プロトンポンプ阻害剤「パリエット®」、日本で逆流性食道炎に関する1日2回投与の用法・用量の追加を申請

エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、このたび、プロトンポンプ阻害剤「パリエット®」(一般名:ラベプラゾールナトリウム)について、日本で逆流性食道炎に関する1回10mg 1日2回および1回20mg 1日2回投与の用法・用量の追加を申請しました。

逆流性食道炎は、胃酸の逆流によって食道粘膜にびらんや潰瘍が生じ、胸やけ、のどの違和感、ゲップ、胃が重苦しい、おなかが張るなどの症状が頻繁に続く疾患です。症状が改善しても再発しやすく、治癒後も適切な治療が必要になります。逆流性食道炎の治療はプロトンポンプ阻害剤が多く使われていますが、患者様によっては、これまでに承認された用法・用量では治療効果が十分でない場合があり、依然としてアンメット・メディカル・ニーズが高いと言われています。当社は、難治性の逆流性食道炎患者様の治療に対する選択肢を広げるために、開発を進めてきました。

今回の申請は、難治性の逆流性食道炎を対象として、「パリエット®」20 mg錠の1日1回投与を対照に、「パリエット®」10 mg錠又は20 mg錠を1日2回投与した際の有効性及び安全性を検討した二重盲検比較試験をもとに行いました。1日2回投与によって、難治性の逆流性食道炎に対する治療選択の一つとなることが期待されます。

本剤は、1997年に日本で最初に発売され、1998年には欧州、1999年には米国で「アシフェックス®」の商品名にて販売を開始し、現在、世界99カ国で承認されています。日本では、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助などの効能・効果を有しています。

当社は、今回の用法・用量追加の申請により「パリエット®」の臨床的価値を高めることで、酸関連疾患の患者様の治療により一層の貢献をしてまいります。

以上

[参考資料として、現在の「パリエット®」の逆流性食道炎に対する用法・用量を添付しています]

<参考資料>

現在の「パリエット®」の逆流性食道炎に対する用法・用量

通常、成人にはラベプラゾールナトリウムとして1日1回10 mgを経口投与するが、病状により1日1回20 mgを経口投与することができる。なお、通常、8週間までの投与とする。さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては1日1回10 mgの維持療法を経口投与する。