ここから本文です

ニュースリリース

(2009年9月30日) 印刷用(PDF 32KB)

アボット ジャパン株式会社、エーザイ株式会社
ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ®」(一般名:アダリムマブ) 国内においてクローン病に関する効能・効果を追加申請

アボット ジャパン株式会社
エーザイ株式会社

 アボット ジャパン株式会社(医薬品事業部本社:東京都、代表取締役社長:グレン・エス・ワーナー)とエーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役社長兼CEO:内藤晴夫)が、国内で共同開発を進めてきたヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ®皮下注40mg シリンジ0.8mL」(一般名:アダリムマブ、以下「ヒュミラ®」)について、このたび、クローン病に関する効能・効果の追加申請を行いました。国内においては、関節リウマチ(2008年4月製造販売承認取得)、尋常性乾癬および関節症性乾癬(2007年9月申請)に続き3番目の効能・効果を追加する申請となります。

 本剤は、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体であり、自己免疫疾患の炎症反応に関わる中心的なタンパク質であるTNFαを中和することにより、効果を発揮します。日本において「ヒュミラ®」は、製造販売承認はアボット ジャパンが取得し、アボット ジャパンとエーザイによる1ブランド1チャネル2プロモーション方式で共同プロモーションを行っており、販売はエーザイが担当しています。

 国内で実施した中等症又は重症のクローン病患者様を対象としたプラセボ対照二重盲検試験の導入療法及び維持療法試験において、「ヒュミラ®」投与群は寛解導入及び寛解維持効果を示し、海外試験と同様の成績が得られました。

 クローン病は、消化管に潰瘍や炎症病変が発生し、再燃・再発をくり返す疾患であり、患者数は年々増加しています。両社は、「ヒュミラ®」をクローン病の新たな治療剤として提供することで、患者様のQOL向上に貢献してまいります。
以上


[参考資料として、用語解説、エーザイおよびアボット社の取組みについて添付しています]
本件に関する問い合わせ先
エーザイ株式会社
PR部
Tel:03-3817-5120
アボット ジャパン株式会社
広報部
Tel:03-4588-4602



<参考資料>



1.用語解説

1)クローン病
 クローン病は主に小腸や大腸に潰瘍や炎症病変が発生する原因不明の慢性自己免疫疾患で、厚生労働省の特定疾患に指定されています。最近10年、患者数は増加の一途をたどっており、2007年度末には約2万7千人の患者様が登録されています(難病情報センター資料)。男女比は2対1と男性に多く、年代別に見ると、発症のピークは20歳代となっています。クローン病は腸管狭窄、腸閉塞や膿瘍(感染部位に膿がたまる状態)を伴い、肛門周囲に痩孔(腸管に孔が開いて腸管と腸管あるいは腸管と皮膚がつながった状態)が見られるのが特徴です。薬物療法等で症状が抑えられない場合には、手術適応となる場合もあります。また、クローン病は活動期と寛解期を繰り返すことから、一旦、寛解期に入っても、再燃(再び消化管に炎症が生じる)や再発(新たな部位に炎症が生じる)を予防するために長期にわたる治療が必要になります。
2)TNFα
 TNF(腫瘍壊死因子:Tumor Necrosis Factor)とは、腫瘍細胞に対する傷害活性を有する因子として発見された細胞間相互作用を媒介するタンパク質(サイトカイン)の一つです。
 TNFαは、マクロファージ、リンパ球、血管内皮細胞など種々の細胞によって産生され、炎症反応を惹き起こしたり、増強したり、炎症細胞を活性化したりします。
3)モノクローナル抗体
 単一株(モノクローン)の抗体産生細胞から得られた抗体で、アミノ酸配列等の構造が均一である抗体です。

2.「ヒュミラ®」(海外製品名:HUMIRA®)について
 「ヒュミラ®」は、ヒトに通常存在する抗体と類似しており、自己免疫疾患の炎症性反応で中心的な役割を演じるTNFα(腫瘍壊死因子α)というタンパク質を阻害することで効果を発揮します。TNFαは一部の免疫疾患で過剰に産生され、炎症反応の中心的な役割をしている物質です。
 現在、「ヒュミラ®」は、80カ国で承認を受け、37万例以上の患者様に投与されています(2009年8月現在)。また、現在取得している適応症以外の免疫疾患における「ヒュミラ®」の効果を検討するため、現在もいくつかの臨床試験が行われています。

3.エーザイの抗体医薬への取り組み
 エーザイは、従来からの強みである低分子化合物に加えて、バイオロジクス(生物学的製剤)分野へ積極的に取り組んでいます。特に、2007年4月に抗体医薬の研究開発を専門とする米国のバイオベンチャー企業であるモルフォテック社を買収し、同社独自の技術である「Human Morphodoma®」、「Libradoma™」を活用することにより、がん・関節リウマチ・感染症などに対する抗体医薬の創出に取り組んでいます。また、スウェーデンのバイオアークテック・ニューロサイエンス社との提携によるアルツハイマー病に対する免疫療法の研究や、日本でアボット ジャパンとヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ®」の開発・販売を進めるなど、抗体医薬を通して患者様とご家族の皆様のQOL向上に貢献することを目指しています。

4.アボット社について
 米国イリノイ州シカゴに本拠を置くアボットは、広範囲のヘルスケアに基盤を置く世界的規模の会社であり、グループ総従業員数72,000人を擁し、世界130カ国で営業活動を行っています。
 その事業内容は新薬の研究・開発に加え、医療用医薬品、栄養剤、医療用機械器具、医療用計測器、診断薬の分野における研究、開発、製造、マーケティングそして販売、と多岐にわたっています。
 日本国内では、従業員数2,400人、医療用医薬品、栄養剤、医療用機械器具、医療用計測器、診断薬の製造および開発、ならびに販売とマーケティングを行っており、東京、福井、千葉に拠点を置いています。

5.アボットの免疫分野への取り組み
 アボットは、免疫疾患に対する新規治療薬の創薬と開発に力を注いでおります。1989年に創設したアボット生物科学研究所(米国マサチューセッツ州ウースター)では、自己免疫疾患の新規治療法の開発に向け、世界最高レベルの創薬活動と基礎研究を行っています。
 「ヒュミラ®」(海外製品名:HUMIRA®)に関する詳細や処方情報については、http://www.e-humira.jp/ もしくはwww.HUMIRA.comをご覧ください。
以上