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医薬品アクセス

顧みられない10疾患の制圧に向けた共闘、10億人に医薬品を届ける連携
―ロンドン宣言5周年イベントに参画―

 2012年、エーザイは他の世界製薬大手企業12社、ビル&メリンダ・ゲイツ財団(ゲイツ財団)、世界保健機関(WHO)、米国、英国政府、世界銀行、および顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases: NTDs)の蔓延国政府とともに、過去最大の国際官民パートナーシップを構築し、NTD10疾患の制圧に向けて共闘していくという共同声明「ロンドン宣言」に参画しました(http://www.eisai.co.jp/news/news201206.html)。
 「ロンドン宣言」発表後の5年間で、製薬企業によるNTDs治療薬や予防薬の無償提供は、史上最大規模となりました。2015年だけをみても、約150カ国、10億の人々に薬を届けてきました。リンパ系フィラリア症(LF)、トラコーマ、河川盲目症の制圧国が増え、アフリカ睡眠病やギニア虫感染症などは全世界での制圧達成に近づきつつあります。
 これまでの制圧活動の進捗と今後解決すべき課題を共有するため、2017年4月18日、スイスのジュネーブで、ゲイツ財団代表ビル・ゲイツ氏、製薬企業CEO、ドナー国政府代表、NTDs蔓延国政府代表、ならびに蔓延国における現地ヘルスワーカーなどが一堂に集まり、ゲイツ財団主催の「ロンドン宣言」5周年イベントが開催されました。

 エーザイは、LF治療薬のジエチルカルバマジン(DEC)錠の無償提供や、NTDsに対する新薬創出のための研究開発を推進しています。「ロンドン宣言」のパートナー企業として、当社CEOの内藤晴夫が、ビル・ゲイツ氏、政府代表、他のパートナー企業代表と共に第一部のパネルディスカッションに参加しました。

ロンドン宣言5周年イベントの第一部パネルディスカッションの様子:製薬企業CEOおよび、政府関係者(右端からビル・ゲイツ氏、当社CEO内藤晴夫)

 ディスカッションでは、制圧プログラムの規模拡大や、活動を通じて得ることができたパートナーシップの価値と重要性、企業がNTDs制圧に取り組むモチベーションなどの観点から、この5年間で実現した成果と、それが与えたインパクトについて、それぞれのパネリストから発言がありました。ビル・ゲイツ氏は、その成果を振り返り、製薬企業の多大なる貢献を高く評価しました。
 CEOの内藤晴夫は、「ロンドン宣言は、NTDs制圧という一つの目標のために様々なステークホルダーが共闘するグローバルヘルス分野で世界最大の国際官民パートナーシップです。ロンドン宣言という大きな枠組みの中で、医薬品の無償提供にとどまらず、制圧加速に向けたサプライチェーンや新薬開発などに関連し多くのパートナーシップが確立されることにより、これまでにない成功がもたらされています。」と評価しました。さらに、「提供した医薬品が必要な人々に届くまでには蔓延国政府のコミットメントや協働が必須であり、現地の流通インフラの課題や質の高いMDA実施、疾患啓発、コミュニティの人からの信頼の獲得など、現場で解決すべき課題が多くあります。エーザイは、これらの課題解決に挑戦していくとともに、LF制圧を達成するまで、高品質のDEC錠の安定供給を継続することを約束します。」と述べました。

 第二部のパネルディスカッションでは、現地のヘルスワーカーより、流通インフラが未整備なNTDs蔓延国において、どのように治療薬を届けて制圧プログラムを実施するのか、効率よくプログラムを実行するために何のツールを使っているのかなどの紹介がありました。

 また、「ロンドン宣言」5周年を記念し、ドナー企業が24時間で出荷した無償提供薬剤数「Most medication donated in 24 hours」がギネス世界記録に認定されました。記録は、総計2.07億錠です。当社のバイザック工場を含む各ドナー企業の工場関係者や、NTDs制圧に携わった方々の連携によって達成されました。

 最後に、WHO事務局長マーガレット・チャン氏が「ロンドン宣言によって、製薬業界とのパートナーシップがもたらすイノベーションは、人々を助ける力になることが示されました。NTDs制圧における様々なステークホルダーの連携は、今後、様々な分野での貢献に結びつくと考えています。」と語り、イベントを締めくくりました。

ギネス世界記録受賞式

 当社は、今後もNTDsに脅かされる人々の健康福祉の向上、それらの人々の就労による経済発展への貢献をめざし、制圧加速に向けた支援活動を推進するとともに、すべてのLF蔓延国において制圧が達成されるまで、2020年以降も高品質のDEC錠を継続的に提供してまいります。

動画を見る(2分21秒)(別ウィンドウで開きます)