速効型インスリン分泌促進薬「グルファスト®」を中国で新発売

エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、中国において、速効型インスリン分泌促進薬「グルファスト®」(中国での製品名「快如妥」、一般名:ミチグリニド・カルシウム水和物)を、9月1日に新発売しました。

本剤は、キッセイ薬品工業株式会社(本社:長野県松本市、社長:神澤陸雄、以下 キッセイ薬品)が創製したフェニルアラニン誘導体・速効型インスリン分泌促進薬です。

当社とキッセイ薬品が2007年9月に締結したライセンス契約に基づき、当社が本剤の中国における独占的開発権と独占的販売権を獲得しました。中国では、キッセイ薬品が開発を行い、2009年11月に承認を取得しました。販売は、当社の中国子会社である衛材(中国)薬業有限公司(江蘇省・蘇州市)が行います。

なお、キッセイ薬品と当社は、アセアン10カ国を対象とした本剤のライセンス契約を2007年6月に締結しています。

「グルファスト®」は、膵臓のランゲルハンス島ベータ細胞のスルフォニル尿素受容体(SUR1)に作用し、インスリン分泌を促進させます。日本では「2型糖尿病における食後血糖推移の改善」の適応症で2004年に発売されています。スルフォニルウレア系インスリン分泌促進薬(SU薬)に比べ服用後速やかに効果を発現することから、インスリン分泌を自然なパターンに近づけて食後高血糖を改善します。また、作用持続時間が短いため、SU薬に比べ低血糖を惹起しにくいという特長もあります。

当社は中国において、末梢性神経障害治療剤「メチコバール®」を軸に、糖尿病性神経因性疼痛治療剤「α-Lipon 300 STADA®」を含め、糖尿病領域に注力してきました。これらの製品に「グルファスト®」が加わることで、糖尿病領域における製品のラインナップが強化されるとともに、これら3剤のシナジー効果を高め、糖尿病領域への新たな展開をはかっていきます。そして、より多くの糖尿病患者様とそのご家族の多様なニーズの充足とベネフィット向上に、より一層貢献してまいります。

以上