「アリセプト®」の患者価値貢献のためのプログラム(剤形・用途追加)の現況について

エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、アルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト®」に関して、さらなる患者様貢献の拡大をめざして3つのプログラムを進行させています。このたび、プログラムに進捗が見られましたので、これらの全般的な状況について、以下の通りお知らせします。

  1. 23mg徐放製剤

    23mg徐放製剤(ドネペジル塩酸塩23mg含有製剤)による中等度から高度のアルツハイマー型認知症の患者様を対象としたフェーズⅢ試験が終了しました。この新製剤は、安全性を維持しつつ、血中濃度を高めることで、現製剤(ドネペジル塩酸塩10mg含有製剤)にまさる有用性をめざすものです。

    当フェーズⅢ試験結果の一次的な検討の結果、これらのデータをもとに、2009年8月または9月に新規製剤として米国食品医薬品局(FDA)へ申請することとしました。

  2. 小児有用性

    小児患者様のがん化学療法後の注意力障害に対する有用性を証明することを目的に、小児用開発計画を説明するPPSR (Proposed Pediatric Study Request)を本年2月に米国FDAに提出しましたが、このたびFDAより、本プログラムに対してはWritten Request(臨床試験実施要請書)を発行しない旨の連絡がありました。当社は現在進行中の本試験を完了させることにより、現在治療法がなく、医療サービスが受けられない患者様のための重要な情報提供を企図いたします。

  3. 経皮吸収型パッチ製剤

    ドネペジル貼付剤(週1回製剤)については、現在、Teikoku Pharma USA, Inc.により、米国で現製剤(錠剤)との生物学的同等性等を検証するための臨床試験が進められています。同試験の結果をもとに、同社より2009年度中頃にFDAに申請される計画です。

    当製剤の開発に関しましては、当社と帝國製薬株式会社ならびにTeikoku Pharma USA, Inc.との契約に基づき取り組んでいます。

以上