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ニュースリリース

(2006年5月9日) 印刷用(PDF 86KB)

次世代のアルツハイマー病治療剤(E2012)を臨床導入


 エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)の米国臨床研究子会社エーザイ・メディカル・リサーチ・インク(本社:ニュージャージー州、社長:ミンデル・サイドリン)は、次世代のアルツハイマー病治療剤を目指すガンマ・セクレターゼ・モジュレーターであるE2012を臨床導入する運びとなりました。

 アルツハイマー病の原因は完全には解明されていませんが、脳内におけるベータ・アミロイド(Aβ 40/42)の沈着により、神経細胞を破壊することが原因のひとつと考えられています。ベータ・アミロイドは、アミロイド前駆タンパクにベータ・セクレターゼやガンマ・セクレターゼが作用して生成されます。ガンマ・セクレターゼを阻害するガンマ・セクレターゼ・インヒビターは、ベータ・アミロイドの生成を抑制するとともに、正常な細胞分化に関与するNotchプロセッシングに対しても影響を及ぼすと言われており、当社はこの課題を解消することをコンセプトとして、ガンマ・セクレターゼ・モジュレーターE2012を独自に開発しました。E2012はNotchプロセッシングには影響することなく、ガンマ・セクレターゼの作用を調節することで、ベータ・アミロイド(Aβ 40/42)の生成を抑制することが非臨床試験で確認されています。

 アルツハイマー病の次世代治療剤に対するニーズは高く、病態を改善する薬剤への期待が強まっています。当社は、ベータ・アミロイドの生成プロセスに着目し、アルツハイマー病の病態を改善することを目的としたE2012を開発することで、こうした期待に応えたいと考えています。
 エーザイは、アルツハイマー病の認知機能を改善するアセチルコリンエステラーゼ阻害剤「アリセプト」を開発したアルツハイマー病治療薬のリーダーとして、次世代治療剤の開発に向けて、原因遺伝子の探索、免疫療法、ワクチン療法など多面的に取り組んでいます。


[参考資料として本剤の概要について解説を添付しております]

以上



<参考資料>
[開発品概要]
 アルツハイマー病の原因のひとつと考えられるベータ・アミロイド(Aβ 40/42)は、その前駆物質(アミロイド前駆体タンパク:APP)にベータ・セクレターゼやガンマ・セクレターゼが作用して切り出されることにより生成されます。(図1)
図1

 ガンマ・セクレターゼを阻害するガンマ・セクレターゼ・インヒビターはベータ・アミロイドの生成を抑制するほかに、同じガンマ・セクレターゼが関与する正常な細胞分化に必要なNotchプロセッシングに対しても影響を及ぼすと言われています。(図2)
 この課題を解消することをコンセプトとして、当社はガンマ・セクレターゼ・モジュレーターE2012を独自に開発しました。E2012はNotchプロセッシングには影響することなく、ガンマ・セクレターゼの作用を調節することで、ベータ・アミロイド(Aβ 40/42)の生成を抑制することが非臨床試験で確認されています。(図3)

図2および図3