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ニュースリリース

(2006年9月8日) 印刷用(PDF 208KB)

抗がん剤4品目の戦略的製品買収に関する契約を米国ライガンド社と締結

エーザイ株式会社
エーザイ・インク

 エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)と米国事業会社エーザイ・インク(本社:ニュージャージー州、会長:清水初)は、9月7日(米国時間)、米国ライガンド社(本社:カリフォルニア州、社長:ヘンリー・F・ブリッセンバッハ)と、同社が現在販売中の主力抗がん剤であるCD25陽性皮膚浸潤性T細胞リンパ腫治療剤「オンタック」、再発性皮膚浸潤性T細胞リンパ腫治療剤「タルグレチン・カプセル」および「タルグレチン・ゲル1%」、AIDSにともなう表在性カポジ肉腫治療剤「パンレチン・ゲル 0.1%」の4品目についての製品買収に関する契約を締結しました。

本契約の締結により、当社は4品目の全世界での独占的な権利を有することになり、契約発効と同時に販売を開始します。また、ライガンド社の一部の従業員についても移籍を予定しています。本契約による製品買収費用は2億5百万ドルです。

がん領域は多様な医療ニーズが存在し、今日最も革新が進んでいる領域です。当社は、がん領域を第V期中期戦略計画「ドラマティック リープ プラン」において最重点領域と位置づけており、今回のライガンド社の抗がん剤4品目の戦略的製品買収は、自社開発抗がん剤の市場投入に先立ち、市場参入の第一歩となるものです。

当社は、有望な自社抗がん剤開発の加速やマーケティング力の強化など、がん領域における積極的な取り組みをグローバルに展開しています。今後とも、患者価値の創出をめざし、がん領域における製品ラインの拡充を図り、患者様とそのご家族のベネフィット向上に貢献してまいります。

なお、本契約は米国独占禁止法上の審査終了および他の移管条件が整い次第、発効します。
以上



[参考資料として製品概要、用語解説および当社抗がん剤パイプラインリストを添付しております]

本件に関する問い合わせ先
エーザイ株式会社
コーポレートコミュニケーション部
TEL:03-3817-5120
Eisai Inc.(エーザイ・インク)
Cathy Pollini(キャシー・ポリーニ)
Corporate Planning and Communications
TEL:(1) 201-287-2052



参考資料

1.製品概要
   1) オンタック(英文正式名称:ONTAK(R)

①成分名:デニロイキン ディフィトックス (denileukin diffitox)
      (インターロイキン2とジフテリア毒素の融合タンパク)
②適応症:CD25(インターロイキン2受容体の構成要素)陽性皮膚浸潤性T細胞リンパ腫
③投与経路:静脈内注射

   2) タルグレチン・カプセル(英文正式名称:Targretin(R) Capsules)

①成分名:ベキサロテン (bexarotene)
②適応症:再発性皮膚浸潤性T細胞リンパ腫
③投与経路:経口投与

   3) タルグレチン・ゲル(英文正式名称:Targretin(R) Gel)

①成分名:ベキサロテン (bexarotene)
②適応症:再発性皮膚浸潤性T細胞リンパ腫
③投与経路:経皮投与

   4) パンレチン・ゲル(英文正式名称:Panretin(R) Gel)

①成分名:アリトレチノイン (alitretinoin)
②適応症:AIDSにともなう表在性カポジ肉腫
③投与経路:経皮投与


2.用語解説
   1) 皮膚T細胞リンパ腫

Tリンパ球により引き起こされるリンパ腫で、皮膚に原発したものを皮膚T細胞リンパ腫と総称し、菌状息肉症(きんじょうそくにくしょう)とセザリー症候群が代表的である。

   2) CD25

T細胞から分泌されるサイトカイン(細胞増殖因子)であるインターロイキン2の受容体構成要素。

   3) カポジ肉腫

ヘルペスウイルス8型(HHV-8)が原因で皮膚にできる肉腫の一種。ピンク色、茶色、紫色などの複数の平坦な皮疹またはこぶができるのが特徴。


3.当社の抗がん剤パイプライン(臨床研究中の品目)
   1) E7389 微小管伸長阻害剤   2006年度申請予定

本剤はカイメン由来のハリコンドリンB抗腫瘍活性本体の誘導体です。微小管の伸長を阻害し細胞分裂を抑制することにより抗腫瘍活性を示します。乳がんを対象として2006年度申請に向けたサブパートH申請用試験が進行中ですが、あわせて乳がんを対象としたフェーズⅢを開始しました。乳がんのほか、非小細胞肺がん、前立腺がん、卵巣がん、肉腫などを対象とした臨床試験が進行中です。

   2) E7070 細胞周期G1期標的剤   2010年度申請予定

本剤は細胞周期のG1期に作用するという新規メカニズムにより、既存の抗がん剤と異なる抗腫瘍スペクトルを示す抗がん剤です。現在国内で胃がんを対象にフェーズⅡを実施中です。海外では、小細胞肺がんを対象とした併用によるフェーズⅠを実施中です。

   3) E7820 インテグリンα2発現抑制剤   2011年度申請予定

本剤はインテグリンα2の発現抑制に基づく血管内皮細胞の管腔形成および増殖を阻害し、血管新生を抑制することによる新規経口抗がん剤です。現在米国でフェーズⅠを実施中です。

   4) E7974 チューブリン重合阻害剤   2012年度申請予定

本剤はカイメン由来の天然抗がん成分へミアステリンの合成誘導体です。既存のチューブリン重合阻害剤と異なり、チューブリンのα/βの両サブユニットに結合します。チューブリンに結合する既存の抗がん剤と異なり他剤耐性のがん細胞の増殖も抑制する新規注射用抗がん剤です。現在米国でフェーズⅠを実施中です。

   5) E7080 VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤   2012年度申請予定

本剤はVEGF受容体ファミリーに加えて、血管新生に関与する他の分子(FGF1,PDGFRb)に対しても阻害作用を有する新規経口抗がん剤です。現在米国でフェーズⅠを実施中です。

以上