症候群(Lennox-Gastaut Syndrome)に伴うてんかん発作の併用療法」を効能・効果として承認を取得している抗てんかん薬です。本剤は、既存のてんかん治療剤とは類似性のない、新規構造のトリアゾール誘導体であり、てんかん発作の原因となる過剰電荷を帯びている脳内ナトリウムチャネルの活動を調節することにより、抗てんかん作用を発現すると考えられています。2008年11月にFDAより承認され、現在、200mg, 400mg錠剤が販売されています。